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2015年8月25日 (火)

【シリーズUDL15】栄養編4・UDL最強のスーパーフード(#1050)

■UDLとはUnder Disaster Lifeの頭文字。当ブログが提唱する被災生活の概念です。


今回は、UDLにおけるタンパク質の補給を考えます。タンパク質は、普段は主に肉の赤身や魚介類から摂取することが多いのですが、UDLではそのような食材が最も手に入りづらくなるわけです。

しかし、炭水化物だらけの食事で1ヶ月も過ごすわけにはいきません。それに、タンパク質が不足すると、身体が猛烈に欲するのです。肉や魚がやたらと食べたくなり、それがかなわないストレスで、メンタルのバランスも崩しかねません。なんとかして補給が必要です。


【動物性はあきらめよう】
しかしUDLにおいては、肉や魚介類の料理はそれなりの装備が整った団体による炊き出し支援くらいしか期待できません。もちろん、それが無いことも考えられます。可能な限り、家庭レベルで補給しなければなりません。

そうなると、動物性タンパク質はどうしても期待薄。まさか、干し肉や干物類を大量に備蓄するわけにもいきません。そこで登場するが、豆類です。

『畑の肉』とも呼ばれる大豆をはじめ、豆類には豊富な植物性タンパク質が含まれますし、常温で長期間保存できます。ならば、豆類を十分に備蓄すれば良いかというと、そうでもない。


【水が足らない!】
一部の例外を除き、豆類を生や乾物のまま食べるわけにはいかず、調理が必要です。基本的にはゆでるわけですが、その前処理も含め、水をたっぷり使わなければなりません。

しかしUDLで水は貴重品。豆をふやかしたりゆでたりするのにたっぷりの浄水を使うなんて、ぞっとします。

それに豆類は、そのままでは決して消化が良い食材ではありません。過酷なUDLでは身体に余計な負担をかけず、おなかの調子を整えることも重要なファクターです。

ならばどうしましょうか。

実は、少ない水で調理できて、様々な料理に使えて、そのまま食べることもできて、消化が良く、常温で長期間保存できて、値段が安く、それでいてタンパク質をたっぷりと補給できる夢のような食品、あります。


【スーパーUDLフード登場!】
それは高野豆腐(凍み豆腐)
Kouya

一般に、重量のなんと約50%がタンパク質(アミノ酸)です。100gのうち約50gも含まれているんですよ!

それだけではありません。なんと約30%が脂質(脂肪酸) なのです。それも、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸がバランス良く含まれます。

まだあります。カルシウム、鉄、マグネシウム、リン、カリウム、ナトリウム、亜鉛といったミネラル類も、しっかりと含まれています。特にカルシウム、リン、ナトリウムが豊富。

ビタミン類は少ないのですが、毛細血管の血行を良くして、UDLで問題となりがちなロングフライト血栓症(肺血栓症・エコノミークラス症候群)防止に効果があるビタミンEだけは、100g中に30mg以上とたっぷり含まれています。

まだ終わらない。UDLでは圧倒的に不足する食物繊維も、100g中約2gとたっぷりです。おなかの調子を整えるのにも絶好。

カロリーも100gで約530kcalと、結構あるんです。さらに、炭水化物まで約6%含まれています。

調理すればあらゆる味が染み込んで、応用範囲は実に広い。固形でも良し、砕いて粉にすれば、さらに幅広く使えます(粉末も販売されています)

炊き出しの豚汁にこっそり浮かせたりw、粉末をカレーに混ぜたりすれば、栄養価がぐっと上がる上に、ボリュームも増えて腹持ちも良くなります。

あとはあなたのアイデア次第。


【そのままでもいけます】
高野豆腐は水分を良く吸い込むので、少量の水で柔らかくなりますし、水無しでかじっても、唾液を吸って柔らかくなります。まあ、素の味は決しておいしいとは言えませんが、命をつなぐ非常食としては十分でしょう。

例えば、脂質が豊富なオリーブオイル漬けにして、塩や砂糖をかけるだけでもかなりいけますし、栄養価もぐっと上がります。ジャムやチョコレートクリームなどをつけたら、UDLのおやつ代わりにもなります。

なにしろ高野豆腐は、しばらくはこれだけあれば大丈夫というくらいの高機能食品なのです。

それでもあなたは、まだ乾パンですか?


