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2016年4月

2016年4月26日 (火)

村井氏の新ネタと言い訳を嗤いましょう【1】(#1189)

先日、「村井氏大好きなんですねw」というコメントを頂戴してしまいました管理人ですw

当ブログには【エセ科学・オカルト排除】というカテゴリがあるくらい、防災情報からその類を排除したいと思っている管理人、確かに“愉快なご老人”村井氏のネタは、確かに目の色変えてやってますね。

こりゃ、好きと言われても仕方ないですなw


理由を説明するそうです


さておき、村井氏大好き『週刊P』4月25日発売号に、熊本地震についての言い訳が載るというので、管理人、売り上げに貢献しましたw

ちなみに管理人、週刊誌はやったことはありませんが、編集やライティングに関しては、まるっきり素人ではありません。そういう目で見ると、とても興味深い記事ではありました。

本当ならば、既にまともに取り合うレベルの話ではありませんが、“インチキ”がこれだけ拡散している以上、敢えて重箱の隅をつつくようにやらせていただきます。


扱いが変わりましたね


誌面を見て、「P編集部、やるな」と思いましたよ。

今まで、村井氏の記事は単独特集でした。でも今回は、大都市圏での巨大地震を想定したシミュレーションや、どの断層が危ないなどと言う『専門家』のコメントを集めた、まあありがちな防災関連特集全12ページの中のPART3、最後の3ページにランクダウンされてます。

本では、トリは偉くないんですよ。前の方が偉いんです。 しかも、村井氏の記事の分量は、図表を除けば1ページ半くらい。扱い、小さくなりましたね。

特集全体の体裁は、熊本地震の情報を多少絡めながらも、あくまで他の大都市圏を対象とした内容。発売までの時間的に見れば、ある程度事前に準備していたら熊本地震が起きてしまったのかもしれませんが、なにしろ熊本地震がまだ予断を許さない中、そこは下手に触ると批判されるし、詳細な取材は間に合わない。

ならば、熊本を見て不安が高まっている大都市圏、すなわち“巨大市場”の不安をすくい取る記事をメインに据え、何かと批判が大きくなった村井氏ネタはその中に紛れ込ませて、インパクトを薄めようという編集意図ではないかと。今後の流れが見えて来るようです。

ちなみに、メイン記事もほとんど電話取材と過去ネタの使い回しで済むレベルですね。新ネタは東京、飯田橋の断層云々という話だけで。違いますか?w

ちなみに、村井氏の記事の見出し、『またも予知的中!』だそうです。ここで注目したいのは、今まで、村井氏ご本人の意向で『予測』と表記していたものが、ここへ来て『予知』に変わったこと。

実は村井氏も、当初は『予知』を名乗っていたのですが、あまりにも当たらないせいかどうかは知りませんがw、トーンダウンして『予測』としていたのです。

このタイミングで、記事を『予知』に戻したのは何故か。熊本地震“的中”をアオって、さらにヒーロー化させるためのタイトルとしてなのか、それとも、批判派がイラっとくるようにわざと派手にかまして、読者や関係者からの『反響』を引き出すためなのか。

管理人は、後者じゃないかと思いますね。村井氏への批判の流れは、もう止められないと読んで、華々しく“炎上”させても良し、という判断ではないかと。

いや、本屋はどっちに転んでも数字になるから、オイシイのです。

で、続くタイトルが、『東大名誉教授の悔恨と警告』だって。 つまり、こんなにすごい人が素直に反省しつつ、それでも警告しているという“立派な人”感を演出しようということですね。

その実、人が何人死のうが、自分の理屈が正しいと主張することしか頭に無いご老人だということは、これまでの記事でご覧の通りです。管理人の意見とかじゃなくて、あのツイート(#1180号記事に掲載)を見れば、誰でもわかります。


まず大前提として


村井氏の“インチキ”は、重層化していて、ともすると論点がズレてしまいます。

村井氏が主張する、『巨大地震の前には、数ヶ月前から地表面に異常変動が現れる』という理屈があり得ないとか、『異常変動』が起きたとされる広大なエリアを、ほとんど恣意的に『警戒ゾーン』指定して、”下手な鉄砲数撃ちゃ当たる”式に“的中”を演出しているとか、そういう批判も多くなります。

でも、実際には“的中”なんかしていないのは、今まで述べた通りです。

しかし、そこじゃないのです。大前提として、村井氏が『異常変動』だと主張する電子基準点のデータは、そのほぼ全てがノイズに過ぎない、ということです。

すなわち、1日~1週間程度で、地表面が5cm以上、それも全国あちこちで、地震などを伴わずに上下するというような現象は、最初から存在しません(局地的な特殊な現象はあり得ます)そのことは、 これから電子基準点を管理する国土地理院の発表などで、どんどん明らかになって行くでしょう。

本来ならば、そういうあり得ない理屈を主張する時点で“インチキ”認定なのですが、東大名誉教授だ世界的権威だという肩書きのインパクトと、それに乗っかったメディアのアオりで、ここまで来てしまったというのが、最大の問題なのです。


さて、例の図表です


ここで、『週刊P』恒例の、あの図をお借りします。いつもありがとうございます。

と、言いつつ、ツッコミどころ満載です。
Murai16
今回の対象期間は、2015年10月18日から2016年4月16日だそうです。つまり、冬を挟んでいます。

そこで『異常変動』が出たとされている点を見ると、以前も指摘した通り、降雪地域に思い切り偏っていますね。

電子基準点は、大気中の水蒸気量が増えるとノイズが出やすい、すなわち雨や雪の影響を受けやすいので、こうなるわけです。

でも、村井氏にかかると、全部地表面の『異常変動』ということで。

ところで、お気づきでしょうか。以前の図に比べると、『異常変動』が出ている点がとても少なくなっていることに。こちらが2015年の冬を挟んだ時の図。
Muraimap

だいぶ、減りましたね。

これは、村井氏が、各界の専門家から電子基準点のノイズの扱いについて、合理的な指摘や批判を受けた結果、国土地理院がノイズの原因としてサイト上で公開しているひとつの理由、周辺での樹木の繁茂を理由に、データを採用する電子基準点を、自ら減らしているからです。

ちゃんとノイズは削除してますよ(だから私の理論は正しい)、というポーズですね。でも、水蒸気による影響は、あくまで認めていませんけど。もしそれを認めたら、『異常変動』の大部分が無くなるのですからw


やりたい放題ですね


村井氏の基準点選定にしても、その適当さ加減を示す“エピソード”をひとつ。

当シリーズ過去記事(#1169)で触れていますが、2013年4月に、村井氏は和歌山県北部の電子基準点「広川」に『異常変動』が出たとして、和歌山県を『警戒ゾーン』に指定しました。

その後和歌山では目立った地震は起きない一方で、メルマガを出した2日後に、対岸の淡路島で震度6弱が発生しました。『週刊P』では、時間と水平距離の近さだけから、強引に“的中”としています。

それはともかく、その時は有効なデータとしていた「広川」基準点を、批判を受けた後は「樹木の繁茂」を理由に、他の多くの電子基準点と共に、不採用としてしまっていたりします。

当然ながら、全国1300カ所以上の電子基準点を視察できるわけもなく、要は自分に都合の悪いデータを出している点をまとめて不採用とした、ということかと。

もちろん、国土地理院は日々のノイズ発生状況から各点の状況を把握して、メンテナンスやデータ補正をしているわけですが、そんなもの関係無く、専門家でも無いいちデータユーザーが勝手に無効としてしまった。

ちなみに村井氏、専門は写真測量であって、電波測量の専門家ではありませんけど。

さて、今回の記事もあまりにもツッコミどころが多いので、続きはまた次回に。

管理人は別に偏執狂じゃありませんがw、この件に関しては徹底的に重箱の隅をつつきます。

イメージだけで膨れ上がった巨大な“インチキ”を突き崩すのは、あちこちに現れる矛盾を積み上げるしかありませんから。

※タイトルがしっくりこないので、変更させていただきました。


■当記事は、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】です。

2016年4月25日 (月)

【被災地の現実】初めて公式記事になったのでは?(#1188)

Policenotice
熊本市男女共同参画センター「はあもにい」が配布しているチラシ

本日4月25日配信のニュースを転載させていただきます。

(以下転載)
避難所では性暴力やDVが増加 熊本市男女共同参画センターが注意喚起
2016年4月25日(月)19時4分配信 BIGLOBEニュース


熊本市男女共同参画センター「はあもにい」は、避難所では困っている女性や子どもを狙った性暴力やDVが増加する傾向にあるとして、チラシを作成して注意を呼びかけている。

熊本市男女共同参画センターのチラシには、阪神淡路大震災や東日本大震災での性被害として、「更衣室をダンボールで作ったところ上からのぞかれた」、「避難所で成人男性からキスしてと言われた。トイレまでついてくる」、「夜になると男の人が毛布に入ってくる」、「男子が同じ避難所にいる男性にわいせつな行為をされた」などの事例があげられている。

熊本市男女共同参画センターは、女性や子どもに向けて「単独行動はしないようにしましょう」と注意を促し、「性的な嫌がらせやいたずらなど尊厳を傷つける行為も犯罪です」と被害を受けたら相談するよう呼びかけている。周囲に対しても、「見ないふり・知らないふりをせず助け合いましょう」と協力を求めている。

相談窓口は、熊本県警察本部レディース110番(096-384-1254)となっている。
(転載修了)


見て見ぬ振りでここまで来てしまった


阪神・淡路大震災でも、東日本大震災でも、このようなこと、いやもっと暴力的、直接的な性暴力被害に遭った女性はたくさんいるのです。

男性も、決して例外ではありません。

しかし、被害者が口を閉ざす、周囲が被害者を気遣って黙る、世間体が優先される、マスコミも『助けあう被災者』的な報道イメージに合わないから見て見ぬ振りをするなどで、こうした事実が公になることは、ほとんどありませんでした。

しかし、現実に起きているのです。それも、決して少なく無い数で。

例えば、東日本大震災時、多くの避難所の明かりは夜になっても煌々と灯されていました。当初明かりを落としたら、夜間に寝ている女性が体を触られる事案が多発したのです。そのくらい、ある意味で普通に起きていたのが現実です。

実は、管理人は東日本大震災の災害派遣で、福島県や宮城県の最前線で活動した陸自隊員氏からお話を聞いたことがあります。また、実際の被災者の方から、直接聞いたこともあります。

