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2015年11月11日 (水)

【シリーズUDL22】衛生編5・環境の敵を排除せよ(#1082)

Spray
UDLでの健康を守るために、手軽なスプレーで環境の敵を排除(画像はイメージです)


■UDLとはUnder disaster Lifeの頭文字。当ブログが提唱する被災生活の概念です。

衛生編ではここまで、UDL環境での細菌・ウイルス対策及び飲み水の消毒用に、アルコール(エタノール)消毒剤と次亜塩素酸ナトリウム消毒剤を備えておくことを提唱し、その簡易版とも言える代用品も紹介しました。

今回からは、UDL環境に対する、それらの具体的な使い方について考えます。それについての詳細な情報は、ネット上などにたくさん存在するのですが、当ブログとしては、“これだけは覚えておきたい”ということを中心に、できるだけシンプルにお送りしたいと思います。


【アルコール系で細菌対策】
まずはアルコール消毒剤の使い方ですが、これは簡単。医薬品指定のものでもキッチン用でも業務用でも、原液を消毒したい場所に直接噴霧したり、液をつけてふき取ったりするだけです。

しかし、UDLではふき取り用布の衛生状態を保つのも難しいことが考えられるので、環境の消毒用としては、基本的にはスプレーボトルに移して噴霧する方が良いでしょう。

水が使えない環境で、トイレの後などで手指の消毒をする際には、適量を手に取って、手全体になじませてゴシゴシとまんべんなくこすりあわせ、指の又や皺の中、指紋の間に付着している細菌も消毒します。

なお、アルコールはすぐ揮発しますから、後からふき取ったり、洗い流したりする必要はありません。但し、アルコールには皮膚の油分を取り除く効果がありますから、使用後に皮膚が白くカサカサになることがあります。 気になる場合は、ハンドクリームなどで油分を補給してください。


アルコール消毒剤の効能は、すべての細菌と、一部のウイルスの除去です。

ウイルスに関しては、周りに脂質の膜を持っているタイプにのみ効果があるのですが、どのウイルスに効果があるのか覚えるのも大変ですし、それ以前に、そこにどんなウイルスがいるのかもわかりません。

ちなみに、アルコールはインフルエンザウイルスには効果がありますが、酷い下痢を引き起こすノロウイルスやロタウイルスには効果がありません。

ですから、当ブログとしては『アルコール(エタノール)消毒剤は細菌だけに効果がある』と、割り切っても良いかと考えます。

家庭内に下痢をしている人がいたり、避難所内や人混みの中に出た後だったりでなければ、基本的にはアルコール消毒で良いかと思いますが、やはりそれだけでは不安です。


【塩素系でウイルス対策】
そこで、やはり必要になるのが次亜塩素酸ナトリウム消毒剤です。こちらはすべての細菌とウイルスに効果があり、食品添加物指定の薬剤ならば、飲み水の消毒にも使えますが、使い方はちょっと面倒です。

次亜塩素酸ナトリウム消毒剤は、原液が肌に触れるとかぶれ、荒れなどを引き起こし、色物の服についたら一発で色が抜けてしまいます。

肌についたら、普段ならばすぐに流水で洗い流せば問題ありませんが、水道が使えないUDLでは、特に取り扱いに注意する必要があります。使用時には、ゴム手袋などで肌を守ってください。


次亜塩素酸ナトリウム消毒剤は、水で希釈して消毒液を作ります。環境を消毒する場合と、飲み水を消毒する場合では希釈率が大きく異なります。

そこで、とりあえず覚えておきたい希釈率とその方法を、下記に示します。 ここでは、有効塩素濃度6%の原液(商品名ピューラックスなど)の比率で考えます。有効塩素濃度4%の原液(商品名ケンミックス4など)の場合は、原液の量を約1.5倍にしてください。


■住環境用消毒液■
トイレの便座、ドアノブ、手すり、床などの消毒や、衣類、タオル、器具などの漬け置きに使う消毒液は、有効塩素濃度が約0.02%になるように作ります。

・水1リットルに対して原液約4ccを入れて、良くかき混ぜる

細菌・ウイルス感染者の便、吐しゃ物などが付着した場所を消毒する場合は、濃度を5倍(0.1%)に上げます。

・水1リットルに対して原液約18ccを入れて、良くかき混ぜる

500ccペットボトルのキャップは約5ccの容量ですから、原液を計るのに便利です。なお、原液の量はそれほど神経質になることはありません。例えば18ccならば、ペットボトルのキャップざっと4杯分くらいの感じで大丈夫です。また、次亜塩素酸ナトリウム消毒剤のキャップは、通常20~25ccです。容器にキャップの容量が書いてあります。


【その他の注意点など】
とりあえず、これだけ覚えておけば実用上問題無いでしょう。

繰り返しますが、消毒液の濃度はそれほど神経質になることはありません。むしろ、環境が細菌やウイルスで汚染されていることが確実だったり、その疑いが高い場合は、濃いめにしておく方が安心です。


なお、ここでは食品添加物指定の次亜塩素酸ナトリウム消毒剤を使うことを考えていますが、キッチンハイターなどキッチン用次亜塩素酸ナトリウム漂白剤を使う場合には、以下の点に注意してください。

キッチン用には少量の水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)や界面活性剤などの洗剤成分が添加されているので、トイレの便座やドアノブなど肌に触れる場所に使用した場合は、30分ほど経過して消毒効果が十分発揮された後に、きれいな布や紙でふき取る。

管理人の経験では、消毒液程度の濃度では特に問題は感じませんでしたが、皮膚に対しての影響を最小限にするためには、そのような対策をした方が良いかと思います。

また、次亜塩素酸ナトリウム消毒剤を使うと、プールのような匂いがします。それは微量ながら有毒のガスですから、使用時には換気を良くしてください。


一部の指導では、スプレーすると希釈液が目に入ったりする可能性があるので、希釈液を消毒したい場所につけてふき取る方法を勧めているものもあります。

もちろんその方が安全ではありますが、ここでは布や紙も不足するUDLを前提としていますし、なるべく手軽で広範囲を消毒できる方法を考えていますので、敢えてスプレーをお勧めしています。使用の際には、特に目に入らないように、可能であればゴーグルなどの使用をお勧めします。

次回は、飲み水の消毒です。


■当記事は、カテゴリ【シリーズUDL】です。


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コメント

おはようございます。私は素人ながら防災に興味があり、少しずつ対策をしている者です(九州在住です)。こちらのサイトは以前から常々拝見しておりました。このたびの熊本震災をうけ、自分のブログの防災カテゴリも少し強化せねばと思っています。本題ですが、九州と言う土地柄、感染症(虫対策)と熱中症対策についてまとめたく思い、このサイトのこちらの記事を引用させていただきたくお願いに参りました。お許しいただければ幸いです。
では、てば様のご多幸とご健勝をお祈りいたしております。

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実際に記事を書いてからアドレスを貼ったほうがよいのかもしれませんが。いつになるかわかりませんので(笑)、とりあえずお礼申し上げます。

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