【普段から使おう】
もちろんUDL専用ではなく、ある程度の量を備蓄しておき、普段の料理にも是非使いたいもの。非日常対策を、日常に組み込むのです。

こんなスーパーフード、どうせなら業務用をひとつ、箱買いしておきましょう。2kgで2500円くらいと実にリーズナブルです。 乾パンより全然安いのですがw管理人は、業務用食品店でどっさりまとめ買いします。上画像のような板状より、角砂糖くらいのキューブ状の奴が使いやすいかと。あれ、割るの結構大変なんです。


【シンプルな利用法】
高野豆腐が優れているのはわかっても、ご自分で料理をされない方には、ちょっとピンと来なかったかもしれません。

そこで、管理人もやっている実にシンプルな食べ方を紹介します。これです。
Kouya2
カップ麺に入れちゃうんです。カップに高野豆腐を入れてから、お湯を注ぐだけ。スープを吸っておいしく食べられますし、なにより食べでがあって腹持ちがぐっと良くなるのが最大の魅力。やはり、こってり系のスープの方がおいしく食べられるようです。

普段でも、ぜひ一度試してみてください。管理人、必ずやります。なんと言っても、炭水化物と脂質が多いカップラーメンを食べて、タンパク質もたっぷり補給できるのだから凄い。もちろん、UDLでカップ麺を食べる時は、これがあるか無いかで、栄養も腹持ちもとても大きな差になりますよ。


【しつこいのですが】
高野豆腐を非常食品のマストとしてピックアップした当記事のような内容は、過去にはほとんど無かったと思います。

当シリーズ前記事のオリーブ油に続き、これも非常にトリビア的でパクられやすい題材ですので、今後どこかで同様の記事、指導、講演などがありましたら、是非管理人に教えてください。

例によってアイデア自体に著作権は主張できませんし、是非多くの方に採り入れていただきたいのですが、素人のネタをパクって商売に使うような『専門家』の行為は許容しがたいので。

ご協力をお願いいたします。


本題からは離れますが、もうひとこと付け加えておきましょう。

管理人はNPO法人日本防災士機構認証(公的資格ではありません)の防災士であり、公的資格の防火管理者資格もありますが、『防災の専門家』は名乗りません。あくまで、“ちょっと詳しい素人”です。

防災士研修や防火管理者研修で得られる程度の知識では、『防災の専門家』は名乗れないと考えており、防災士資格だけで防災のプロ、専門家などを名乗ることを一切否定します。公式にそのように名乗ることは、能力を過大に誇張する、詐称に近いものだと考えます。

防災士とは、元来『防災の専門家』を養成するものではなく、地域、コミュニティ、職場などで防災リーダーとなるための、それもボランティアとして行うための、あくまでごく基礎的な知識が得られる資格なのです。元来、商売に利用するためのものではありません。

決して、『専門家』を名乗れる資格ではないのです。


■当記事は、カテゴリ【シリーズUDL】です。

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コメント

高野豆腐!考えもしなかったですね〜
確かに乾パン的でなおかつカップラーメンとの相性も抜群です。
私はあのスポンジ的な食感を含めて昔から好きでしたが、人によってはあれが耐えられないくらいイヤだという人もいるようです。でもカップラーメンに入ってたら考えも変わるかもしれません。

どこかで偉そうに吹聴してる「プロ」がいたらお知らせしますね。どんなルートでその人が情報を仕入れるかは分からないところもありますけど、ルーツは間違いなくてばさんでしょう。どんな枕詞で非常食としての高野豆腐を語るのか見ておきたいと思います。

>tntさん

高野豆腐、凄いでしょwこれだけ食べていても、しばらくは生き延びられます。食感が苦手ならば、細かく砕いちゃえば気になりませんよ。

我が国にはこんな優れた食品があるのに、今まで非常食として採り上げられなかったのが不思議。それだけ真面目に研究もされず、過去の考えや習慣に捉われている『専門家』ばかりってことでしょうね。

