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2015年11月24日 (火)

【パリ同時テロ関連05】最後はあなたの判断と行動です(#1090)

Summit
伊勢・志摩サミット会場。天然の要害とはまさにこのこと


パリで発生した同時テロに関連した記事は、とりあえずこれで最後にしたいと思います。

今回は、多少宗教や民族に関わる記述が出てきますが、当ブログはあくまでテロ行為という事象面のみから考えます。よって、原則的に固有名詞は使いません。


【我が国は狙われるのか】
つまるところ、そこに行き着くかと。

現在、我が国もターゲットだと宣言している勢力による、日本国内における大規模テロ攻撃は、現実的なオペレーション面から見れば、これまで述べた通りかなり困難です。

加えて、我が国をターゲットとする理由は、主に政治的なものです。当該勢力が“敵側”を「十字軍連合」などと呼ぶ理由は、11世紀初頭に端を発する宗教対立まで遡らなければなりません。

しかし、我が国の宗教や文化はその宗教対立とは非常に縁が薄く、民族や国民も、歴史的に彼の地の民族と対立したことは、事実上ありません。

そんな国が“敵側”に加担したと見なされたからこそ、新たなターゲットとして宣言することによる、“宣伝効果”が大きいという面もあるでしょう。


【プライオリティを考える】
プライオリティとは、優先順位のことです。ここでも、皆様の視線で考えてみてください。

ここで、彼の勢力が”敵側”と見なす主な国々と、我が国の状況を比べてみましょう。

■対主要各国
・1000年に渡る宗教対立が存在する
・近代でも、民族・宗教を軽んじられて来たという思いがある
・経済的に搾取されて来たという思いがある
・直接的攻撃に戦力を派遣している
・多くの国は地理的に近く、移動、入国が比較的容易
・相手領域内での武器類の入手や運搬が比較的容易
・相手国内などに性格の近いコミュニティが存在することが多く、浸透しやすい
・ネットメディアによる情報拡散により、自主的にシンパになり得る層が存在する

■対日本
・歴史的に宗教・民族対立は存在しない
・近代の統治政策には直接的に関係していない
・かつて『欧米列強』の干渉を排して独立し、二次大戦敗戦後も復興を遂げた有色人種として、民族的、文化的にシンパシーを感じていることも多く、一般民衆に対する根源的な敵対意識が低い
・直接的攻撃を行っていない
・武器類の持ち込みや入手が困難
・距離的に遠い島国で、国内に性格の近いコミュニティもほとんど存在しない、『外国人』が目立つ環境
・民族的、宗教的バックボーンを持つシンパが生まれる可能性は非常に低い

ざっと考えても、これだけの異なる条件があります。もちろん、だから我が国が絶対安全だというつもりは毛頭ありませんが。

ただ、この状況を非常に有り体に言ってしまえば、より強い怒りや恨みを抱いている相手が近くにいて、しかも棍棒を隠し持って近づきやすい、ということ。

距離的に遠い相手でも、そこには“仲間”がいて、情報をもらったり、かくまってもらえる場所がある、ということです。

我が国はそのどちらでもなく、近くの“敵”は盛んに直接攻撃してくる。ならば、あなただったらどのターゲットを重視して、どこへ優先的に反撃しますか?


その一方で、こうも思われるかもしれません。
「攻撃が難しいと思って安穏としている奴らにも、いつか目にものを見せてやる」

その対象が、我が国だということです。じっくりと準備をし、少ない攻撃で最大の効果を上げられる場所とタイミングを狙うために、密かに準備が始められていてもおかしくありません。


【阿呆か?】
そこでメディアを賑わしているのが、「伊勢・志摩サミット」が狙われるのではないかという報道。全く、バカも休み休み言えという感じです。あんな場所に攻撃を仕掛けられる勢力など、世界に存在しません。

ましてや、航空戦力や長距離ミサイルなどの飛び道具さえも持たない民兵組織が、地球の裏側のサミットを攻撃してくるなどと考えるのは、ある意味で平和ボケの象徴かと。

かつての洞爺湖サミットの時もそうでしたが、山頂や島が会場に選ばれるのは、警備がやりやすいから。風光明媚なんておまけです。要は、たやすく“要塞化”できるからです。

そこを、世界有数の能力を持つ警察、海保、自衛隊が厳戒体制に入り、その裏では警察、自衛隊、海保の対テロ特殊部隊が極秘展開し、さらにその裏では、米軍があらゆる監視網と反撃手段を展開する。