その内容を記事にまとめていますので、是非ご覧ください。

最前線の現実を見てこられた方からの、もしあなたが、特に女性が被災したらまず何を考えることが必要かという、衝撃のアドバイスです。

報道されない真実を知れ~最前線からの報告~(#1026)

雑多な人々が、すべて『被災者』という同じくくりに放り込まれる。その中では、ある意味で当然のように、このような事態が起こるのです。

上っ面の、演出された報道だけを見て安心している場合ではありません。


余談ながら、リンク先記事の最後に、本文とは関係の無い、掲載画像の解説があります。自衛隊ヘリ搭乗員の超絶技術についてですが、この熊本地震でも、軟弱な地面の場所などで、同様の救出が行われています。

管理人がお話を聞いた陸自隊員氏は、某部隊のヘリ搭乗員でしたので、ちなんだ画像を使いました。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。

【被災生活対策リンク集】続・熊本地震被災者の皆様へ(#1187)

Hinet2
4/25から過去7日間の震央分布図。熊本県熊本地方、熊本県阿蘇地方、大分県中部の三つの震源域に大きく分かれて来ている(防災科学技術研究所Hi-netよりお借りしました)


『平成28年熊本地震』は、4月14日の発生から10日間を過ぎても、未だ活発な活動が続いています。

避難生活も長期化するのは確実という状況であり、現地の皆様のご苦労、ご心労を思うに、言葉もありません。


こういう時のために


当ブログでは、被災生活全般の概念をUDL(Under Disaster Life)と呼称しております。

不自由なUDLをできるだけ安全・快適に過ごすための、現実的に必要な知識、装備、行動をシリーズ記事でお送りしており、現在は、ちょっと更新が止まっておりますが、『心理編』を連載中です。

今、まさに熊本の被災地の皆様が遭遇しているような状況を、想定して書いているシリーズです。

ひとつ前の記事では、主に感染症対策の『衛生編』をリンクしましたが、今回は、その他の記事のリンク集とさせていただきます。

当ブログのアクセス解析によれば、熊本県からの人口比アクセス率が飛び抜けて高い状態です。一人でも多くの被災地の皆様に、少しでもお役に立てていただければと思っております。

マスメディアにはあまり採り上げられない、しかし過去の災害現場とリアルUDLから学んだ知識や技術が中心です。

お役に立てていただけそうならば、どうか多くの皆様へ拡散していただければ幸いです。

では、以下リンク集です。


シリーズUDLリンク集


かなり分量がありますが、ぜひお役立てください。

■水編■
【シリーズUDL01】本当のUDLから学んだことを発信します(#1006)

【シリーズUDL02】UDLは“できないづくし”(#1007)

【シリーズUDL03】水編1・まずはとりあえず3日分(#1011)

【シリーズUDL04】水編2・UDLの水に潜む危険とは(#1016)

【シリーズUDL05】水編3・本当に作れる?自作ろ過装置(#1017)

【シリーズUDL06】水編4・ハイブリッドで安全な水を(#1018)

【シリーズUDL07】水編5・手軽で頼れる化学力(#1019)

【シリーズUDL08】水編6・水はとにかく重いということ(#1021)

【シリーズUDL09】水編7・UDLで水を長持ちさせるために+水編まとめ(#1025)

■栄養編■

【シリーズUDL10】キミは震災ディナーを知っているか?(#1031)

【シリーズUDL11】栄養編1・偏りまくるUDL食生活(#1035)

【シリーズUDL12】感謝と我慢の豚汁物語(#1040)

【シリーズUDL13】栄養編2・UDLだからこそ必要な栄養素(#1046)

【シリーズUDL14】栄養編3・ダイエットの敵を味方に(#1047)

【シリーズUDL15】栄養編4・UDL最強のスーパーフード(#1050)

【シリーズUDL16】栄養編5・食物繊維+αを摂取するために(#1061)

【シリーズUDL17】栄養編6・栄養より大切なこともある(#1062)


■心理編■

【シリーズUDL29】心理編1・UDLで心の安定を保つために(#1105)

【シリーズUDL30】心理編2・わからなければ動けない(#1110)

【シリーズUDL31】心理編3・心の安定を得る最強の方法とは(#1115)

【シリーズUDL32】心理編4・情報の土台を得よ(#1120)

【シリーズUDL33】心理編5・アレひとつあれば十分か?(#1125)

【シリーズUDL34】心理編6・復興の槌音の中で(#1129)

【シリーズUDL35】心理編7・一歩を踏み出すために必要なこと(#1133)

【シリーズUDL36】心理編8・言葉が、心をほぐす(#1153)

※心理編は現在も連載中ですが、更新はしばらくお休みさせていただいています。


■衛生編は、前記事でリンクしています。
【感染症対策リンク集】熊本地震被災者の皆様へ(#1186)
こちらからご覧ください。

まとめ記事のような読みやすい体裁でなくて申し訳ありませんが、皆様の健康と安全のために、少しでもお役立ていただければ幸いです。

ご意見、ご質問なども歓迎いたします。


■当記事は、カテゴリ【シリーズUDL】です。

2016年4月24日 (日)

【感染症対策リンク集】熊本地震被災者の皆様へ(#1186)

Breach
とりあえずこれがあれば、ほとんどの感染症を防げます


熊本地震被災地で、ノロウイルス感染症が拡大しているとの報道がありました。

トイレの環境が劣悪、手洗いも十分にできないという状況下では、ノロウイルスをはじめとする感染症が蔓延しやすくなります。

当ブログでは、過去記事で手軽にできるウイルス、感染症対策をまとめておりますので、記事をリンクします。

ぜひお役立ていただき、あなたとご家族の健康を守ってください。


過去記事リンク集


当ブログでは、被災生活をUDL(Under Disaster Life)と呼び、そこでの困難をできるだけ手軽に回避する方法を考えています。

下記は、その中でUDLの劣悪な衛生状態に対応するための方法を記した記事です。


【シリーズUDL18】衛生編1・UDLは見えない強敵との戦い(#1071)

【シリーズUDL19】衛生編2・まず“武器”を揃えよ(#1072)

【シリーズUDL20】衛生編3・敵の弱点と武器の効果を知れ(#1075)

【シリーズUDL21】衛生編4・こんなのならさらにお手軽(#1078)


【シリーズUDL22】衛生編5・環境の敵を排除せよ(#1082)


【シリーズUDL23】衛生編6・“命の水”を創りだせ(#1085)


【シリーズUDL24】衛生編7・身体の衛生を保つために(#1091)


【シリーズUDL25】衛生編8・身体の汗と汚れをなんとかしたい(#1093)

【シリーズUDL26】衛生編9・これを使わない手はないでしょう(#1095)

【シリーズUDL27】衛生編10・ほとんどこれだけなんです(#1097)

【シリーズUDL28】衛生編11・2トップ体制で戦おう(#1099)

その他の内容は、カテゴリ【シリーズUDL】でシリーズ化してお送りしておりますので、ぜひお役立てください。


■当記事は、カテゴリ【シリーズUDL】です。


究極シンプルな非常持ち出しとは?(#1185)

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管理人の車載EDC(常備)グッズの一部。これだけ揃えるのが大変ならば、もっとシンプルでもいいんです

熊本地震は、未だ予断を許さない状況です。

現地の惨状を見るにつけ、他の地域の方も、いわゆる『防災セット』のようなものを用意しておかなければ、などとお考えになっている方も多いかと思います。


市販のセットなんかいらない


当ブログを長くお読みいただいている方はご存知かと思いますが、当ブログでは、市販の『防災セット』のほとんどを、「あんなものいらない」として否定しています。

もちろん、無いよりはマシでしょう。でも、いらないのです。何故なら、同じおカネを払うのならば、いやもっと安価に、ずっと『本当に役に立つ』防災グッズを備えられるからなのです。

余談ながら、当ブログが有料ブログサービスを利用して、広告が表示されないようにしている最大の理由はそれ。広告の表示を許すと、自動的に関連商品の広告が表示されてしまう、すなわち当ブログの場合は、管理人が絶対に勧めない防災グッズの広告が表示されてしまいます。

それを嫌うがために、持ち出しで有料ブログサービスを使っています。


ならば、何が必要なのか


熊本地震の被災地から、連日過剰な程の情報が伝わってきます。しかし、それでも実情を知るには程遠いのではありますが、ある程度の状況はわかります。

地震発生からこれまでの状況で、被災したら何が必要か、お考えになりましたか?発災初期には、以下のような状況が起きているのです。

■夜の地震で、停電下での緊急避難

■寒く、明かりの無い屋外での長時間待機

■水、食品の供給途絶

■強い雨

■車の中への避難

こんな時、家から持ち出したり、車の中に備えておくものに、何があったら助かるでしょうか。

このような状況で、支援が届くまでの間に、市販の『防災セット』の内容がどれだけ約に立つか、考えてみてください。ほとんどの、いや全ての製品と言っても過言では無いのですが、以下の問題があります。
■最も必要なものの量が足りない
■製品の性能が低い
■いらないもの、無駄な高コストの製品が多い

■同等のものを自分で揃える場合の2~3倍の価格

つまり、高い割には全然使えない『防災セット』が多すぎる、ということです。


必要なものをできるだけ


当ブログでは、いわゆる『非常持ち出し』や、車の中のEDC(Every Day Carry、常備品)などについて、『本当に役に立つ』ものを、できるだけ低コストで揃える記事も、過去にお送りしています。

ただ、管理人のお勧めグッズは、大抵のものはホームセンターで入手できるものの、それでもかなり多岐に渡ります。ぜんぶ揃えるのも大変だな、とお感じになる方もあるでしょう。

そこで、そういう問題を解決しつつ、なんだかんだと一番あると助かるものに特化した『非常持ち出し』を考えてみました。


シンプルかつ効果的


これから『非常持ち出し』を組もうとお考えの皆様、とりあえずこんなのでいかがでしょうか。

まず、大きめのリュックを用意します。そこらで1000円くらいで売っているもので十分です。

大人が運ぶ1人分として、中に入れるものは、次の5種類。

■2リットルペットボトル水、2本(普通の市販品で十分)

■カロリーメイトなど高カロリー非常食品を入るだけ

■雨具。できれば上下セパレートのカッパ

■LEDライト、ランタン類と予備電池

■ゴム手袋

雨具とライトは嵩張らないので、とにかく水と食品をできるだけ。

そして、リュックの外側のベルトにくくりつけるのが、
■ブルーシート(できれば2枚)

