久々に毒吐かせていただきますwww(#1024)
最近つくづく思うことがあります。商業ベースの『防災の専門家』って、なんかアレにそっくりだなと。
【仕入れはタダ】
防災の専門家と言っても、行政や学術方面の方々は、それぞれの専門分野で仕事をされて、その結果得られた情報を、メディアの要望などに応えて公開しているわけです。
つまり、出すネタにはおカネも時間も手間もかかっている。
それに対し、メディアに良く出るような商業ベースの『防災の専門家』は、そういう情報を集めて羅列するか、別の形に加工して世に出すことでおカネに変えているわけで。
言ってみれば仕入れはほとんどタダですよ。大部分が、他人が作りあげたネタを集めてるだけだから。
で、それ自体はあまりおカネにならなくても、メディアに露出することで、本出したり講演したりという『本業』の宣伝になるわけですね。もっとも、その内容もほとんど受け売りの集合体なんでしょうが。
それって、まるでアレと一緒じゃないですか。
まとめサイト
キャッチーな関連ネタを集めて、まとめて流して広告収入を得るという。
別に、まとめサイトを批判してるんじゃありません。あれは便利で楽しいし、管理人もよく利用します。情報収集やエンタメとしては。でも、防災は断片的な情報で足りるようなエンタメじゃないんですよ。
【本当に大切なことはどこへ?】
そんな感じだから、出すネタはいきおいキャッチーなトリビアが優先になる。しかも、“ライバル”とカブらないように、なんとかオリジナリティを出そうとする。でも、『本当に大切なこと』は、そんなに多くは無い。
その結果、キャッチーなだけの『本当は役に立たない』情報のてんこ盛りとなるわけで。
でもインパクトを望むメディアがいて、そんなものに疑問を感じないある程度のユーザーがいればこそ、需要と供給が成り立っているんですけどね。
【対立は人気の基本です】
すごく疑問なのは、メディア上で結構ありますよね。『防災の専門家』のコメントに、“かつてはこう言われたけど、実はこうすべきだ”というようなの。
例えば、過去には「グラッと来たら火の始末」とか言われたのが、最近はガス機器の高性能化に加えて、やけど防止を主眼として「火を消しに行かずに、まず安全確保」というように変わったとか、テーブルや机の下に入ると、脱出できなくなるかもしれないから入るなとか。
そういうのは過去の“常識”を否定し、そこに新たなパラダイムを投下するという、実にキャッチーなネタなんですね。どんなネタでも“対立軸”を作ることが、耳目を集める効果的な方法なわけです。エンタメでも政治でも。
言うなれば、人気が出てきたマンガに、主人公と対立する新キャラをどんどん投入して話を膨らませたり、プロレス団体が内部抗争を演出して(断言したら怒られるかな)、盛り上げるのと同じようなものです。
アイドルグループの選挙、あれだって同じですよね。
【小出しにするとおトク】
しかしエンタメならともかく、防災情報には命がかかっています。過去の“常識”が否定されたのならば、積極的に広報しなければならないはずです。
しかし、目にするのは電波媒体や紙媒体のインタビューとかで、ごく断片的な情報のみ。もっと詳しく知りたければ、自分の本を買え、講演に呼べということなのでしょうね。カネ出さなければ『本当に大切なこと』は教えないと。
まあ、カネ払ってもロクでもないことしか無いこともありますけどね。
もっとも、取材を受けたから、限りのある分量の中で述べているだけだと言い返されるでしょうけど。でも、それがお互いwin winの関係(懐かしいぞw)になっているわけです。『専門家』の肩書つき(=自分が責任を負わない)コメントが欲しいメディアと、本業の宣伝になる『専門家』の双方にとって。
広告の手法に、『ティザー広告』というのがあります。例えば車ならば、全体像を見せずにシルエットだけ見せて、もっと詳細を見たいという興味を惹く方法です。そして、全体像を出した時の印象を強めるという。
まったくもってそれに近いなと。まあ商売人であり、人気商売と言っても良いでしょうから、話題を提供し続けることは必要でしょう。でも、あまりに話題性だけじゃないですか?
