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2015年5月13日 (水)

管理人の被害妄想におつきあいくださいw(#988)

1000号記事を間近にして、こんなくだらない記事を上げるのはもったいないというかバカバカしいのですが、どうも気になることがありまして。

きっとこれは、管理人の被害妄想に違いありません。


【ネパール地震は長周期?】
NHKニュースで気になったこと。ネパール地震の被災地に日本の建築学専門家チームが入って、建物の被災状況を調査したというニュースがありました。

その中でアナウンサーが、『長周期地震動で破壊された建物の調査を行いました』と言っていたんですよ。

当ブログ記事
【支援先リンクつき】ネパール地震は巨大被害に(#977)
で、管理人はネパール地震では短周期地震動が強く発生したと言い切っています。これは、揺れている最中の映像と建物の破壊状況からそう判断したものです。

鉄筋コンクリートの柱が崩折れるように挫屈している状況は、阪神・淡路大震災でも多く見られた、強い短周期地震動による破壊だと考えたのです。

日本の測地衛星の観測でも、断層の最大のズレはカトマンズ北東方20~30km付近で発生したことがわかりました。すなわち事実上のカトマンズ直下型地震に近いものであり、浅い直下型地震に特有の短周期地震動が強く発生したことはほぼ疑いありません。何しろ、映像でもそんな揺れがはっきり捉えられていますし。

一方で、管理人は長周期地震動が発生していないとは一言も書いておらず、あくまで『短周期地震動が強く発生した』と書いています。最初の震源はカトマンズから約80km離れており、カトマンズ付近に長周期地震動が到達していても全くおかしくありません。

それでも、建物の破壊状況からはどう見ても短周期地震動が卓越していたように見えますが。

震源域が広い地震は、様々な揺れが混ざるのが普通です。東日本大震災でも、例えば関東地方では短周期からかなりの長周期まで、様々な揺れが到達しています。

なのに、わざわざ『長周期地震動で破壊された建物』と言うことに、何か意図があったのでしょうか?ちなみに、映像はグズグズに挫屈した鉄筋コンクリート+煉瓦積みの建物でしたが。

識者の皆様の見解を是非頂戴したいのですが、いかがなものでしょう。まあ、素人のブログなど誰も相手にしないか。でも、あんたのとこ間違い、って公に言われたようなものですから。

続いてもうひとつ。


【宮城県沖地震はプレート境界型?】
本日5月13日の午前6時13分頃、宮城県沖の深さ約46kmの海底を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生し、岩手県花巻市で最大震度5強を観測しました。

この地震に関する気象庁発表の報道では、この地震は『プレート境界型地震』だと言っていました。残念ながら管理人は気象庁会見のすべてを見ておらず、気象庁の担当官がプレート境界型と言ったのかは確認していません。(言ったのでしょうけど)

管理人は、このタイプの地震をずっと『スラブ内地震』と表記し、プレート境界型地震とは別物としています。しかも、このタイプの地震後の気象庁会見で、過去にプレート境界型地震という表現をしたことは無いのではないかと思っています。

会見映像をすべて観ているわけではないのでなんとも言えませんが、いつも『東北地方太平洋地震の余震』という表現しか無かったような。


【それでもやはりスラブ内】
当ブログにおける東日本大震災後の余震の分類は、下図の通りです。
Mini

図には表記していませんが、プレート境界型地震とは図中で両プレートが接する赤線の部分で起きる地震であり、東日本大震災震源域では、震源深さは20~30km程度となります。震災本震の震源深さは、約24kmでした。


これに対して当ブログで言うスラブ内地震とは上図中の3番で、プレート境界域より陸地側のさらに深い部分(深さ40~70km程度。震災後は40~50kmが最多)で起きる地震を指しています。今回の地震も、震災後に東北地方沿岸で日常的に起きているスラブ内地震と同じく、上図の3に当たる、プレート境界より陸地側の深さ約46kmで起きてます。