これだけです。実際の被災状況を見るにつけ、これ以上何がいりますか?いや、もちろんあれば助かるものはいろいろあります。でも、本当に必要なものを削ってまで、しかも高いコストをかけて備えるものでもありません。


水と食品をできるだけたくさんというのは説明の必要は無いでしょう。LEDライト類と電池も、必須です。上下セパレートカッパは、雨具としてだけでなく、防寒着としても高性能です。

ゴム手袋は、衛生状態の悪いトイレなどで欲しくなりますし、防寒具としても使えます。

そして、ブルーシートはテント代わり、グラウンドシート、目隠し、荷物保護、寝袋代わり、被災家屋の雨漏り防止など、あらゆる用途に使えますから、自前で十分に用意しておくべきです。


コストを見てみましょう


上記の概算のコストは
■リュック 1000円
■2リットルペットボトル水×2本 160円
■カロリーメイト×10箱  1600円
■セパレートカッパ 1500円
■ライトと予備電池 1000円
■ゴム手袋 200円
■ブルーシート×2枚 600円

リュックも含めて、ひとり分6060円に過ぎません。カッパとライトは、もっと安いものもありますが、それなりの性能のものをということで、少し高めです。

管理人がカロリーメイトをお薦めするのは、重量に対してのカロリー量が最多に近く、しかもどこでも入手しやすいという点からです。リュックに余裕があれば、もっと増やしたいですね。なお、ひと箱で400kcal摂取できます。

ありがちな乾パンは、メリットは安価なことだけ。嵩張る割りに栄養価が低い、固い、水無しでは食べられないなど、味が単調で飽きやすいなどで、非常携帯食としては、全くお薦めしません。水無しでも、カロリーメイトの方がはるかにマシです。

とにかく、生きるため、行動するための水分と栄養を補給することが最重点、その次に防水・防寒ということです。これに、できることなら簡易トイレなども加えたいところですが、数回分があっても、発災初期においては、それほどメリットは無いのです。捨て場所の問題もありますし。

上記の内容で、例えば今回の熊本地震の被災状況でも、それなりに使える内容になっていると考えていますが、皆様からのご意見も伺えればと思います。

特に、熊本に限らず、災害被災者の方のご意見が頂戴できれば、皆様の参考にもなるかと思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。

ちなみに、市販の『防災セット』、1万5000円から20000円なんてのが普通にありますよね。中身、よく吟味してみてください。本当に、必要なものですか?


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。

 


2016年4月22日 (金)

阿蘇・大分方面の中規模地震回数が増加(#1184)

『平成28年熊本地震』における、熊本県と大分県の一連地震は、未だ収束の気配がありません。


主な震源域は4つ


4つに分類するのは公式のものではなく、あくまで管理人の考え方です。

この地震活動は、最初は熊本県中心部から始まりました。気象庁の区分では『熊本県熊本地方』です。

その後、震源域は北東と南西方向に拡大し、北東方向は阿蘇市や南阿蘇村など、気象庁の区分で『熊本県阿蘇地方』へ、さらに、大分県内の『大分県中部』とされる、別の断層の動きを誘発しました。

一方、南西方向は、八代市の八代海沿岸方面へ拡大して行きましたが、こちらは『熊本県熊本地方』に含まれます。しかし、震源が海底の場合は『熊本県天草・芦北地方』となります。

■熊本県熊本地方(熊本市、益城町など)

■熊本県阿蘇地方(阿蘇市、南阿蘇村など)

■熊本県熊本地方及び熊本県天草・芦北地方(八代市・天草市など)

■大分県中部(別府市、由布市など)

管理人は、これら4つの地域に分けて、活動状況をモニターしております。


4月22日現在の活動状況


これも、公式ではなく、管理人の感覚によるものです。

数値的な統計や分析は専門家の方々にお任せして、管理人は状況を総合的に見ることで、感覚的なものも重視しています。というか、それしかできないのですが。

4月20日から本日22日にかけて、上記のうちふたつの地区での地震が増える傾向が見られます。

『熊本県阿蘇地方』と『大分県中部』です。気象庁ウェブサイトからお借りした、4月20日から22日17時までに全国で発生した地震一覧をご覧ください。現在、熊本と大分の地震に関しては、震度3以上のみ表示されています。
Jma
一見して、両地域での震度3以上の地震が増えているのがわかりますさ。

熊本県阿蘇地方では、4月18日に震度5強が発生しており、その余震という見方もできますが、今回の活動状況は、それほど単純では無いのは明らかです。これは、少し大きめの地震回数が増えている、と取るべきでしょう。

大分県中部でも、明らかに震度3以上が増える傾向が見て取れます。


今後どのようになるかは予断を許しませんが、一般論として、中小規模の地震回数が増えるほど、大規模地震発生の確率が上がるということ、中小規模の群発地震が発生ている中で、大規模地震が発生しやすいことは間違い無いと言って良いでしょう。

現地の皆様のご苦労、ご心労は大変なものかと思いますが、まだしばらくの間は、安心できる状況とは言えません。警戒を続けてください。

もちろん、熊本市や八代市、天草市などでも、まだ安心できる状況ではありません。遠方からですが、どうか被災地域及び地震多発地域の皆様が、ご無事で乗り切られますことをお祈りしております。


当記事の内容は、あくまで管理人個人の見解ではありますが、上記の地区に限らず、熊本県と大分県では、大規模地震に対してまだまだ高度の警戒が必要な状態だということは、残念ながら間違いありません。


■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。


2016年4月21日 (木)

大分県の地震について(#1183)

4月14日から活動が始まった、一連の『平成28年熊本地震』は、地震の発生回数は減少傾向を見せながらも、時々震度5クラスを発震するという、予断を許さない状況が続いています。


大分地方の地震活動


活動当初は熊本県内の断層が動きましたが、その後震源域は広がりを見せ始めました。

震源域は北西と南東方向に広がりはじめ、北西方向は阿蘇地方から、さらには大分県内にまで拡大しました。

大分県内の震源域を示す、4月21日から過去1週間の震央分布図を、防災科学技術研究所のHi-netからお借りして掲載します。
Image
上図の通り、大分県内の震源域は、は熊本県内の震源域とは完全に分かれています。両者の間に空いた地震空白域には、阿蘇山があります。


観測史上初の現象


大分県内の地震活動は、熊本県内の“続き”ではありません。あくまで、当初の震源域の近くにある別の断層帯で起きている、別の活動なのです。

大分も熊本も、中央構造線断層帯に連なっているので、構造的に影響を受けやすい関係ということは考えられますが、今回のように近隣の断層帯が、連続的に活発な活動を起こすという現象は、近代の地震観測史上初めて経験することです。

このため、そのメカニズムや今後の活動がどうなるかなどについては、経験則からの分析や予測をすることができません。

まだしばらくの間は、慎重に推移を見守るしかないのです。


大分の大断層帯が動いた?


上図を見ると、大分県内の震源域は、阿蘇山を挟んで熊本県内から線状に繋がっているように見えます。

それは一見、当たり前のように思えるのですが、実は少し不可解なことが起きているようなのです。

大分県内には、小さな断層が密集したような構造の、『別府ー万年山(はねやま)断層帯』があります。一連の地震は別府市や由布市周辺で起きていることから、普通に考えれば、この断層が動いている、と考えられそうです。

ところが。

もう一度上図をご覧ください。主な断層帯が、水色の線で描かれています。

今回の震源域の中心を通る線と交わるように延びているのが、『別府ー万年山断層帯』です。断層帯の方向と、地震が起きている地域が、あまり重なっていません。

今回の震源域は、まるで熊本県内の『布田川ー日奈久断層帯』の延長線上に、中央構造線に沿った断層帯があるように見えますが、大規模な断層帯は確認されていません。

これは推定ですが、今回動いている大分県内の断層は、今まで動くことがあまり想定されていなかった、小規模のものなのかもしれません。


大分の地震活動はどうなるか?


現在は、別府湾沿いの別府市から、南西方向の由布市を結ぶ線を中心に、地震が発生しています。

発生回数は、若干減り始めてはいますが、未だ大きな地震が起こらないとは言えない状況です。

今後しばらくの間は、最大震度6強レベルを想定した体制で、警戒を続けるしかなさそうです。

4月21日時点では、有感地震の震源が、別府市の別府湾海岸付近に集中しているような傾向が見えます。しかし、由布市方面の活動が収束に向かっているとは、全く言えません。

前記のように、過去の経験則で判断できないことからも、しばらくの間は高い警戒レベルを維持する必要があるでしょう。


強い揺れが予想される


大分県内の地震は、熊本県内よりさらに震源深さが浅いようです。

気象庁の発表基準で、震源深さ「10km」(10~19km)より浅い、「ごく浅い」(0~10km)地震が多くなっています。

震源が浅いと、地震の規模の割には地上の揺れが大きくなり、揺れの周期が短くて速い、破壊力の大きな揺れになりやすくなります。

また、震源域周辺では、緊急地震速報よりも、強い揺れの方が先に到達することが考えられます。

このようなことは、現地の皆様はすでに体験されているかと思いますが、さらに強い揺れに備えて、対策を進めてください。

具体的には、
■十分な光量のLEDライトを複数、手元に備える

■家具類を固定する(熊本では、固定した家具が吹っ飛んだという証言もありますが、その前から逃げるための「時間稼ぎ」効果は確実にあります)

■転倒しそうな家具類の前で寝ない

■高い場所の危険物を下ろす

■天袋や戸棚の収納物を出すか、扉に開放防止ロックをつける

■耐震強度に不安がある家で寝る時は二階で

■倒壊しそうな家の一階で寝る時は、寝床の脇に頑丈なテーブルやちゃぶ台を置いて、梁が落ちても生存空間が残るようにする。一階でベッドの場合は、激しい揺れを感じたらベッドの脇に身を寄せて伏せる

■閉じこめられた時のために、寝床にペットボトル水を用意しておく

■閉じ込められた時に救助を求めるため、レスキューホイッスルなどを用意しておく。叩いて音を出すものは、動けない可能性が高い。情報収集用ラジオを手元においておき、大音量で鳴らしても良い。

■破壊脱出・救助用の大型バールを手元に備える

■室内用の靴を寝床に備える。


もちろんこれで完全ではありませんが、水や食品などの備蓄はすでにある前提で、これだけのことをやるだけで、特に夜間の第一撃から『生き残る』ことができる確率が、飛躍的に大きくなるのです。

