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2015年6月 8日 (月)

【ヲタ目線地震教室09】マグニチュードってなんだ?(#1004 )

今回は、地震のエネルギーを表す単位、マグニチュードについて考えてみます。

ちなみに、英語圏諸国ではこの単位を考案した人物の名前から、リヒター・スケール(Richter scale)もしくは英語の発音でリクター・スケールと呼ぶ方が一般的だそうです。


【地震の規模を表す単位】
マグニチュードとは、断層の破壊によって放出されたエネルギーの大きさを表します。すなわち、あらゆる地震の規模を同列で比較できる単位ということです。

しかし、放出されたエネルギー量が同じでも、地表面の揺れの大きさや周期などは震源の深さ、震源との距離、地盤の状態など多くの要素によって左右されますので、マグニチュードと震度の間には一定の相関関係はありません。

例えば、同じマグニチュード5の地震でも、地震が起きた場所が違えば地表面の揺れは震度4のこともあれば震度5強のこともあるというわけです。

逆に、同じ場所と深さで発生した地震ならば、マグニチュード値と震度の間にはかなり密接な相関関係が見られます。地震の発生メカニズム、震源の深さ、地盤の状態などが同じか近いからです。

ですから、当シリーズ冒頭に書いたように、管理人は「あの場所が震源でこの揺れならば、マグニチュードはこれくらいだな」と推定できるわけです。もちろん、その場所で地震が繰り返し発生していることと、観測者に経験値の蓄積が必要です。

もっとも、マグニチュード値の個人的推定など防災的にも学術的にも何の意味もありません。あくまでヲタ趣味の世界です。


【目に見えないエネルギー量】
震度ならば、体感的に判断できます。しかし放出されるエネルギー量は、掴みどころがありません。そこで、無理矢理こじつけてイメージしてみたいと思います。

ここでは、断層の破壊を爆薬の爆発に置き換えます。非常に乱暴なのですが、ここでは爆薬1トンの爆発で発生するエネルギーをマグニチュード1と考えます。実際には、自然の地震のエネルギーは爆薬とは比べものにならないくらい強大です。


以下は、例え話です。ある場所の地下深くで、爆薬5トンが爆発しました。ここでは、マグニチュード5の地震が発生したと考えます。

爆発によって放出された衝撃波やガスの圧力で周囲の地盤が破壊され、その衝撃が地盤の中を伝わって地表面に届き、地震が起きました。

自然の地震では、これと同じようなエネルギーの放出が、断層の破壊によって引き起こされるわけです。もちろん、自然の地震でガスは発生しません。

ところが、それでは終わりませんでした。なんと、最初の爆薬の周りにも、爆薬がたくさん埋まっていたのです。

最初の爆発の衝撃で周りの爆薬も次々に誘爆して行き、地震はどんどん大きくなって行きました。 最終的に、爆発した爆薬の量は9トンに達しました。マグニチュード9に相当する大爆発(大地震)となったのです。

なお、爆薬は化学反応である爆発によって化学エネルギーが解放されるものですが、地震のエネルギーの元は、岩盤に加わった圧力や張力という物理的な力です。力に耐え切れなくなった岩盤が割れたりずれたりした時に解放されたエネルギー量が、マグニチュード値として表されるわけです。


【震源と震源域の違い】
ここでなぜ爆薬9トンにしたかと言えば、やはり東日本大震災のイメージです。

東日本大震災は、マグニチュード9.0の超巨大地震でした。その震央として、宮城県沖に×印がつけられた図が良く見られますので、その場所でマグニチュード9.0の地震が発生したとイメージされている方も多いかと思います。

しかし、1カ所の断層破壊でマグニチュード9.0もの巨大エネルギーは放出されません。

東日本大震災は、例の図の×印で最初の断層破壊、上記の例え話で言えば最初の爆発が発生し、そこから周囲の断層破壊が連鎖、例え話では周囲の爆薬の誘爆が起こり、それらで放出されたエネルギーの総量がマグニチュード9.0という数値であり、そのエネルギーによって、巨大な地震となったわけです。

東日本大震災では、南北約500km、東西約200kmという広大な範囲で、約90秒ほどの間に連鎖的に断層破壊が起きました。これが震源域と呼ばれる範囲で、その範囲から放出されたエネルギーの総量が、マグニチュード9.0というわけです。

マグニチュード7を超えるような大規模地震は、1ヶ所の断層破壊で起きることはまずありません。過日発生したネパール地震(マグニチュード7.8)は南北約120km、東西約160kmに及ぶ震源域でした。阪神・淡路大震災(マグニチュード7.3)も、最初の地震は淡路島北側の海底でしたが、そこから南側は淡路島をほぼ縦断、北側は神戸市直下まで続く震源域による地震だったのです。

このように、大規模地震の場合は連鎖的に広い範囲の断層破壊が起きることで、膨大なエネルギーが放出されるわけです。 その場合、震央図の×印は最初に断層破壊が始まった場所を表しているに過ぎないのです。


【マグニチュード値は対数】
こんな小見出しをつけましたが、数学にはからきし弱い管理人は、良く理解していませんwとにかく、マグニチュード値は累乗で大きくなって行くということです。

マグニチュード値が1上がればエネルギー量は約32倍、2上がれば32の2乗で約1000倍、3上がれば32の3乗で約33000倍と増えるわけで、ちょっとした数値の違いでも、地震の規模は全く違うのです。


そのことを感覚的にイメージするための図表を作ってみました。
Magnitude
この図では、円を球体と考えてください。球体の体積で比較しています。

6月5日に起きたボルネオ地震(M6.0)は、東日本大震災(M9.0)の約33000分の1の規模に過ぎなかったということです。

東日本大震災は、本当にものすごい地震だったわけですね。

このように、マグニチュード値が1増えたら約32倍、細かく見れば0.2増えただけで約2倍になると聞いたら、この先マグニチュード値を見る目が変わって来ませんか?


■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。


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