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2016年1月22日 (金)

プロドライバーの実際【1】(#1116)

Cockpit
ここはプロの仕事場・・・のはずだけど(画像は観光バスの運転席イメージ)


今回は、バスやタクシーを運転するプロドライバーのことについての話です。

【旅客輸送ドライバーとは】
旅客輸送契約遂行、すなわちお金をもらって旅客を輸送する自動車のドライバーになるためには、いわゆる「二種免許」(正式には第二種運転免許)が必要になります。

二種免許には、大型自動車、中型自動車、普通自動車、大型特殊自動車、牽引の5種類があります。

二種免許を取るための条件は、一部の例外を除いて、21歳以上であること、決められた通常の免許(一種免許)を取得してから、3年以上経過していることが必要です。

つまり、成人して1年以上経過していること、基本的な運転経験が十分にあるとされることが必要というわけで、それだけ責任と十分な技術が必要な資格というわけです。ちなみに管理人は、タクシードライバーができる普通二種免許を持っています。

余談ながら、できることならバスドライバーもできる大型二種も欲しいのですが、普通免許や中型免許(8t限定)から大型二種を一気に取るとなると、教習所に入校して50万円近くかかるので、おいそれとは取れません。

路線バスや観光バスのドライバーは、そういう免許を持っているわけです。もっとも、社員ドライバーの取得経費に関しては、バス会社などの補助が受けられるケースも多いのですが。

既に大型トラックに乗れる大型免許を持っていれば、大型二種免許取得は教習所で30万円くらいです。

実際に、観光バスのドライバーはトラックドライバー(大型一種免許)からステップアップした人も多く、観光バスの繁忙期に乗務するドライバーには、その層の比率が上がります。

先回りしておきますが、管理人は何も元トラックドライバーが危険だと言いたいわけではありません。ただ、現実問題として、旅客輸送をするための意識が低いドライバーが含まれる比率が、高めになる傾向はあります。

もちろん、それはごく少ない数ではあるのですが。


【バスドライバーの“質”】
バスに乗る時には、普通はそのドライバーの腕前のことは考えませんよね。

プロとして十分な技術と知識を持ち、安全に目的地まで運んでくれるものと思っています。ある意味で、鉄道の運転士のようにその存在も意識せず、しかし確実に仕事をしてくれるはずだと。

しかし残念なことに、意識・技術がそのレベルに無いドライバーが含まれるのも、また事実です。加えて、過酷な労働環境によって、運転ミスや健康上のトラブルが引き起こされる可能性も高まります。


軽井沢バス事故のドライバーは、以前はマイクロバスの運転が中心で、「大型バスは不得意だ」と言っていたそうです。

都内で回送中に家に突っ込んだ路線バスドライバーは、「事故のことは覚えていない」と。

大分で、雨の中で観光バスがスリップして転覆しましたが、現場は見通しの良い直線でした。

兵庫では高速道路で観光バスが蛇行して、添乗員が10分もハンドル操作の補助をしてなんとか停止しましたが、70歳のドライバーは、「記憶が無い」と。

都内で中央分離帯に衝突した観光バスドライバーは、「ぼーっとしていた」と。

愛媛では観光バスがガードレールに衝突して路肩に脱輪しましたが、原因はまだ不明とのこと。


今年になってからたった20日の間だけでも、これだけのバス事故と異常例が起きており、少し以前には考えられなかった事態です。ちなみに、年末年始は観光バスの繁忙期まっただ中です。

すべてのドライバーが、普段からプロとしての意識や技術に欠けていたかどうかはわかりません。しかし、人材不足や勤務の過酷化もあり、健康上のトラブルも含めて、以前に比べてこのような危険が大きくなっていることは、否定しようのない事実なのです。


【タクシードライバーの“質”】
一方タクシーですが、やはり事故が多発しています。全国では年間でなんと約23000件に上り、これは全国のタクシーの7台に1台が事故を起こしていることになる、非常に高い事故率です。

一般車の事故率のなんと10倍近い事故が発生しており、その状況は悪化しつつあります。しかし、これは長時間、深夜に渡る勤務の特性や客の急な要望などの、タクシーならではの要素も大きく関係しています。決して、ドライバーの質が一般に比べて極端に劣るということではありません。

しかしその一方で、プロ意識や技術に欠けるドライバーや、高齢で運転に不安のあるドライバーが増えているのも、また事実です。その裏には業界の様々な問題もあるのですが、当ブログの範疇ではありませんので触れません。

ところで、上記の数字には接触などの軽い物損事故も含まれますし、第一・第二当事者双方、すなわちタクシー側の責任が小さい事故も含まれていますが、旅客輸送中は、いかなる事情でも事故があってはならないのです。

ですから、プロドライバーには周囲の交通状況などを予測して、事前に察知・回避する技術も求められるのですが、決して十分な意識や技術を持ったドライバーばかりでは無いと、言わざるを得ないのが現実です。


【需要増と高齢化】

この先、バス、タクシーも含めてドライバーの高齢化が進みます。若い人に人気がある仕事ではありません。

その一方で、観光客の増加やオリンピックの開催、高齢者の増加で、観光バスやタクシーへの需要が増加して行くでしょう。

もちろん、二種免許保有者はプロとしての意識や技術を持ったドライバーが大半です。しかし残念なことに、健康面も含めた不適格ドライバーや不適格行為の比率が高まって行くのは、避けられそうにもありません。

次回は、二種免許の実際についてです。


■当記事は、カテゴリ【交通の安全】です。

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