もちろん、大分に限ったことではありません。熊本県内もまだ予断を許しませんし、何より、この熊本地震は、

『いつどこで起きてもおかしくない』

ということを、改めて我々に突きつけたのです。

できることを、できるうちにやっておいてください。すべては『生き残る』ために。


■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。

2016年4月20日 (水)

【悲報】村井氏、完全に馬脚を現す(#1182)

村井氏のツイッターアカウント、【楽しく生きる】が4月20日も更新されてますよ。bot説もありますけど、そういう問題じゃない。ところで。


管理人が間違っておりました


管理人は、前記事(#1180)で、電子基準点・城南のデータに異常変動が無いのに、村井氏が「直前に異常変動があった」とツイートしていることに対して、

「ハズしたことを言い訳するための大ウソ」

であると書きました。でも、ウソじゃ無かったのです。これは大変な間違いをしてしまったかもしれません。


だってあの人が言ったんだもん


村井氏は、東大の名誉教授で、測量学の『世界的権威』で、地震の専門家では無いけれど、地震に関わる研究をされて来た、普通に考えれば並の人間など及びもつかない知識と教養と、“常識”をお持ちの科学者、のはずです。

東大名誉教授という肩書きにひれ伏す者は、それは飛び抜けて高い能力を持つ者のみに与えられし称号として、崇めるのでしょう。管理人は全然気にしてませんがw

ともかくも、すべて「あの人が言うことなら正しい」という前提で聞いてしまい、思考停止しやすい。それに、正しくあって欲しいという願望も加わり、無検証で受け入れられやすい、ということ。

でも、世の中には『○○○○と××は紙一重』という言葉もありますね。で、時々、紙が破れる。


常識の向こう側~超絶解釈の世界~


管理人、すでに小見出しでふざけ始めているのわかりますか?w

ここで、前記事に掲載の、電子基準点「城南」のデータをもう一度ご覧ください。

「城南」は、最初の震源にかなり近い、熊本市南区城南町設置されている電子基準点です。4月14日のマグニチュード6.5の後、北西方向に約25cmも水平移動しているそうです(国土地理院の発表による)

下に掲載するのは、「城南」の垂直方向の変動を示す生データです。
Jyonan
4月14日の地震発生と共に、隆起方向に7cmほど移動しているように見えますが、本来はここからデータを精査し、ノイズの除去などを行った上で、正確な変動数値を導かなければなりません。

生データをそのまま使っている時点で、村井氏は土俵に上がる資格さえ無いのですけどね。

さておき、上図においては、4月14日の地震まで『異常変動』(=ノイズ)らしきものひとつありません。でも、村井氏のツイートはこうなっています。 赤下線は管理人が入れました。
Mt32
なので、管理人は「村井氏がウソをついた」としたわけです。

しかし、このツイートの本当の意味は、別のところにあったのです。管理人、認めます。少なくともこの件については、村井氏はウソはついていません。ウソじゃないんです。常識の向こう側の、異次元にイッちゃっているんです。


東大名誉教授様のご見解です


どうやら、こういうことのようです。

村井氏が言う、「城南」において地震直前に起きた『異常変動』とは、4月14日のデータを指すらしいのです。

すなわち、マグニチュード6.5の地震発生と共に起きた激しい地表変動を示す、上図では7cmほど隆起したように見える部分です。

そのような変動が「城南」だけで、周辺の電子基準点では観測されなかった(管理人註:水平方向の大きな変動は震源周囲の広い範囲で観測されています)、村井氏の言い方だと「単点であり一斉変動が無かった」ので、直後の地震を『予知』しそこなったと、思いつきのような言い訳をしているのです。

あれ?でも地震前の変動のはずですよね? 普通の人ならば、そう考えますよね。普通の人ならば。


さあ、超絶村井ワールドの始まりです


しかし。村井氏がツイートで言っている地震とは、なんと4月16日のマグニチュード7.3の『本震』のことのようです。

つまり、村井氏はこう言っているのです。

4月14日の地震によって起きた『異常変動』が他の電子基準点で観測されなかったので、私は4月16日の『本震』を予知できなかった

みなさん、開いた口、塞がってますか?大丈夫ですか?ww

熊本を襲った最初の震度7なんかどうでも良くて、その後の震度7(震度6強から修正)を、自分の理屈なら予知できた、今回はたまたま失敗しただけだ、とのたまわっていますよ。


しかし言うまでもなく、4月14日の変動は異常でもなんでもなく、マグニチュード6.5、震度7の大規模地震に伴う、合理的な地表面変動です。

それ以前に、この御仁は何のために『地震予知』をやっているのか。ここまで非常識な言い訳までして、あくまで自分は正しいと強弁するのか。

これが、学究の徒の頂点にまで登り詰めた人間の言うことなのか。

こんな非常識な言い訳を平然とできる人物のために、一体どれだけの人々が振り回されているのか。

現実に億単位のカネが動き、大企業が絡み、何万人もダマされているのです。

歳のせい?カネの魔力?ゆがんだプライド?まあ理由はなんでも良いのですが、もうまともな議論の対象では無いことは明らかです。


潮時ちゃいますか?


もう、ご本人に何を言っても無駄でしょう。

当ブログでも、この先この人は科学者としてではなく、おもろいことを言う“愉快なご老人”として扱うことにします。そして。


もしも、

管理人がこの御仁の取り巻きで、甘い汁吸わせてもらったとしても、この期に及んでは間違いなく逃げ出します。

もしも、

管理人がこの御仁を持ち上げているメディアの担当者だっったら、もう露出させないか、「やっぱり“インチキ”だった、ウチもダマされた!」という方向へ、さりげなく転進を始めます。

そして、叩き企画でもうひと山作りますよw

もしも、

管理人がドコカの大IT企業の部長で、村井理論に一度は心酔して提携を組んで、会社の評判を著しく毀損してしまったら、上司に進退伺いを出しますよw


地震予知ゴッコをやっていたら、ちょっと有名になってカネも入るので、余裕くれて好き勝手言っていた。そうしたら本当に大地震が起きて、当然『予知』なんかできなくて、犠牲者がたくさん出て、何万人もの人が苦しんでいる。

その真っただ中で、あくまで自分の“インチキ”の上塗りに汲々としている。いや、汲々としてさえいない。あくまで自分は正しいと威張っている人物。

こんな人物、いろんな意味で、終わりじゃないですか?個人の問題じゃなくて、既に社会の害悪です。東大の名も激しく貶めましたね。なんとか言ってくださいよ東大の人!


なお、当ブログでは村井氏関係の記事を、カテゴリ【日記・コラム】にまとめておりましたが、過去に遡って、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】に移動いたします。


おっと忘れてました


まあ村井氏はいろいろ見苦しい言い訳して、なんとか取り繕おうとしていますけど、これ見ていただかないと。

カネ取って配信しているメルマガ、2016年4月6日の内容です。
Murai46

はいおしまい。


ふざけた文章で恐縮です。でも、もう真面目にやる話じゃないですから。


■当記事は、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】です。

【平成28年熊本地震】未曾有の地震活動が続く(#1181)

2016年4月14日のマグニチュード6.5、最大震度7の地震から始まった『平成28年熊本地震』は、発生から1週間が経っても、未だ終息する気配がありません。


“未曾有”の地震活動


東日本大震災(東北地方太平洋地震)は、その規模において“未曾有”と言われましたが、平成28年熊本地震は、その活動形態において“未曾有”の地震活動となっています。

それまでの経験則では、震源が浅い直下型地震において、強い前震活動が見られることはありませんでした。

すなわち、最初の震度7が『本震』であり、その後は余震が続きながら、次第に収束して行くというのが”セオリー”だったのです。

しかし、最初の震度7の2日後、最初の地震の約16倍の規模であるマグニチュード7.3、最大震度6強が発生したことで、気象庁は14日を『前震』、16日を『本震』としたのです。

小規模でなくても、『本震』より前に発生した、『本震』より規模が小さな地震は、『前震』とするしか無いのです。

しかし、この時点で既に既存の概念をはみ出しています。既存の概念による『前震』と『本震』とは、同一の断層が動くことによるものです。

さらに『余震』とは、本震震源及びその周辺の“割れ残り”の断層が動くことで、次第にバランスが取れて収束して行くのです。

しかし今回の熊本では、ふたつの大地震は、距離はごく近いものの、それぞれ別の断層で発生しています。

しかもその後、通常の余震に加えて、それとは明らかに異なる震度5弱~6強の地震が連続しており、その規模も、時間的に後の方が大きくなることも多いなど、通常の余震活動とは別の活動も続いています。

これは、一見『群発地震』と呼べるような状況ですが、既存の概念では、大きな地震の後に続く連続的な地震活動は『群発地震』とは呼ばないので、これも当てはまりません。


震源が動いた


そんな中、さらに専門家を困惑させる現象が起き始めました。震源が動き始めたのです。

最初の震源となった、熊本県中心部の『布田川・日奈久断層帯』から、北東方向と南西方向、地図で見ると右上と左下に拡大しています。防災科学技術研究所のHi-net画像でご覧ください。最新の週間震央分布図(4/13~4/20)で、無感地震も含まれます。
Hinet

現在熊本や大分で起きていることは、明治時代に近代的な地震観測が始まって以来、初めて経験する現象なのです。

右上(北東)方向は、大分県内の『別府-万年山(はねやま)断層帯』方面まで広がっています。大分県内の断層帯は、同じ中央構造線断層帯に連なってはいるものの、熊本県内の断層帯とは全く別であり、熊本の地震の余震とは言えません。

あくまで、熊本の地震の揺れによって、新たな地震が誘発されているのです。しかし、既存の概念には、誘発地震という言葉がありません。

だから「熊本の地震に誘発されたと思われる」という表現をするしかありません。しかし現実に、大分県内を震源とする地震は、じわじわと増える傾向が見えています。


一方、左下(南西)は、最初の震源である『布田川(ふたがわ)-日奈久(ひなぐ)断層帯』に沿って震源が移動しており、4月19日には、ほぼ八代海の海岸と言える場所で、震度5強が発生しました。

こちらは『本震』と同じ断層帯上ではありますが、当初の震源とは離れており、これも余震とは言えず、誘発地震とも言えない、初めて経験する現象ということです。


今後気になること


4月20日現在、熊本県中心部の、当初の震源域での地震活動及び余震活動は、収束の方向にあるように見えます。

しかし、熊本県内でも大分県との県境に近い方面では、まだ被害が出るレベルの地震が起きる可能性がありそうです。

大分県内では、地震活動が今後どれくらいの規模で、どれくらいの期間続くのか、予測するのは困難です。大規模地震が起きるという前提で、備えを進めておく必要があります。

加えて、可能性は小さいながら、豊後水道から伊予灘、愛媛県など四国内陸部、さらにはその先の関西方面とい、中央構造線に沿った地域での、連動型地震が発生する可能性も、無いとは言えません。


