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2016年4月20日 (水)

【平成28年熊本地震】未曾有の地震活動が続く(#1181)

2016年4月14日のマグニチュード6.5、最大震度7の地震から始まった『平成28年熊本地震』は、発生から1週間が経っても、未だ終息する気配がありません。


“未曾有”の地震活動


東日本大震災(東北地方太平洋地震)は、その規模において“未曾有”と言われましたが、平成28年熊本地震は、その活動形態において“未曾有”の地震活動となっています。

それまでの経験則では、震源が浅い直下型地震において、強い前震活動が見られることはありませんでした。

すなわち、最初の震度7が『本震』であり、その後は余震が続きながら、次第に収束して行くというのが”セオリー”だったのです。

しかし、最初の震度7の2日後、最初の地震の約16倍の規模であるマグニチュード7.3、最大震度6強が発生したことで、気象庁は14日を『前震』、16日を『本震』としたのです。

小規模でなくても、『本震』より前に発生した、『本震』より規模が小さな地震は、『前震』とするしか無いのです。

しかし、この時点で既に既存の概念をはみ出しています。既存の概念による『前震』と『本震』とは、同一の断層が動くことによるものです。

さらに『余震』とは、本震震源及びその周辺の“割れ残り”の断層が動くことで、次第にバランスが取れて収束して行くのです。

しかし今回の熊本では、ふたつの大地震は、距離はごく近いものの、それぞれ別の断層で発生しています。

しかもその後、通常の余震に加えて、それとは明らかに異なる震度5弱~6強の地震が連続しており、その規模も、時間的に後の方が大きくなることも多いなど、通常の余震活動とは別の活動も続いています。

これは、一見『群発地震』と呼べるような状況ですが、既存の概念では、大きな地震の後に続く連続的な地震活動は『群発地震』とは呼ばないので、これも当てはまりません。


震源が動いた


そんな中、さらに専門家を困惑させる現象が起き始めました。震源が動き始めたのです。

最初の震源となった、熊本県中心部の『布田川・日奈久断層帯』から、北東方向と南西方向、地図で見ると右上と左下に拡大しています。防災科学技術研究所のHi-net画像でご覧ください。最新の週間震央分布図(4/13~4/20)で、無感地震も含まれます。
Hinet

現在熊本や大分で起きていることは、明治時代に近代的な地震観測が始まって以来、初めて経験する現象なのです。

右上(北東)方向は、大分県内の『別府-万年山(はねやま)断層帯』方面まで広がっています。大分県内の断層帯は、同じ中央構造線断層帯に連なってはいるものの、熊本県内の断層帯とは全く別であり、熊本の地震の余震とは言えません。

あくまで、熊本の地震の揺れによって、新たな地震が誘発されているのです。しかし、既存の概念には、誘発地震という言葉がありません。

だから「熊本の地震に誘発されたと思われる」という表現をするしかありません。しかし現実に、大分県内を震源とする地震は、じわじわと増える傾向が見えています。


一方、左下(南西)は、最初の震源である『布田川(ふたがわ)-日奈久(ひなぐ)断層帯』に沿って震源が移動しており、4月19日には、ほぼ八代海の海岸と言える場所で、震度5強が発生しました。

こちらは『本震』と同じ断層帯上ではありますが、当初の震源とは離れており、これも余震とは言えず、誘発地震とも言えない、初めて経験する現象ということです。


今後気になること


4月20日現在、熊本県中心部の、当初の震源域での地震活動及び余震活動は、収束の方向にあるように見えます。

しかし、熊本県内でも大分県との県境に近い方面では、まだ被害が出るレベルの地震が起きる可能性がありそうです。

大分県内では、地震活動が今後どれくらいの規模で、どれくらいの期間続くのか、予測するのは困難です。大規模地震が起きるという前提で、備えを進めておく必要があります。

加えて、可能性は小さいながら、豊後水道から伊予灘、愛媛県など四国内陸部、さらにはその先の関西方面とい、中央構造線に沿った地域での、連動型地震が発生する可能性も、無いとは言えません。


一方、当初震源の左下(南西)側では、主な震源が断層帯に沿って、八代市の八代海沿岸にまで下がって来ています。4月19日の震度5強の後には、有感地震としては初めて、八代海海底部での地震も起き始めています。(気象庁区分は『熊本県天草・芦北地方』)気象庁サイトからお借りした震央図です。
Image
断層帯は海底のかなり先まで続いているので、今後海底での地震が発生する可能性があります。

震源が海底で、深さが10km程度より浅く、マグニチュード値が6台後半程度になると、津波が発生する可能性があります。

この地震では、各地で断層が地表面にまで現れていますが、海底でも同様の現象が起きれば、津波が発生します。ただし、ほぼ水平にずれる『横ずれ断層』の場合は、垂直方向にずれる『正断層』や『逆断層』ほど、津波の規模は
大きくならないでしょう。