図では陸地の地下になっていますが、そこは模式図ですのでご勘弁を。陸地に近い海底か、沿岸部の地下で発生するとご理解ください。

なお、当ブログでの分類は管理人の独断ではなく、学術的な裏付けに基づいています。というか、素人の管理人は某地震学者氏の分類をそのまま引用させていただいているのです。

スラブ内地震とは、本来は『岩盤内地震』という意味ですから、その名称がこの場合に適当では無いということはあるかもしれません。当ブログで言うスラブ内地震の概念は、当初からある断層のズレで起きるのではなく、地下深い場所の岩盤内にかかる圧力によって弱い部分が割れる、すなわち岩盤内で断層が形成されることで発生する地震ということです。そのような意味からしても、いわゆるプレート境界型地震とは別物なのです。

上図でもわかる通り、確かにスラブ内地震もプレート境界(の深い部分)で起きる地震ですから、プレート境界型と言えるのかもしれませんが、一般的な分類とは明らかに異なります。なにより、今までこのタイプをプレート境界型とは言っていなかったはずなのですから。

こちらも、あくまでスラブ内地震と言い張る管理人が、気象庁の専門家に「素人は黙っていろ」と言われたのに等しいような。すごい被害妄想ですねw


【異論反論ご意見を乞う】
これ、管理人への嫌がらせじゃないですよね。素人が偉そうに吹いてるから潰そうとか(すいませんごめんなさい妄想ですw)まあ、潰しかけられるくらい影響力あるようになりたいですなww

冗談はともかく、ここに挙げた二件については、管理人は全く納得できない内容です。公式に「あんた違うわよ」って言われたも同然ですから。

できれば当事者や識者の方からご意見を頂戴したいのですが、まあ有り得ないでしょう。

でも、どなたからでも何らかの異論反論ご意見があればうれしいなと。間違いなら間違い、概念が変わったのならそうと、はっきりさせたいものです。何せメディアも専門家も、絶大な影響力があるのですから。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。

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コメント

ふむう…理系ならではの悩みというか拘りですね〜。私は何事も
「詳しく回答できないのは、何も考えてないかペテンのどちらか」
だと思ってます。
妄想その一については誰の見解なのかは定かではないので何とも言えない(どうせマスコミだし深く考えてないんじゃないかと思いますがw)ですが、妄想その二については気象庁に電話やメールをして聞いてみるのもいいかもしれません。
知り合いで日銀や財務省に問い合わせ(という名のいちゃもん)を付け続け早8年!という人がいます。相手が相手なのでのらりくらりと躱されているようですが、回答自体は丁寧に答えてくれるようです。なんだったら事前の許可さえもらえれば直接乗り込んでも許されるんじゃないでしょうか?

ということで電凸記事待ってますw

>tntさん

毎度コメントありがとうございます。

ちなみに私は理系ではないですよ。自然科学系や理詰めの思考が大好きだけど、数字には滅法弱い文系ですw

まあ、多くの方にはどうでも良いことなのでしょうが、私も情報を発信している以上、「あんた違うわよ」と言われたも同然ということであれば、黙ってはいられないわけで。世間は得体のしれないブロガーより、メディアや専門家を信じますからね。

やはり気象庁電凸しなければならないですね。やったらレポートします。気象庁、きちんと対応してくれるかな。まさかこのブログ読んでないよな、中の人w

ニュースの方は、長い取材ソースを端折って原稿にしたらああなったということでしょうから、あまり気にしていないのですが。指摘しても「今後の番組制作に活かさせていただきます」とかで終わるのが関の山だし。

きっと、専門家が「長周期地震動の発生や影響を重点的に調査したい」とか言ったのが端折られたのかなと。我が国でも長周期地震動の研究はまだまだですからね。現地調査は大きな意味があるでしょう。でもほとんど短周期だったはずと改めて。