一方、当初震源の左下(南西)側では、主な震源が断層帯に沿って、八代市の八代海沿岸にまで下がって来ています。4月19日の震度5強の後には、有感地震としては初めて、八代海海底部での地震も起き始めています。(気象庁区分は『熊本県天草・芦北地方』)気象庁サイトからお借りした震央図です。
Image
断層帯は海底のかなり先まで続いているので、今後海底での地震が発生する可能性があります。

震源が海底で、深さが10km程度より浅く、マグニチュード値が6台後半程度になると、津波が発生する可能性があります。

この地震では、各地で断層が地表面にまで現れていますが、海底でも同様の現象が起きれば、津波が発生します。ただし、ほぼ水平にずれる『横ずれ断層』の場合は、垂直方向にずれる『正断層』や『逆断層』ほど、津波の規模は
大きくならないでしょう。

いずれにしても、津波が発生したら陸地にごく短時間で到達するので、沿岸部の方は緊急避難に備えてください。時間的に考えて、平地では鉄筋コンクリート造りなど、頑丈な建物の上階に上がれるようにしておくのが現実的でしょう。

また、熊本県の熊本平野から八代海沿岸部及び天草地方は、海底も含めて熊本県の他の地域にくらべて地盤が軟弱というデータがありますので、同じ規模の地震でも、他の地域に比べて揺れが大きくなる可能性があります。


予測はできない


当初の震源域、北東の大分県方面、南東の八代・天草方面とも、これまでの地震活動を見れば、まだ震度6強クラスの地震が起きてもおかしくありません。

この地震活動は、過去の経験則が通用しないだけに、今後の予測をするのは、事実上不可能です。今後起き得ることを知り、それに備えつつ、警戒しつづけるしかありません。

被災地だけでなく、まだ被害の無い周辺地域でも、心身ともに強いストレスに晒される中での生活になっているかと思います。

どうかあまり無理をなさらず、ご無事でこの危機を乗り切られることを、心よりお祈りしております。


■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。


2016年4月18日 (月)

村井氏の正体がよくわかりました(#1180)

九州地方では、予断を許さない状況が続いています。

前号記事(#1179)で述べた通り、熊本県地方だけでなく、大分地方はもちろん、周辺のさらに広い範囲でも、警戒レベルを上げるべき状況かと考えます。 地震に関する情報などは、必要に応じて随時お送りして行きます。

こんな状況ではありますが、今回も敢えての、村井氏に関する記事です。今だからこそ、是非お考えください。


熊本地震が起きてわかったこと


熊本で大地震が発生する前、当ブログでは薄弱な根拠で『地震予知』ができると強弁している、村井俊治氏の手法を管理人なりに分析、批判するシリーズをお送りしていました。

その中で熊本の地震が起きたわけですが、そのせいで、ふたつのことがはっきりしました。

まず、4月15日の過去記事(#1177)で述べた通り、これだけ大規模な地震が起きたのに、これまで1年以上に渡って九州地方での地震を事実上全く無警戒だったということから、理論はともかく、村井氏の『地震予知』は、全く役に立たないものである、ということがはっきりしました。

村井氏に好意的な方には、「一回ハズれたからと言って否定はできない」とか言われそうですが、それはこれまでも述べた通り、これまで『予知』情報の90%をコンスタントにハズし、メディアと結託して実績を粉飾し、そして歴史的な巨大地震活動でさえ全く察知できないものに、存在価値は皆無です。

最初からそんなことはわかっていたのです。ただ、この大地震活動が、村井氏の“インチキ”を浮き彫りにしたのです。科学のフリをした、中身の無い『予知ごっこ』を信じてカネを払うくらいなら、当たるも八卦、当たらぬも八卦と自ら言っている占いをしてもらう方が、よほど健全というものです。


敢えての人物批判を


もうひとつは、村井氏という人物について。

これまでの批判記事は、あくまで村井氏の『地震予知』手法が“インチキ”であるという、言わば技術論であり、村井氏個人の人物批判などはしていませんでした。

しかし、熊本地震の後にツイートされた村井氏個人のコメントを見るに、考えを変えることにしました。

「私の情報を命を守るために役立ててもらいたい」などと言っていた人物が、そんなものは完全に口だけで、人が何人死のうが関係ない、自分のことにしか興味の無い老人である、ということが良くわかりました。

熊本地震以降の、村井氏のツイートを敢えて掲載します。
Mt1

Mt2

Mt3

大災害の真っ只中で、平然と自己弁護に終始するツイートをする人物の評価は、読者の皆様にお任せします。


ただ、少し注釈させていただきます。#1177号記事で述べた通り、テレビ出演、週刊誌記事など公の場では、2015年から九州全域がノーマークでした。

しかし、2016年1月の『週刊P』記事及びメルマガでは、九州南部が『警戒ゾーン』に復活していたと。もちろん、合理的な説明などありません。

それ以前にも、「顕著な沈降現象」とかは、もちろん電子基準点のノイズなのですが、それがなぜ地震の前兆かという理論を、村井氏は一切説明しないのです(できないでしょうが)

その一方で、1月発売週刊誌に記載したことが、今年3月6日のテレビ出演時には全く言及されていないのです。
下画像の通り、九州はノーマークです。
Murai2
そんな二枚舌を平然とできる人物であり、『警戒ゾーン』など、所詮は下手な鉄砲の乱射に過ぎないから、細かいことはどうでも良いのでしょう。

熊本でも、当然あのTV番組が観られているわけです。あれを観て、九州は大丈夫なんだな、と思った人々が確実に被災していて、犠牲になっているかもしれないというのに。


語るに落ちたようです


さらに、決定的な問題があります。上記3番目のツイートで、(電子基準点の)城南に、地震直前に『異常変動』が出ていたと言っていますが、国土地理院が公開した、3月1日から地震発生後の4月16日までの、城南のデータをご覧ください。
Jyonan
ご覧のように、3月1日以降、4月14日の地震発生までに、何の『異常変動』もありません。正しくは、ノイズによるデータ誤差の1回も発生していないのです。

これは、ハズした言い訳のための完全なウソと断定してもよろしいかと。


ホトボリ冷ましか


今年に入り、村井氏の会社(“機構”とか名乗っていますが、民間企業に過ぎません)とNTTドコモとの提携が発表された後、危機感を持たれた心ある方々からの批判の声が、一気に大きくなりました。

その後のメルマガでは、おそらく新たな批判を呼ばないためでしょう。新たな『警戒ゾーン』の指定はしていないばかりか、北海道の一部や九州南部など、一見“すぐに地震が起きそうも無い”エリアが、その理由も示されずに削除されたのです。

うがって見れば、あまりに「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」と言われるので、さりげなく下手な鉄砲の弾数(=警戒ゾーン)を減らしに出て、ホトボリを冷まそうとしているようにしか見えません。

ツイートでは、そのことを言い訳しているわけです。あくまで自分は『予知』していたが、一斉変動が無いとかなんとか、自分にしかわからない理屈をつけて。その文面からは、歴史的大地震を察知できず、多くの犠牲が出てしまったことなど、社交辞令以上に気にかける様子も見て取れません。

村井氏的には、人が死のうと生活が破壊されようと、単に評判を取りそこなっただけの“痛恨のミス”なのでしょうね。

しかも、言うに事欠いて「反省」していると。自分の理論が現実と異なっていることが証明された時に、「反省」するという科学者って何なのでしょうか?


その程度の人物であるということ


実は、地震以降にもうひとつツイートがあります。今日、4月18日のツイートです。
Mt4

曲がりなりにも『地震予知』をする者が、巨大地震を全く警報することができず、多数の犠牲者が出て、まだ行方不明者もいて、何十万人もの被災者がまだ苦しみの端緒にいる時に、自分の趣味のシリーズツイートを平然と流し、そのタイトルが

【楽しく生きる】

ということが気にならない、とち狂った人物ということです。これは最早、理詰めの批判は本人には何のダメージも無いことを示しています。こういうツイートを今やることが、どれだけ人を傷つけ、怒りを買うかということも理解できない、“別次元”へ行ってしまわれた方のようですから。

『世界的権威』と言われた方が、晩節を汚す。しかも、本人はそれに気づいてもいない。哀れなものです。


異論反論は多いでしょうが


この記事を、村井氏信者や好意的に見ている方が読まれたら、腹が立つでしょうね。

意見の根拠は示しながらも、管理人の個人的印象のバイアスがかかった意見を、ほとんど一方的に言い放ってますから。自分の信じる、好きなものに対してそれをやられたら、腹が立って当たり前です。

「根拠を示せ」、「情報ソースはどこか?」、「それは誤りだ」とか、いろいろ言いたくなる。そこまで言い放つ根拠を説明しろと。

でも、これは村井氏の手法そのものだということです。

合理的批判は無視し、自説の根拠も示さず、過去の実績も一切公表せず、ただ自説をたれ流している。

しかも、自分が関わった世界で人が何人死のうが苦しもうが、それを救うためにどれだけの人が命を賭けようが、財を投じようが、なんの感情も持つこともない。そんな人間は、地震云々以前に、社会から退場していただきたい。

管理人の感覚は、間違っていますか?ただ、強い怒りを感じているのです。

『信者』に何を言っても無駄かもしれませんが、合理的な考え方をされて、被災者を想うごく普通の感覚をお持ちの皆様、このような人物を退場させることを、お考えいただく時かと思います。


ちなみに、管理人は当記事に対する合理的な異論、反論ご意見は無視せず歓迎しますが、感情的、脅迫的なコメントや誹謗中傷の類、一方的な意見の開陳などは一切無視し、削除させていただきます。

不公平ですか?いえ、ここは私のブログですからwww

■当記事は、カテゴリ『日記・コラム』です。


2016年4月17日 (日)

【平成28年熊本地震】これからどうなる?(#1179)

■当記事は、4月17日時点での、管理人の個人的見解です。

2016年4月14日に熊本地方で発生したマグニチュード6.5、最大震度7の大地震以降、過去に例を見ない激甚な地震活動が続いています。


経験則で判断できない


この一連の地震活動は、過去の経験則が全く当てはまりません。地震学的には“未曾有の”出来事なのです。

気象庁の公式発表では、14日のM6.5を前震、16日のM7.3を本震、それ以降を余震とする位置付けとしています。しかし、それはあくまで従来の概念による区分であり、現実は大きく異なってます。