【これからもやりますよ】
などということを、当ブログでは3年半以上ずっと主張し続けてきたというか、そういう状況だからこそ、こういうブログが始まったのです。しかし所詮は素人、ゴマメの歯軋りは覚悟の上。それでも、主張しなければと。
せめて、このブログを見てくれた方には、『本当に大切なこと』を伝えたい。
これからも、あくまでそれにこだわって、このブログをやって行こうと思います。しかしそれは、『防災業界の嫌われ者』を標榜することでもあります。もっとも、管理人が批判するのは、あくまで一部の『中身が足りない連中』だけですけどね。そういう連中が目立ち過ぎだ。
と言うわけで、言いたい事言って毒吐かせていただきました。
でも、なんでいきなりこんな記事書いたかって?実は文中に特定の方々へのメッセージが仕込まれているんですよwww
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まとめサイトって文字通り「まとまってる」ので便利、と私も思って頃がありました。テレビも新聞も見ませんし、玉石混交とはいえ恣意性の高いメディアなんかよりネットのほうが・・・という意識もありました。
でも、「まとめる」のはだれか?というと結局は人ですし、その人の私見でどうとでも「まとめ」られます。先日のあることをきっかけにこの類は 【 一切 】 見なくなりました。極端な言い方ですが、「人間は見たいものしか見ない」わけで、あんなものはtwitterと同じで、それこそ正常性バイアスの権化みたいなものです。
「自分で選んだフォロワー」
「心地いいつぶやきを吐く人のみを集めたタイムライン」
「百人百様のネット世論と対話しているという錯覚」
まさにまとめサイトも同じですよね。匿名性の為せる業なのか、極論を吐く俺カッコいいみたいな風潮もアホが伝染りそうで私はイヤです。
それに、結局あの手のサイトの管理人は、「これは自分の意見ではなくネットの意見」というスタンスを取りつつ自分が好きな意見のみを寄せ集めて、金のために他人の褌で相撲を取ってる卑怯者に過ぎません。
てばさんの意見を掠め盗る「防災の専門家」も同じですね。腹立ちますし害悪なことこの上ないですが、相手するだけくたびれ損です。どうにかしたいですね~
投稿: tnt | 2015年7月 5日 (日) 18時16分
>tntさん
この記事のPV数が単独記事ではぶっちぎり。タイトルがキャッチーですからねwネットもメディアも、インパクトなんだなと逆説的に。
私はまとめサイト、よく見ますよ。自分の趣味系はもちろんですが、事件情報なども。新幹線火災の時も、twitterまとめ見てました。
でも、もちろんそのまま鵜呑みにはしません。でも、情報が流動的な時は多くの発信を見ることで状況が見えてくる時もありますし、ある事象がどいういう目で見られ、どこが強調されるのかというのも興味深い。そしてどんなデマが混ざるかも。
もちろん、発信する方もまとめる方もバイアスがかかっているということが前提です。とりあえず、良くも悪くも生情報の面白さはありますね。信ずるべき情報源ではなく、あくまで社会の一断面としての面白さ。
今晩も、秋葉原駅で「助けてー!」と女性が叫んでいたそうで、その速報まとめを見ていると、いかに人によって見方が違うかがわかりますし、バイアスのかかり方も見えて来ますね。
男性とのトラブルだったようですが、ある人はかわいそうと言い、ある人は怖れ、ある人は面白がり、ある人は「キ○○イ女」ですから。受け手はその中から一番「気に入った」ものを選ぶわけで、真実なんかどうでも良くなる。
そんな情報、本当に情報が必要な時はアテにはしませんけど。もちろん災害時には絶対に妄信しない。某巨大掲示板系に至っては、まあほとんどネタですね。悪意の見本市と言ってもいい。まあ、それもまた「社会勉強」になりますよw
このブログだって、影で何言われているかわかったもんじゃないですが、そういうコアな部分はまとめには出てきませんし。
確かに、あまり見すぎると無意識のうちに影響されそうなので、気をつけなければなりませんけど。中には、実に真っ当に見えるよう計算されたガセが含まれていることもありますし。
さておき、何しろ人のふんどしで相撲を取っているのは、私とて同じです。でも、ふんどしの締め方がしっかりしていると自負はしています。でも、他人のふんどしを緩く締めただけで、それでメシのタネにしてる連中の多いことよ。私はお茶の一杯も飲めませんがw私がメディアに露出することに何のメリットもありませんしね。
それでも最近、すごく手前味噌な言い方させていただければ、『防災の専門家』に加えて、特に防災商品の販売系で、「なーんか似た表現だなー」というのが増えて来た気がしています。
正しい情報や考え方が広まるのは望むところですが、まあ素人ブログから無断でネタ引くような手合いには、しっかりした理念など期待もできないでしょうがね。
実を言うとこの記事、先日、ある『防災の専門家』がある媒体に出したコメントへの「反撃」なんですよ。はっきりとはしませんが、なんだか当ブログの内容の揚げ足を取っているように感じたものですから。
それは取り越し苦労かもしれませんが、そうでなくても、意見は変わりませんけどね。
投稿: てば | 2015年7月 6日 (月) 00時16分