いずれにしても、津波が発生したら陸地にごく短時間で到達するので、沿岸部の方は緊急避難に備えてください。時間的に考えて、平地では鉄筋コンクリート造りなど、頑丈な建物の上階に上がれるようにしておくのが現実的でしょう。

また、熊本県の熊本平野から八代海沿岸部及び天草地方は、海底も含めて熊本県の他の地域にくらべて地盤が軟弱というデータがありますので、同じ規模の地震でも、他の地域に比べて揺れが大きくなる可能性があります。


予測はできない


当初の震源域、北東の大分県方面、南東の八代・天草方面とも、これまでの地震活動を見れば、まだ震度6強クラスの地震が起きてもおかしくありません。

この地震活動は、過去の経験則が通用しないだけに、今後の予測をするのは、事実上不可能です。今後起き得ることを知り、それに備えつつ、警戒しつづけるしかありません。

被災地だけでなく、まだ被害の無い周辺地域でも、心身ともに強いストレスに晒される中での生活になっているかと思います。

どうかあまり無理をなさらず、ご無事でこの危機を乗り切られることを、心よりお祈りしております。


■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。


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コメント

こんにちは。
TVショーで避難物資が届かない、滞りがちみたいなことを繰り返し報道してますね。
ツイッターなどでも行政は何やってるんだみたいなことを散見します。

ロジスティクスの困難さを理解してる人が少ないのでしょうかね。
あれこそ言うは易しの代表的な例のように見られます。
また、行政も安易な想定しかしていないような気もします。
克服する課題は多いように見受けられますね。

ただ、今回は自衛隊の災害派遣が短時間に行われたことは評価したいです。

>whokiさん

メディアは被災地がいかに悲惨かを強調するしか考えてませんからね。いくら報道してもロジがダメなら改善しないし。

原因は、トラックドライバー不足、道路の損傷による交通集中、ガススタンドや店舗待ちの列による渋滞悪化など複合的なものですね。

正直、国の想定も甘いですよ。南海トラフ地震発生時には、3日で集積拠点に物資搬入、4日目に被災地に搬入とか夢のような想定をしています。3日目に拠点着の前提が、幹線道路の優先通行が前提になっていて、損傷や大渋滞は無いことになっているし。

仮にそれができても、そこからの端末輸送は最も被害が酷い地区を進み、何百何千という避難拠点へ1日で届けるという、完全に幻想でしかない。道がダメ、車が無い、燃料が無い、運転手がいない。さらに津波被災地ならば、車が走ること自体できず、大漁輸送ヘリは自衛隊にしかないし数も限られる。

この熊本レベルで上手く回せないことが、なんで超巨大災害でできましょうか、という話ですよ。

自衛隊は、独自の判断で出動できるようになって、初動が素晴らしくなりました。人員と機材と能力が揃った職能集団の威力を、最大限に近く発揮できているかと思います。

管理人さんこんにちは
熊本レベルの地震なので、学ぶ事もないでしょうからこれを最後のコメントとさせてもらいます。
県立大学の避難所は学生がボランティアで運営していましたが、避難者のあまりのワガママぶりで運営が出来なくなり閉鎖される事になりました。
一部報道では学長が血も涙も無い悪人のように書かれていたようです。
避難してきて、寝っ転がったままで学生ボランティアにあれこれ指示をしたり、不満をぶつけたり。
あまりの状況に閉鎖されることになったようです。
これは直接学生から聞いた事実です。

>二日酔いの猫様

大変な中で、コメントありがとうございます。

その後いかがでしょうか。相変わらず揺れは続いているようですが、少しずつ収束方向へ向かっているようでもあります。諸々の安全が早く確保されることをお祈りしております。

熊本レベルだからどう、ということは全くありません。地域だけの問題ではなく、これは我が国の都市型災害として、学ぶべきことはいくらでもあります。

しかし報道はごく一部の上澄みだけですので、現地の方からの直接の声が何より貴重です。最後とおっしゃらずに、また折々でいろいろ教えていただけたら幸いです。

今回の内容、衝撃的であり、マスコミの横暴の典型でもありますね。学長も、表向きは被災者のせいにできないので、叩かれてしまった。

ボラに対する被災者の横暴、実は阪神・淡路の時から、いくらでもあるんですよ。報道されないだけで。当然、東日本でも起きました。やはり、雑多な人間がいる都市部でおきやすいのです。さらに、地域性もあるでしょう。

結局、こういうことが繰り返されても、我々gは何も学んでいないんですよ。だから、本当の情報を出し続けなければならないんです。

ボラも、見物だけしている奴、集まって騒ぐ奴、辛い作業を投げ出す奴、非常識な軽装備だけの奴とか、いろいろ問題があるはず。

でも「善意」の裏に、無かったことにされるのが腹立たしいのです。

まだしばらく大変な状況が続くかと思いますが、皆様のご健康を、遠方からお祈りさせていただきます。もし可能でしたら、これからもコメントをいただければ幸いです。

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