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2015年6月21日 (日)

【ヲタ目線地震教室14】電磁波と希ガスの仮説(#1014)

Matsuhiro1
松代群発地震時に観測された発光現象。夕焼けや朝焼けではない(気象庁松代地震観測所ウェブサイトより)

今回は、結論が出ていないことに関する管理人の考察です。

【地震前は暖かい?】
これも、『宏観現象』と呼ばれる地震の前兆現象として語られることがあります。

ネット上でも、「今日は冬なのに暖かいから地震が来るかも」などという書き込みが見られたりしますが、そういうレベルの話でもありませんが。

まず大前提として、気象条件を理解していなければ意味がありません。暖かくなるべくしてなっているのならば、何も問題ありません。

問題は、暖かくない季節や気象条件の中で、異常な暖かさが「しばらく続く」場合です。


【発光現象とも関係ある?】
この話は、実は発光現象とも関係があるのでは?と管理人は考えています。

当シリーズ前記事で挙げた、松代群発地震でのふたつの発光現象の記録には、実は興味深い共通点があります。

それは、どちらも発光現象が起こる直前または直後に、『弱い寒冷前線が通過したらしい』と記録されていることです。

寒冷前線とは、暖かい空気の中を、冷たくて密度が高い、重い空気が地を這うように進んで来るようなものです。空気の温度差が大きく湿度が高ければ、その境目には積乱雲が発生し、雷雨になったりします。

前記事の赤色光の画像は冬の2月中旬で薄曇り、白色光の画像は秋口の9月下旬で良く晴れていますので、寒冷前線による雲が発生するほどの温度差や湿度差は無かったようです。弱い寒冷前線が通過すると、冷たい空気が地表近くに溜まり、通過後しばらくすると風も収まります。

地形の影響もあります。松代群発地震は、長野市北西端の山間部を中心に発生しています。長野市は盆地状の地形で、低地に冷たい空気が溜まりやすいのです。

実は、松代地震における発光現象の調査報告書にも、下記のような表記があります。

「発光現象は地震の際大気下層の電導度が大きくなり,気象上からも弱風で不連続線の通過の頃に,電位傾度の大きい山頂でよく生じている」

なんだ暖かくないじゃないかと突っ込まれそうですが、もう少しお待ちを。


【発光の仮説とは?】
最終的には科学的に説明がつかないのですが、地震前の発光現象には大きく分けて二種類の仮説があります。

ひとつは、地中から放出される電磁波によって空中放電のような現象が起こり、大気が電離(プラズマ化)して発光するということ。

しかし、地震の前や最中に空気中でそのような現象を起こすほどの強い電磁波が発生することを説明できる確かな理論も、観測結果もありません。

空中放電を起こすためには、雷レベルの大電圧と大電流が必要なのです。もし地中からそんな電磁波が放出されれば、雷と同じように他にも様々な影響が出なければおかしいはずです。

雷が発生すると、AMラジオに「ザッ」という雑音が入ります。あれは雷から発生する電磁波による空電現象というものですが、発光時の記録によれば、赤色光の時は空電現象が観測されず、白色光の時は発光時及び前後に数回、空電現象が観測されたとのこと。

それによれば、空電現象と発光との直接の関係は無いのかもしれません。


もうひとつの仮説は、ラドンなど放射性の希ガス類が地中から放出されて地表近くに溜まり、それに地中からの電磁波が作用することによって発光するというもの。すなわち、蛍光灯の中のような放電現象が起きるということです。

しかし、こちらも空気中の希ガスが自然レベルの弱い電磁波で発光するというメカニズムを説明することはできません。どちらも、決定的にエネルギー不足です。 空気には強力絶縁効果があるのです。

一部の地震研究者は、地震前にラドンガスなどが放出される可能性に着目し、その濃度を観測しています。しかし、現時点では地震発生とのはっきりとした相関を見いだせていません。仮に放出されることがあるとしても、「ごくまれに」というレベルなのでしょう。


【それでも仮説を進めれば】
管理人が着目したのは、気象条件との関係です。

当シリーズ前記事の、松代群発地震で発光現象が観測された時は、どちらも弱い寒冷前線が通過した前後で、比較的冷たい空気が地表近くに溜まりやすく、風が無いか弱い、穏やかな気象条件だったと思われます。さらに、地形的にも冷気が低地に溜まりやすい場所です。

もし地中から希ガス類が放出されていたら、それが地表面近くに溜まりやすく、風で流されることもあまり無かったはずです。

もし仮に希ガスが発光現象と関係するならば、まずその条件のひとつは整っていた可能性が高いということです。

また、寒冷前線が通過する前には赤色光、通過した後には白色光が観測されているのは、もしかしたら光の色はガスの滞留状態や濃度に関係しているのかもしれません。

これはあくまでも事象面からだけの推測ですが、さらに別の発光現象との比較しながら、考察を進めてみます。


【時代をさらに遡ります】
なんだか地震前は暖かいことがあるという話からどんどん離れて行ってしまいますが、大丈夫ですw

次回は、昭和40年の長野から、昭和21年の高知へタイムスリップします。


■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。

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