そんな場所が、民兵組織に攻撃できるとか考えるメディアや専門家連中って、一体何なのでしょうか。これなど、ゲリラやテロリストが万能のような印象を植え付けてしまう、ディスインフォメーション以外の何物でもありません。

いくら生還を期さない自殺攻撃を前提としていても生身の人間、物理的限界は超えられません。


【苦笑いされている?】
元来、テロ行為とは「いつどこで起こるかわからない」ことが、恐怖の元なのです。なのに、最高度の警備が行われる時間と場所を区切られている時点で対象外。

それに、これまで述べたように、テロ行為の最大の目的は、“恐怖の醸成”なのです。何も、厳重に警備された各国首脳を狙う必要はない。

しかも、個人をターゲットにするテロ行為の『セオリー』は、最も警戒しづらい移動中を狙うこと。 “要塞”に入ってから攻撃するなど、単純に効率が悪く成功の確率が下がるだけ。なのに、会場である島の警備体制をしたり顔で語る“専門家”など噴飯ものです。

だから、彼の地の勢力は最近の報道を見て(日本の報道などは確実にチェックされています)苦笑いしているかもしれません。「そんなの狙えるわけないだろう」と。

でも、世界の注目が集まるサミット開催時に攻撃できれば、これほどの『宣伝効果』もありません。

さて、あなたらなどうしますか?


【一歩引いて騒ぎを起こせ】
究極の『ハードターゲット』である、サミット会場近隣は近づくこともできない。ならば、近づかなければ良いのです。

ここでのテロ行為の目的は、各国首脳が集まって対テロ作戦も話し合われる場所の『近く』もしくは『関連する場所など』で、明確な攻撃を行うこと。最初からサミット会場など想定外です。

サミット中にその国内でテロ行為を成功させられてしまったら、各国首脳は怒りと恐怖を感じ、ホスト国の面目は丸潰れです。サミットを途中で中止させたりすれば、それはもう大成功。

そしてその効果をより高めるためには、攻撃対象はなるべく会場に近く、世界的に名が知れていて、自分たちが溶け込みやすい場所が良い。それは、どこか。


国内への攻撃が無理ならば、海外のホスト国関連施設、ホスト国へ向かう交通(関係者が乗っていればなお良い)を狙いたい。

そして最も“手っとり早い”のが、海外でホスト国の国民を狙うこと。ターゲットになりやすいホスト国国民が多くいて、自分たちが隠密作戦をやりやすい場所はどこか。

東アジア系以外の民族に、日本人、中国人、韓国人などモンゴロイド系民族の顔を識別するのは困難。ならば、日本人を識別しやすいのは、どのような場所か。

そう考えて行くと、可能性はかなり絞り込まれて来るわけです。我々自身も、テロ被害に遭う可能性を減らす、セルフディフェンス方法を考えられます。


【実際に起きている】
大きなイベントが行われる時、ある意味で警備が“手薄”になる地方でテロ行為を行う手段は、過去にも実際に行われている、ある意味で『セオリー』です。

とは言え、これまで述べたような条件により、我が国で実行するのは非常に困難です。

それよりも、より実行しやすい条件が整い、より効果が大きい時がこれから来るとすれば、そこへ向けて、少しずつ目立たずに準備を進めて行く、その方が現実的と言えましょう。

もっとも、そのような長期オペレーションに耐える人員、資金、支援体制を用意できる組織力を維持できることが大前提です。

『掃討作戦』がどのように進み、どのような『成果』を上げているのかという情報を注視することで、我が国への間接的なリスクを計ることもできるのです。しかし、それは非常に曖昧模糊とした判断しかできませんし、それを解説できる“専門家”は滅多にメディアに出ません。

そこには、防災分野と同じく「こうすれば絶対大丈夫」というトリビア的解決策が無いので、メディア的には需要がごく少ないからです。テロ攻撃の可能性を並べるだけなら、管理人にもできますけどね。

最後は、あなたご自身の判断でリスクを軽減してください。ご質問などありましたら、何なりとどうぞ。但し、記事以上の具体的な地名や方法などは、表でも裏でもお答えしかねます。


これで、テロ関連の記事を一旦終了します。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。

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