「詳しく回答できないのは~」というのは、全く同感です。でも専門家の公式発言ですから、やはり何らかの理由があるはずです。

「どこぞのブログが独自(じゃないですが)の見解を広めているので、気象庁として見解を統一した」とか言っていただければ最高なんだけどな。

おっとまた妄想してしまったw

ネパールの地震被害について感じたことです。

強震記録から応答スペクトルを見るとわかるのですが、カトマンズ盆地の地盤構造を反映して、3〜6秒くらいのかなり長周期成分が強い特徴を持った記録になっています。
土木学会のネパール地震 地震被害調査結果 速報会での目黒グループのパワーポイント資料
http://committees.jsce.or.jp/eec2/system/files/Nepal-EQ-meguro-JSCE2.pdf
の26ページ。
ただ、地震による揺れは地震規模や断層距離、地盤構造やディレクティビティから考えると、想像するより弱い揺れですんでいて、日本であればほとんど大被害は生じなかったのではないかと思われます。建物破壊は日干しレンガの組積造で、建物に引張り力に耐える要素がほとんどなかったため、おっしゃるように短周期の成分に共振して破壊しているように見えます。

>如水庵さん

コメントありがとうございます。

また、非常に有用な情報とご見解をありがとうございました。リンク先資料を拝見しましたが、素人の浅学にて理解できないことも多かったものの、概要はよくわかりました。

なるほど気象庁震度階級では最大で5強レベルの揺れだったようですね。加速度が水平方向で158~164ガル、垂直で186ガルとは、拍子抜けするような数値です。確かに我が国の都市部ならば、ほとんど何も起きないレベルかと。

メディアは大被害の場所ばかりカメラを向けるので、カトマンズ市街が壊滅したような印象でした。しかし資料を拝見したら大被害も局限されていて、語弊を承知で言えば「大した地震ではなかった」という印象になりました。高い場所にある華奢な構造の水タンクがほとんど無事で、窓際の置物さえ落ちていないとは。

煉瓦積みのみの建物が脆弱なのはある意味当然として、被害映像ではRCフレームごと倒壊した建物や、坐屈したRC柱も多く見られましたので、建造物にはかなりの破壊力だった、すなわち短周期成分が卓越していたと考えました。RC構造にしても、我が国の強度基準とはかなり異なるのだとは思いますが。

揺れの最中の映像でも、かなり速い揺れが見られます。しかし、言われてみれば周期1秒以下のもっと速い揺れに見えます。被害状況から、キラーパルスという先入観を持って見てしまっていたようです。

その一方で、山岳地帯で山崩れも多発していることから、極短周期成分もかなり強かったのかなという印象もありました。

実際には揺れの成分は極短周期の範疇であると0.5秒程度と3~6秒程度の長周期地震動が卓越していたようで、構造物への破壊力は決して最大級ではなかったようですね。それであの被害ですから、煉瓦積み建物の耐震強度がいかに低いかということがわかります。しかも、崩壊したら生存空間がほとんど残らない。

これでもし1~2秒の短周期成分が卓越していたら、さらに大変なことになっていたわけですね。

3~6秒のやや長周期~長周期地震動も強く発生していることで、調べてみましたらカトマンズ盆地は元は湖で、厚さ数百メートルにもなる極めて軟弱な堆積層だと。なるほど長周期地震動を発生させるわけですね。ヒマラヤ山麓の高地なので、硬い岩盤の上に直接乗っているようなイメージで誤解していました。良い勉強をさせていただきました。

余談ながら、私は防災士研修で目黒教授の講義を受講して以来、教授のお考えに勝手に共鳴し、当ブログのテーマにも色濃く反映しています。「声なき声を聞け」という発想や「目黒巻」のエッセンスなど、失礼ながら自己流のアレンジを加えて、いろいろ引用させていただいていますので、目黒教授チームの資料を拝見できて、ちょっと感動しております。

講義でも伺った100ドルでできるPPバンド耐震補強など、煉瓦積み建物が主流の土地にもっと普及させなければならないと考えます。日本流の一般的な耐震補強など、経済的に困難な土地ばかりですし。それどころか、我が国でも決して楽では無いわけで。


察しますに、如水庵さんは専門的にご研究されている方かと存じます。もしよろしければ、今後とも所詮素人の当ブログへのご意見を頂戴できればと。特に、何か間違いがあったらご指摘いただければ幸いです。

当ブログも、素人ながら頑張って行きたいと思っております。勝手なお願いではありますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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