もはや『群発地震』とも呼びたくなるような現象ですが、従来の『群発地震』の概念とも異なるために、公式にはその表現も使えません。

また、大分県内など他の地域での地震が誘発されているのは確実と言えるものの、公式には『誘発地震』という概念が無いために、「誘発されたと思われる」というような、曖昧な表現になっています。

理屈や言葉はともかく、九州で強い地震が集中して発生し、巨大断層帯に沿って震源域を拡大しつつ、活発な活動が続いているというのが、紛れもない現実です。


中央構造線断層帯の地震


この地震活動は、西日本の地盤構造を南北に分断する『中央構造線断層帯』の一部である、熊本県内の『布田川・日奈久断層帯』から始まりました。

4月14日に発生した最初の地震(M6.5、最大震度7)の、震度図をご覧ください(Yahoo地震情報からお借りしました)
Kumamoto7
東日本の長野県内に、ポツンと震度1が観測された場所がありますが、これは別の地震が起きたわけではありません。

震度1が観測されたのは、長野県諏訪市です。
Suwa_2
上図の通り、諏訪市は中央構造線と、フォッサ・マグナの西側境界となる糸魚川・静岡構造線が交差する場所なのです。

熊本地震の地震エネルギーが中央構造線を、あたかも糸電話のように遠方まで伝わり、巨大断層の交点である諏訪市で、糸魚川・静岡構造線の断層面に“ぶつかって”止まり、身体に感じる揺れとなって観測されたわけです。

なお、4月16日の地震(M7.3 最大震度6強)は、さらに規模が大きかったために、関東から東北の一部までが揺れました。
M73
その中で、山形県内でぽつんと震度1を観測した場所(中山町)が、『新発田・小出構造線』に沿った場所なのは、非常に興味深い事実です。

また、九州から東へ、震度3の地域と震度2の地域が、中央構造線に沿って続いているというのも、そこが地震エネルギーが伝わりやすい道であることを示しています。

このように、今回の熊本地震は、西日本から関東付近までの、“日本列島の骨格”を大きく揺らし、地震エネルギーの主な通り道となった中央構造線断層帯に、少なからぬ影響を及ぼしているはずです。


これからどうなるか?


2016年4月17日現在、地震活動は小康状態に入ったように見えます。しかし、これまでの地震の余震活動が少し落ち着いてきているだけで、新たな誘発地震が発生する可能性が高い状態が続いています。

防災科学技術研究所のHi-net自動震源処理マップの、24時間震央分布図をお借りして掲載します。
Hinet_kyusyu
熊本県の中央部から始まった地震活動は、中央構造線断層帯に沿って、北東と南西方面に拡大しています。

熊本県内の『布田川・日奈久断層帯』から北東方向、大分県内に続く『別府・万年山(はねやま)断層帯』にまで広がっているのがわかります。大分県内での地震は、熊本県内の地震の余震ではなく、明らかな誘発地震です。

一方、南東方向は『布田川・日奈久断層帯』に沿って、八代海沿岸部まで震源域が広がって来ているのがわかります。4月17日時点の気象庁発表では、この地域での無感地震の回数が急増しているとのことで、今後さらに大きな地震活動に繋がる可能性が高まっています。

南東方向は、震源が八代海などの海底になる可能性もあります。震源深さは10kmより浅くなると思われるため、海底の震源でマグニチュード6台後半程度以上の地震が起きた場合、ごく短時間で被害が出るレベルの津波が、沿岸に到達する可能性があります。

いずれにしても、九州の地震活動は、まだしばらく活発な状態が続くと考えられます。これは管理人だけの見解ではなく、気象庁の見解でもあります。


九州だけじゃない?


ひとつの歴史的事実があります。

1596年9月、豊臣秀吉の治世である文禄時代に、それは起きました。まず、現在の愛媛県伊予地方を震源とする、推定マグニチュード7.0程度とされる大地震(慶長伊予地震)が発生。

その4日後、大分県別府湾口付近を震源とする、これも推定マグニチュード7.0程度の大地震(慶長豊後地震)が発生。

そしてその翌日、現在の京都府伏見区付近を震源とする、推定マグニチュード7.25~7.75の大地震(慶長伏見地震)が発生したのです。

一連の地震は、すべて中央構造線に沿って発生しており、『連動型地震』とされています。なお、これらの天変地異の影響で、その年のうちに元号が文禄から慶長に改元されたため、慶長○○地震と呼称されるようになりました。


今回の熊本地震は、熊本県中央部から始まり、その震源域は慶長豊後地震の震源域である、大分県別府方面へ広がりつつあります。

熊本地震の激甚な活動が中央構造線上の震源域に影響し、この先大分県をはじめ、豊後水道を挟んだ伊予灘や愛媛県内陸部、さらにはその先の西日本各地で、『連動型地震』が起きる可能性が確実に存在するのです。

慶長時代の地震から、今年で420年です。その頃の地震で、ひずみエネルギーがすべて放出されているのか、まだ“割れ残り”の岩盤が存在するのか、その後にまた蓄積しているのか。それは、現代の科学では解明できません。

しかし、過去の例を教訓とするならば、九州地方だけでなく中国・四国地方から関西地方まで、警戒レベルを上げるべき状況だということです。四国以東でも、決して“対岸の火事”では無い、と考えるべきです。


あなた自身の行動がすべて


しかし、そのような危険が存在するにしても、九州地方以外の方々は「まさか」という気持ちが先に立ち、具体的な警戒行動には結びつける人は少ないでしょうし、自治体、職場、学校などでも、具体的な対策や広報が行われることも無いでしょう。

そこでできることは、あなた自身の意識と行動のみです。災害対策備品の備えができているならば、あとは大地震が近いうちに来ることを前提とした行動を、しばらくの間続けるしかありません。

具体的な方法は、当ブログ過去記事(特にカテゴリ【地震・津波対策】)をご覧いただきたいのですが、その効果は、もしあなたが大地震に遭遇した時、最初の1分間を『生き残る』ことができる可能性を高めることです。

その1分間を乗り切れば、その後の状況を、ほとんど『生き残る』ことができるはずです。


※4月18日追記
本文中、慶長時代の連動型地震の順番が誤っていましたので、訂正しました。


■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。

2016年4月16日 (土)

熊本県でM7.3の誘発地震(#1178)

Image
4月16日午前1時46分頃の、最大震度6弱発生時の強震モニタ画像

4月16日午前1時25分頃、熊本県熊本地方の深さ12kmを震源とするマグニチュード7.3(7.1から修正)の地震が発生し、熊本市、宇土市で最大震度6強、その他九州全域の広い範囲で震度6弱、5強、5弱を観測しました。

この地震の揺れは東日本にまで伝わり、管理人が確認したNIEDの強震モニタによれば、関東地方で震度2程度を表示、管理人在住の埼玉県南部でも、つり下げ式照明が揺れる震度1程度の揺れを感じました。

その後、連続して最大震度6弱、5強の強い余震が発生しています。

有明海などに津波注意報が発表されましたが、震源が陸地のため、大きな水面変動は起きていないようです。


これは余震ではない


この地震は、4月14日に発生した地震(マグニチュード6.5)の余震ではなく、震源域となっている『布田川断層帯・日奈久断層帯』の他の部分が連鎖的に動いた誘発地震と考えられます。

通常、余震が本震の規模を超えることはありません。これは最初の地震の揺れに誘発された、別の地震です。

または、14日の地震が前震、今日の地震が本震と考えられないこともありませんが、浅い直下型地震では強い前震活動が見られないのが一般的なので、やはり誘発された別の地震と考えるのが合理的です。

前記事(#1176)に記しましたが、今回の震源域となった断層帯では、小規模でも地震が発生すると、同程度の地震が数日にわたって連続的に発生するという傾向が見られていました。

この断層帯は小さな断層が密集、分岐しているような構造のため、連鎖的な断層破壊が起きやすい構造ということが考えられます。


まだ続く可能性あり


今後しばらくの間は、今日の地震の余震が続くのは間違いありませんが、それとは別に、新たな誘発地震が連鎖発生する可能性があります。

九州全域及び中国、四国地方の皆様、まだ当分の間、強い揺れに対する対策及び警戒を続けてください。

■4月16日午前3時40分追記
当記事の地震の後に発生している余震では、震源が断層帯に沿って内陸方向に移動している、震源深さがごく浅いから20km程度と拡大していることから、さらに誘発地震が連鎖するかもしれません。
■午前4時10分追記
連続的に強い地震が発生しています。震源が断層帯に沿って内陸方面に移動していることから、今後大分県から日向灘方面まで厳重な警戒をしてください。まだ当分の間、強い地震が連続する可能性が高くなっています。
■4月16日午前11時追記
今後も、しばらくの間は震度6弱程度の余震が発生する可能性があります。

また、それより大きな規模の誘発地震が発生することも考えられます。

この一連の地震は、巨大断層である中央構造線に沿った断層帯で起きています。現在、震源が熊本県から大分県方面に移動する傾向が見られています。

今後、当初の震源から北東側の大分県、宮崎県北部、日向灘から四国方面で、大きな地震が起きる可能性も考えられます。

また、中央構造線の反対側の末端である、熊本市の南西側からその先の海底にかけても、連鎖地震が発生する可能性があります。

震源が海底の場合は、ごく短時間で津波が沿岸に到達しますから、沿岸の方は当分の間、すぐに避難できる体制を整えてください。

16世紀には、上記のような三連続地震がM7クラスで実際に起きていますので、可能性は否定できません。

■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。

2016年4月15日 (金)

これではっきりした村井予知の“インチキ”(#1177)

『平成28年熊本地震』で被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。

まだ余震も頻発して、被災地は混乱の極にあるかと思います。そんな中でのこういう記事にはご批判もありましょうが、今だからこそ、敢えてご覧いただきたいことなのです。


これでおわかりかと


当ブログでは、村井俊治氏が主張する、電子基準点の『異常変動』とされるものを根拠とする『地震予知』を、“インチキ”であると批判しています。

その現実をご覧ください。読者の方からご提供いただいた、村井氏のメルマガ『MEGA地震予測』で、地震を警戒すべき地域されている場所を、そのまま列記します。

■レベル4(震度5以上の地震が発生する可能性が極めて高い)
南関東地方(相模湾、駿河湾、東京湾に面する地域、伊豆諸島、小笠原諸島)