あと、高野豆腐みたいなのをアピールしても商売にならないということ。出来合いの非常食、乾パンやらアルファ米やらを業者と結託して売り込めば、キックバックも期待できるというものですw


一部、女性の「家庭生活兼防災アドバイザー」みたいな人が、日常的に使って非常用にも転用できる食品のひとつとして挙げているのを見たことはありますが、あくまで「こんなものが使える」というリストのひとつでした。主婦経験でもれば、非常食に乾物類が便利なのは自然にわかりますしね。

でも、高野豆腐の優秀性をピックアップしたものではありませんでした。その方は、オリーブオイルもリストに入れてたのは感心しましたけど、使い方のアドバイスとかは全然なくて。あくまで保存性が良く、非常時に転用が効く食品というだけ。

過去に記事にもしましたが、「防災は男目線中心」というのも大きいかと。UDLで家族何を食べさせるか、健康をどう守るかということをリアルに考えられる人が少ないんですよ。いきおい、確率だのメカニズムだの備蓄だのという話になりやすい。

もっとも、女性、主婦系の方でも、男目線のことを受け売りで撒いている手合い、結構多いですけどね。

もちろん、このアイデアがどこから『専門家』に伝わるかわかりませんし、仮にパクりに見えても、法的手段とかは全く不可能です。ただ、偉そうに『専門家』を名乗る連中もこの程度ということは、しっかりと拡散しようかとw

もっとも、正しいこと言ってるならいいんですよ。ウソやらできないことぶっこく『専門家』だらけだから、私はアンチにならざるを得ない。記事にああでも書いておかないと、軽い気持ちでパクられますからね。

オリンピックのシンボル騒動じゃないですが、せまーい「業界」の中で、限られたネタをイジって回している世界です。私とて、過去の様々な情報から学ばせてもらってここまで来ました。カッコ良く言うと、インスパイアされたって奴w

そんな私は、自分のネタが他人に使われるのがイヤなのではありません。プロとしてカネを取る情報を素人からタダでパクって、さも自分オリジナルのようなツラで平然とのたまう連中のレベルの低さに怒っているのです。この災害大国で、そんな連中が「防災のエキスパート」とか持ち上げられる現状にも。

テレビとかで、「この情報はネット上にあったものですが」とか一言付け加える人がいたら、私はそこだけは尊敬しますねwwwでも、『専門家』なのにネットでネタ拾ってる思われるから、絶対言わないでしょうけど。

見かけたらよろしくお願いしますw

こんにちは。
高野豆腐はちょっと苦手で……
高野豆腐を戻して間にあんこを入れて揚げたものは美味しくいただけるのですが。

麩はグルテンでほとんどが炭水化物ですね。
切干大根は水で戻してぎゅっと絞らないとにおいが気になる人は多いかもしれないですね。豚汁にいれるのはありですが。


避難所生活の時の生活の知恵です。
ご存知かもしれませんが……
当然風呂には入れませんので臭くなり、特に夏は不潔になり精神的にもつらくなります。
そこでミョウバンを溶かした水で体をスプレーしてふき取るだけで、臭いもなくなりさっぱりします。少ない水で効果的に体を清潔にできます。
普段使いでも有効ですよ。

>whokiさん

確かに気持ち悪いと言えば気持ち悪い食感かもw苦手な方は、粉にしていろいろ混ぜてみてください。あのブヨブヨ感は皆無になりますから。

UDLでは炭水化物やイヤというほどありますから、なんとかタンパク質が欲しいわけです。こんなに効率よく摂取できて、いろいろ応用が効く食品は捨て難いわけです。

これは、タンパク質(プロテイン)を重点的に摂っているアスリートの食事が発想元です。

その他にも、乾物にはいろいろ良いものがありますね。これから紹介して行きます。

ミョウバンの利用法、当シリーズで衛生編をやるときに参考にさせていただきます。とりあえず、自分でやってみてから。やったことも無いトリビアをエラそうに言うと、そこらの『専門家』と同じになっちゃいますからw

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