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2016年3月14日 (月)

村井地震予知の“インチキ”を考える【2】(#1156)

ところで、かなり前から“インチキ”という声が多かった村井氏の手法に対し、管理人はなぜ今になって突然噛みつきだしたのかという話など。


【一度は期待しました】
現時点では、『地震予知』の技術は全く手探りですから、あらゆる方法の可能性を試すべきです。そして、その結果を検証することで、少しでも可能性の高い方法を見いだせればというのが、科学者だけではない、多くの人の願いでしょう。

それはすなわち、『地震予知』への願いの裏には、巨大市場が眠っているということです。下衆な言い方をすれば、『震源にはカネが埋まっている』ということ。だから、いろんな人が集まって来る。

実は管理人、村井氏の有料メルマガ「MEGA地震予測」に、登録していた時期があります。そして、その内容を自ら検証することと、関連する情報を集めることを行った結果、「これは信用するに値しない」と判断し、登録を解除しました。

なにしろ、『予知』の内容がとにかく曖昧。非常に広い範囲と時期に渡って「大きな地震が起きるかも」というだけのものに過ぎません。

村井氏が震源の範囲、地震の時期や規模を予想している根拠はともかく、結果的に“地震が多発している地域がほとんど指定されている”だけなのです。

このような方法は、我が国の地震に関して知識が少ない方には、それなりにインパクトがあるでしょう。でも、管理人も当ブログでもやっているように、普段から地震の発生状況を注視している人には、

「なあんだ地震が多い場所選んでるだけじゃん」

としか見えません。


しかも、現実には『予知』されたほとんどの地震は予想期間内には起きず、起きても予想震源域とは違っています。少なくとも、震度5弱以上の地震を、震源域、規模、時期とも正確に“的中”させたことは一度も無いはずです。すなわち、 実用的価値はゼロ。

しかし、なんとなく近いような地震をすべて“的中”とし、メディアもそれに乗ってアオっているだけです。『地震予知ヒーロー』の存在は、数字になりますからね。


百歩譲って、地震が多発している場所だから、地上の変動も多く観測される。だから予想震源域と重なって当然だという考え方をしてみましょう。

その結果、日本列島の半分くらいが、それも、数ヶ月から半年もしくはそれ以上のうちになどという、中長期間における危険地域として指定されていることが、『地震予知』と呼べるのか。

そんなもの、「いつどこで起きてもおかしく無い」と、何ら変わりません。その程度の精度しか出せず、しかもそれさえもろくに当たらない時点で、論理は破綻しているのです。


【大企業もダマされた?】
このテーマを始めるのに決定的だったのが、NTTドコモが自社の基地局のGPS座標データを、村井氏の団体に提供するという話。

この話、地震などの研究に真っ当に取り組んでいる方々からは、当然のように非難轟々です。大企業が“インチキ”に巻き込まれたというショックよりも、悪しきブランディング効果が問題なのです。

元来、村井氏の最強のブランドは『東京大学名誉教授』だということ。これだけで、「この人には間違い、ましてやウソはない」という無敵のイメージを構築しており、それもあって、メディアの注目度が高いのです。

それに加えて、我が国を代表するIT企業が協力するとなれば、外野からは「日本最高レベルの技術者集団も認めた」という、事実とは異なるイメージが構築されます。

実際にはそのような検証を経たわけではなく、技術的検証のできない上層部のごく少数が、「自社イメージ向上になる」と判断しただけのことでしょうが。逆効果なのに。

ともかくも、この提携は「テレビでおなじみの」の延長線上のように、これだけのメジャー筋が絡んでいるのだから、きっとこれは正しいんだという思考停止を生む危険が大きいということです。

NTTドコモさん、目を覚ましてください。この“インチキ”の拡散に心を痛める、良識と知識のある人々は皆、この決定を蔑んでいますよ。


【そこでもう一度見てほしい】
そういう流れの中で、管理人も、当ブログで『地震予知』をやってみたわけです。

一連の記事をリンクしますので、是非もう一度ご覧ください。今の日本列島は、いとも簡単に地震を『予知』できるのです。

ついに管理人が地震予知《・・・の実験ですよw》(#1134)
管理人の地震予知結果は果たして?(#1136)
管理人、異常な高確率予知に成功?(#1142)
【地震予知検証】チートをやれば誰でも勝てるけど(#1145)
話題の『地震予知』は本当に当たっているのか?(#1152)


一連の記事に記した管理人の実験結果は、「起きた地震は震度1~2ばかりじゃないか」と思われるかもしれませんが、今回の対象期間はたった7日間です。これを、某先生のようにw何年も続けていれば、数ヶ月のうちに震度4、1年くらいのうちに震度5弱の1回くらいは起きるでしょう。

そこで、数多くのハズレは一切無視して、高らかに“的中”を宣言すれば良いわけです。

こんな感じで、今の日本列島において、とりあえず地震が起きる場所を予測することは、いとも簡単なことなのです。ですから、曲がりなりにも『予知』した地震が起きたからと言って、理論の正しさやウソが無いということの証明には全くならない、ということなのです。

Mri_2
上画像は、村井氏が過去にはこんなこともブチ上げていたという、あくまで一例。他にもいろいろ外していますが、こういう“不都合な”過去は、すべて無かったことにされているのです。

それにしても、村井氏が主張する、大規模地震を予測させるレベルの変動が本当に起きているのだとしたら、それでも中規模地震さえ起きないことの方が多いということになってしまい、村井理論の破綻は明らかなのですがw


さて、次回は具体的な資料をお借りして、“インチキ”の実体を解説します。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。

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