■レベル3(震度5以上の地震が発生する可能性が高い)
北信越地方、岐阜県
東海、東南海地方
東北、関東の太平洋岸、奥羽山脈周辺
釧路、根室、えりも周辺

■レベル2(震度5以上の地震が発生する可能性がある)
鳥取県、島根県周辺
南西諸島

■レベル1(何らかの異常変動があり、今後の推移を監視する)
山形、福島、茨城のL字型エリア
北海道道南、青森県

以上です。とんでもなく広いエリアが『警戒ゾーン』とされていますが、今回問題としているのは、そこではありません。

熊本で、マグニチュード6.5、最大震度7という非常に大きな地震が起きたにも関わらず、村井氏の理屈では、1年以上に渡って熊本どころか、九州全域が全くノーマークだったのです。

すなわち、今回の熊本地震の前兆とされる現象は、村井氏の主張する理屈では全く検知されていなかった、ということの証明になっているわけです。

しかし、これまで何度も指摘している通り、電子基準点の『異常変動』は単なるノイズだし、仮にそうでなくても、地震の何ヶ月も前から地表面が短期間に大きく変動するという現象など、最初から存在しないのです。

今回の地震で、そのことが事実上証明されました。大きな地震でも、村井氏の言うような現象は起きていないのだと。

細かい理屈はおいても、少なくとも村井理論ではこれだけ大きな地震の前兆を全く捉えられていなかった、すなわち、地震を警戒するために全く役に立たない、ということだけは確かだということです。

きっと、「まだ精度が低いから改善の余地がある」などと言い訳をするのでしょうが、ならば一旦表舞台から退場して、もっと精度を上げてから(それができるならば)再登場すべきでしょう。

少なくとも、村井氏のシンパとかで無ければ、カネ払って得るべき情報ではありませんし、ましてや企業が真面目に与する相手でもない。


さあなんと言うかな


村井氏、今年の3月初旬に、村井氏の提灯メディアのひとつである、フ○テレビ系列の『Mr.サ○デー』に出演し、大風呂敷を広げました。その時の『警戒ゾーン』画像がこちら。
Murai2_3

過去記事でも指摘した通り、いつの間にか地震最多発地帯である東北・関東の太平洋岸が加えられている一方で、九州は完全にノーマークだったわけです。

これ以上の批判は、もう必要ありませんね。


逃げ道はある?


普通ならば、これだけで“インチキ”だとして大批判が巻き起こりそうなものですが、今のところ提灯メディアを味方につけているので、まだゴリ押しをしてくる可能性もあります。

その根拠に使われそうなのが、『週刊P』で2014年12月に掲載されたこの『警戒ゾーン』図。
Murai2_2
1年4ヶ月以上前のものですが、この時は南西諸島だけでなく、九州南部も含まれていました。熊本はノーマークですが、時系列無視と距離の近さの強調という方法で、“的中”のイメージで語ってくる可能性があります。

しかし、2015年に入ってから掲載された改訂版(Vol.3、第3号となっています)では、九州は除かれています。
Muraimap
前記のテレビ出演時の図表も含めて、村井氏は少なくとも2015年以降に、九州を全く警戒してなかったことは明らか、ということです。

でも、紙媒体を繰って過去のデータとの矛盾を指摘するなど、きっと一部の変態ブロガーだけでしょうからw、過去を無視したゴリ押しを、実際にやる可能性があると考えています。

今後の村井氏の対応を、鵜の目鷹の目で注視して行きたいと思います。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


熊本県で震度7の直下型地震(#1176)

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強い揺れで崩壊したガラス壁(熊本市内 読売新聞紙面より)

昨日4月14日午後9時21分頃、熊本県熊本市直下付近、深さ約11kmを震源とするマグニチュード6.5(速報値6.4から修正)の地震が発生し、熊本県益城町で最大震度7を観測しました。

震度7の観測は、1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)、2004年の新潟中越地震、2011年の東日本大震災(東北地方太平洋地震)に続いて、今回が4回目となります。

本震発生直後から、非常に多数の余震が発生しており、最大震度は6強に達しています。東日本大震災を超える余震の発生回数から、今後もしばらくの間は被害が出るレベルの余震が発生する可能性が非常に高いと考えられます。


二次被害への警戒を厳に


この地震により、各地で大きな被害が発生しています。まず、余震による損傷した建物、構造物等の倒壊や火災の発生に対し、最も厳重な警戒が必要です。

この地震は震源が市街直下の浅い場所のため、構造物への破壊力が大きな、短周期の揺れが強く発生しており、それは余震も同じです。

停電した区域が復旧した際に、発熱器具の作動や損傷した屋内配線のショートによる「通電火災」が発生しないよう、避難時には必ずブレーカーを落としてください。

また、都市ガス管やプロパンガス設備の損傷によるガス漏れの恐れがあります。屋内はもちろん、屋外で火気を使う際には、十分な通気を確保してください。

ガス爆発は、ガスと空気が一定の割合(一般にガスが5~15%程度)の時に着火すると発生します。それ以上でも以下でも起きませんので、ガスの臭いを感じず、十分な通気があれば、爆発は防げます。


情報は公式ソースから


地震発生直後から、ネット上で悪質なデマの拡散が見られます。

『川内原発が危険な状態になっている』、『動物園から猛獣が逃げた』など、意識的にデマ情報を流す者がかなりいて、大規模に拡散されています。

裏付けの無いデマ情報をリツイートやコピペで拡散することは、不安と混乱を拡大します。しかし、これを完全に防ぐことは不可能なので、自分に必要な情報を集める際には、基本的に個人発信のネット情報は排除すべきです。

基本的にラジオ、テレビ、ネット上の公式情報など、裏付けのあるソースからの情報を集めてください。

また、今後しばらくの間、『○○日に震度×の余震が来る』などのデマが拡散されることが、確実にあるでしょう。

しかし、地震の発生に関しての情報は、”日付、時間入りはすべてデマ”です。

しばらくの間は、大規模な余震や誘発地震の危険が確かにありますが、日付・時間入りはすべて根拠の無い尾ひれがついたものか、悪意によるデマです。無視してください。

地震の規模に関しては、あくまで『最大で震度○程度が起きる可能性がある』ということです。

日付・時間など関係なく、大きな余震の危険は本震から1週間程度、地震のタイプによってはそれ以上の期間に渡って続くこともあります。


この地震のタイプ


今回の地震は、熊本市内付近の地下を北東-南西方向に走る、『布田川断層帯・日奈久断層帯』が動いたものです。

この断層帯は、震度7を観測した益城町直下も通っています。断層帯の中で実際に大きく動いたのは、益城町付近と思われ、断層の延長線上にある益城町で最大震度を観測したものと思われます。気象庁の報道発表資料からお借りした図表を掲載します。
Kumamoto1
本震及び多数の余震が、断層帯に沿って発生しているのがわかります。

なお、この地震のタイプは、南北方向に張力軸を持つ「右横ずれ断層」型で、日本国内では比較的珍しいタイプです。


『布田川断層帯・日奈久断層帯』(気象庁の地域区分では「熊本県熊本地方」)の地震は、過去には決して活発と言えるものではありませんでした。

ここ数年のイメージとしては、1年に4~5回程度、ほとんど震度1~2程度の地震があるくらいですが、一度発生すると、短期間のうちに3~5回程度、同じくらいの規模で続くことが多いのが目立っています。

今回、震度7の本震の後に、震度5~6クラスの強い余震が多発しているのも、その傾向に合致します。まだしばらくの間、強い余震への警戒が、特に必要な震源域と言えます。


この地域での過去の地震


2011年10月5日には、今回の震源にごく近い、同じ断層帯を震源とすると思われる、マグニチュード4.4、最大震度5強の地震が発生しています。この地震は、広い意味において東日本大震災(東北地方太平洋地震)による、地殻変動の影響を受けたものと考えられます。

その後は、今回の地震までには震度4が1回のみ発生、他は震度1~2が大半で、稀に震度3が発生するくらいという、比較的“静かな”震源域でした。


時間を大きく遡ると、1889年(明治22年)には、今回の地震の震源とごく近い、同じ断層帯を震源とした推定マグニチュード6.3の地震が発生し、家屋全壊228棟、死者20名という大きな被害が出ています。

この地震では、震源深さが「ごく浅い」と推定されていますので、地表の揺れは、現代の震度スケールで震度7クラスに達していた可能性があります。

今回の熊本地震(『平成28年熊本地震』と公式に命名)に関しては、今後必要に応じて記事をアップします。なお、当記事にも、後ほど図表や画像などを追加掲載します。


■当記事は、カテゴリ『地震関連』です。

2016年4月14日 (木)

熊本で震度7(#1175)

管理人、地震発生時から移動中で詳細記事アップできません。後ほど、改めて記事をアップします。

まだしばらく強い余震が続くと思われます。揺れが強かった地域の皆様、しばらく警戒を厳にしてください。

2016年4月12日 (火)

村井地震予知の“インチキ”を考える【14】(#1174)

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いつまでこんなインチキが野放しにされるのだろう


今回は、管理人の雑感など。東日本大震災から5年。その間、地震に関する様々な情報が、濃密に飛び交いました。


あきらめの向こう側


時々、「次の大地震はなんとか予知できるのではないか」と期待させるような話も出てきますが、どれも実用的な精度が無いか、マユツバの域を出ないものばかりです。

そんな5年を経て、現代の科学では、大地震を予知することはほとんど不可能なのだという、“あきらめ”の空気が醸成されたように思います。

時に、そんな空気の中では、従来の概念を覆す者、強く声を上げる者、強さを演出する者が、主張する内容の正否に関わらず、支持を集めることがあります。

社会の不安や不満が高まった時に登場する、新たな道筋を示してくれる(と思える)存在です。歴史を紐解けば、そのような例は枚挙に暇がありません。

村井氏は、そんな“時代の空気が生んだダーティヒーロー”ではないかと思うのです。時代が要求するスロットにぴたりとはまり、一気に巨大化してしまった。

そんな大袈裟な、と思われるかもしれませんが、巨大災害から「生き残りたい」、そのための情報が欲しいという欲求は、人の根源的な生存本能に根ざすものです。

しかし、未来はあまりに曖昧模糊としている。そこへ、自信満々で「明るい未来」を指し示してくれる(ように見える)存在が現れたのです。

それは、ある意味で必然だったのかもしれません。そのような存在に共通する特徴は、主張の内容がわかりやすいこと。 複雑怪奇な現実を単純な理屈に置き換えて、白黒はっきりさせてくれる(と思わせる)のです。


夢を見せてくれるブランド?


