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2016年4月15日 (金)

これではっきりした村井予知の“インチキ”(#1177)

『平成28年熊本地震』で被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。

まだ余震も頻発して、被災地は混乱の極にあるかと思います。そんな中でのこういう記事にはご批判もありましょうが、今だからこそ、敢えてご覧いただきたいことなのです。


これでおわかりかと


当ブログでは、村井俊治氏が主張する、電子基準点の『異常変動』とされるものを根拠とする『地震予知』を、“インチキ”であると批判しています。

その現実をご覧ください。読者の方からご提供いただいた、村井氏のメルマガ『MEGA地震予測』で、地震を警戒すべき地域されている場所を、そのまま列記します。

■レベル4(震度5以上の地震が発生する可能性が極めて高い)
南関東地方(相模湾、駿河湾、東京湾に面する地域、伊豆諸島、小笠原諸島)

■レベル3(震度5以上の地震が発生する可能性が高い)
北信越地方、岐阜県
東海、東南海地方
東北、関東の太平洋岸、奥羽山脈周辺
釧路、根室、えりも周辺

■レベル2(震度5以上の地震が発生する可能性がある)
鳥取県、島根県周辺
南西諸島

■レベル1(何らかの異常変動があり、今後の推移を監視する)
山形、福島、茨城のL字型エリア
北海道道南、青森県

以上です。とんでもなく広いエリアが『警戒ゾーン』とされていますが、今回問題としているのは、そこではありません。

熊本で、マグニチュード6.5、最大震度7という非常に大きな地震が起きたにも関わらず、村井氏の理屈では、1年以上に渡って熊本どころか、九州全域が全くノーマークだったのです。

すなわち、今回の熊本地震の前兆とされる現象は、村井氏の主張する理屈では全く検知されていなかった、ということの証明になっているわけです。

しかし、これまで何度も指摘している通り、電子基準点の『異常変動』は単なるノイズだし、仮にそうでなくても、地震の何ヶ月も前から地表面が短期間に大きく変動するという現象など、最初から存在しないのです。

今回の地震で、そのことが事実上証明されました。大きな地震でも、村井氏の言うような現象は起きていないのだと。

細かい理屈はおいても、少なくとも村井理論ではこれだけ大きな地震の前兆を全く捉えられていなかった、すなわち、地震を警戒するために全く役に立たない、ということだけは確かだということです。

きっと、「まだ精度が低いから改善の余地がある」などと言い訳をするのでしょうが、ならば一旦表舞台から退場して、もっと精度を上げてから(それができるならば)再登場すべきでしょう。

少なくとも、村井氏のシンパとかで無ければ、カネ払って得るべき情報ではありませんし、ましてや企業が真面目に与する相手でもない。


さあなんと言うかな


村井氏、今年の3月初旬に、村井氏の提灯メディアのひとつである、フ○テレビ系列の『Mr.サ○デー』に出演し、大風呂敷を広げました。その時の『警戒ゾーン』画像がこちら。
Murai2_3

過去記事でも指摘した通り、いつの間にか地震最多発地帯である東北・関東の太平洋岸が加えられている一方で、九州は完全にノーマークだったわけです。

これ以上の批判は、もう必要ありませんね。


逃げ道はある?


普通ならば、これだけで“インチキ”だとして大批判が巻き起こりそうなものですが、今のところ提灯メディアを味方につけているので、まだゴリ押しをしてくる可能性もあります。

その根拠に使われそうなのが、『週刊P』で2014年12月に掲載されたこの『警戒ゾーン』図。
Murai2_2
1年4ヶ月以上前のものですが、この時は南西諸島だけでなく、九州南部も含まれていました。熊本はノーマークですが、時系列無視と距離の近さの強調という方法で、“的中”のイメージで語ってくる可能性があります。

しかし、2015年に入ってから掲載された改訂版(Vol.3、第3号となっています)では、九州は除かれています。
Muraimap
前記のテレビ出演時の図表も含めて、村井氏は少なくとも2015年以降に、九州を全く警戒してなかったことは明らか、ということです。

でも、紙媒体を繰って過去のデータとの矛盾を指摘するなど、きっと一部の変態ブロガーだけでしょうからw、過去を無視したゴリ押しを、実際にやる可能性があると考えています。

今後の村井氏の対応を、鵜の目鷹の目で注視して行きたいと思います。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


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コメント

早速ツイッターで言い訳しているようです。

>通りすがり様

ありがとうございます。チェックしております。あくまで予知していたと強弁するようですな。捨て置けません。

ここまでひどいと、本業での実績とやらも怪しくなります。
私は専門外なので無理ですが、共著者がいない論文を検証したらどうなるでしょうね。
単著でも、ほとんど関連企業が書いたとかもあるかもしれませんが。

>暇人様

コメントありがとうございます。

本日(4/18)、村井氏についての決定的な記事をアップしました。私は、怒り心頭に発しております。

私も文系人間で、あちらの世界はわかりません。まあ、ショーンKのような露骨な詐称では無いのでしょうがw、時代もあって調べたらいろいろ出て来るかもしれませんね。

確実なことは、最新記事で採り上げたツイートのことで、社会の潮目が確実に変わったことです。村井氏に対する怒りの声を取り上げるメディアが出てきています。

STAPのO女史ほど騒がれる対象ではありませんが、村井叩きが始まるかもしれませんね。

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