現在の災害・防災情報は、あちこちの店でいろいろ探しているのに、これだ!という良い製品がぜんぜん見つからない、そんな状況でしょう。

ちょっといいなと思ったら、やたら値段が高かったり、操作がやたらと複雑だったり。もっと安くて簡単な奴無いのか!?

村井氏は、そんな不満が募る市場に、それまでの概念を覆す、高性能(に見える)製品を、安価で投入しました。しかも、世界的に有名な『トーダイ』ブランドを冠しているるのですから、他ブランドへの不満も追い風になって、一気に“売り上げ”を伸ばしたのです。

話題性も豊富(なんたって、みんな大好き『トーダイ』の画期的新製品です)なのでメディアも食いつき、新しい商売になるかもと他業界も食いつき、浮動層も取り込んで、さらに”売り上げ”を伸ばして行きました。

しかし、その実体は包装だけ立派な粗悪品に過ぎなかったので、ユーザーは不満を感じ始め、真面目にやっている同業者や心あるユーザーからは、一斉に批判の声が上がる。

そのせいで、一時のブームは鎮静化して行くでしょう。

いまここ。


鰯の頭も信心から


人は、特に好きでもないブランドの製品が欠陥品だったら、もうそのブランドは買わないでしょう。

でも、好きなブランドだったら、特に『信者』レベルになってしまっていたら、「まあいいか」と許せたりもしますし、むしろ「本当はこんなじゃない」などと、擁護に回ったりもします。

これからの村井氏、今までにそんな『信者』をどれだけ作れているかにかかっているかと。少なくとも、今以上の隆盛はまず無いでしょうから。

この先、さらに様々な批判が噴出し、カラクリを暴かれて全然当たらない『予知』に、メディアも興味を失って行く。それどころか、「東大名誉教授のインチキ」というおいしいネタを、放っておかないかもしれない。

いずれにしろ、取り巻きや契約先、そして主な収入源であるメルマガ読者は、かなりの部分が離れて行くでしょう。

後に、どれだけ『信者』が残るか。その層はもう理屈ではなく、村井氏に心酔してしまっているか、村井情報を受け続けないと不安になるという、ある意味で中毒症状に陥ってしまっているかのどちらかでしょう。

もちろん、ある目的を持って、自腹で情報を集めている層もいるでしょうが、数的にはごく少ないはず。

この先、せめて村井氏が曲がりなりにも“研究”を続けられるだけの立場と収入が残るか、それとも社会から完全退場を余儀なくされるか、その『しきい値』を超えられるかは、神ならぬ凡人にはわかりませんが。


一発逆転もあり得る


でも、道はまだあります。それは村井氏に限らず、“独自の”災害予知情報を高密度で発信し続けている人々に、ほぼ共通する目的と言えます。それは『まぐれ当たり』

今、村井氏は『首都圏・東海ゾーン』が、東日本大震災後最大の危機を迎えているとアオっていますし、その他もあいかわらず、日本列島の半分以上を『警戒ゾーン』に指定しています。

それらの『警戒ゾーン』、特に首都圏でもし、“村井氏が『予知』した通りの大地震”が発生してしまったら、一気に浮動層を取り戻すことができるでしょう。

歌手が一発大ヒットを出せば、たとえ一発屋でも、当分はそれで食って行けるようなものです。


村井氏の『予知』は、元来根拠が無いものですが、村井氏の『警戒ゾーン』には、数多くの実際に地震が起きそうなエリアが、ほとんどゴリ押しのような理屈で含まれているので、その可能性は小さくありません。

もちろん、もしそうなっても単なる偶然に過ぎないのですが、不安と恐怖の中で現れた『ヒーロー』は、理屈を超越する洗脳効果が抜群ですから。

もしそれが起きてしまったら、もう合理的批判など、ほとんど効果が無いのかもしれません。

それでも、管理人は批判を続けますけどね。


というわけで、今回で最終回にしようと思ったのですが、もう一回やります。(←シリーズ終わりでよくあるパターンw)


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2016年4月11日 (月)

村井地震予知の“インチキ”を考える【13】(#1173)

今回は、『週間P』記事から見る村井氏のインチキ“的中”ネタの最後として、村井氏の注目度を一気に引き上げた、あの地震についてです。


実質的に震災後最大級の地震


2014年11月22日の午後10時8分頃、長野県北部、北安曇郡白馬村、深さ約10kmを震源とするマグニチュード6.7の地震が発生しました。

最大震度は長野市などで震度6弱を観測し、震源近くの白馬村役場などでは震度5強を観測しました。

しかし、震源である神城断層のほぼ直上付近に当たる白馬村神城地区では、建物の被害状況などから、実質的に震度6強、もしくはそれ以上の激しい揺れとなったと考えられます。

この地震は、『長野県神城断層地震』または『長野県北部地震』と命名されていますが、当記事では以後『神城断層地震』と表記します。

下図は、気象庁の報道発表資料からお借りした、推計震度分布図です。
Kamishiro1
この図に示された公式の記録では、震度6弱が最大の揺れでしたが、黒い×印で示される震央付近では、震度6弱では説明できない規模の建物被害が出ていますので、震源直上の実質的震度は震度6強以上と判断されるわけです。

仮に、実質的な最大震度が6強以上だったとしたら、東日本大震災(東北地方太平洋地震)後の地震としては、最も揺れが強かった地震のひとつと言えますし、揺れによる構造物への破壊力は、もしかしたら震災後最大だったかもしれません。

そんな大地震を、村井氏は「ピンポイントで的中」させた、ということになっており、それ以来一気に『有名人』となったようですね。

さて、それは本当なのでしょうか(という書き方も今更イヤらしいですねw)


無根拠データと下手な鉄砲の併せ技


基本的にはそういうことですが、これに『週刊P』のレトリックが加わると、さらにもっともらしく見えるという話です。

『週刊P』の2014年12月の記事で、村井氏はこの地震が起きる約2ヶ月半前、2014年9月8日発行の『週刊P』の記事内で、『甲信越・飛騨地方は今年(2104年)に入ってから隆起沈降を繰り返していることから警戒』として、『飛騨・甲信越・北関東を警戒ゾーンに指定』しているとされています。

さらに(神城断層時地震で)『特に被害が大きかった北安曇郡白馬村を「異常変動地点」として示していた』とも。

そして記事では長野県神城断層地震の発生を受けて、『ピンポイント的中の連発という事実に驚くほかはない。』と結んでいます。 既に“ピンポイント的中”を、事実として断定してしまっているわけですよ。週刊誌ならではの荒技ですね。

インパクト優先で事実はどうでも良い“熱愛発覚か?”みたいな記事とかと同じノリかもしれませんが、人命がかかった、さらには大きなカネが動く話が、その程度で良い訳がない。

検証してみましょう。


“インチキ”の基本おさらい


村井氏の”インチキ予知”手法のあらましは、これまでの記事で述べて来ましたが、ここでおさらいを。

電子基準点のノイズを地表面の『異常変動』だと決め付け、起きてもいない変動を根拠に、非常に広範囲を『警戒ゾーン指定』する。

大きな地震が起きる可能性があるのは、『異常変動』が観測された直後から半年くらいの間という、非常に長い期間を設定する。『異常変動』とされるノイズは頻発するので、『警戒ゾーン』指定は、ほとんど途切れることがない。

『警戒ゾーン』は、自説による『異常変動』の有無に限らず、実際に地震が多発している地域を広くカバーしていて、それに関しての合理的説明は無い

こんな感じで、ほぼどこで起きた地震でも“的中”とコジつけられる体制ということです。まあ、どこが『予知』(ご本人は途中で「予測」と言い換えておりますが)なんだという話です。

それに、メディアの“アオりが加わります。以下、解説します。


時系列無視で印象が変わる


上記の『週刊P』記事、時間的な記述はひとつだけ、記事掲載誌が「2014年9月8日発売」というものだけで、一般的な感覚では、情報はすべてその時点の最新情報という印象になりますね。

しかし、そうではありません。

まず、これは語るに落ちたとツッコミたくなりますが、『甲信越・飛騨地方は今年(2104年)に入ってから隆起沈降を繰り返していることから警戒』と。

記事掲載時点で既に『異常変動』を検知してから最長9ヶ月が経過しており、地震の発生までは最長10ヶ月以上あります。全然「数ヶ月以内」では無いのに、地震までの経過期間を明記せずに、無理矢理“予測されていた期間内”という印象を導いています。

しかし、村井氏の言う大規模な『隆起・沈降』は、電子基準点のノイズなわけで、元来存在しない現象なんですけどね。


次に『警戒ゾーン』とされた地域ですが、「飛騨・甲信越・北関東」だと。地域名だけだとなんとなく納得してしまいそうですが、具体的に挙げてみましょう。

岐阜県北部・山梨県・長野県・新潟県・群馬県・栃木県・埼玉県北部

とまあ、とんでもなく広い範囲を『警戒ゾーン』のひとつとしているわけですが、その中には、多発震源域がいくつも存在します。

そして、村井氏が『特に被害が大きかった北安曇郡白馬村を「異常変動地点」として示していた』という記述。普通に考えれば、掲載誌が発行された、2104年9月のちょっと前くらいの印象です。

そこで、当シリーズ過去記事に掲載させていただいた、『週刊P』掲載図表をご覧ください。
Murai2
この図のデータ調査期間は、2014年7月6日から12月6日と明記されており、北安曇郡白馬村の電子基準点で、プラス8.55cmの『異常変動』があったとされています。

では、この『異常変動』はいつだったのか。上図の上下に載っている変動グラフによれば、最大7cm以上の『異常変動』(実はノイズ)が検知されたのは、ほとんどが8月であることがわかります。神城断層地震が発生したのが11月22日ですから、とりあえず、『異常変動から数ヶ月程度』と言われる範囲内には入っていますね。

ただ、2014年(平成26年)8月は、当シリーズ記事で何度も採り上げているように、月初から月末にかけて、台風12、11号連続襲来と大気状態の不安定化による、公式に『平成26年8月豪雨』と命名された程の豪雨の月であり、上図でもわかるとおり、各地で『異常変動』(ノイズです)が頻発しているのです。

すなわち、白馬村電子基準点の『異常変動』は、周辺の他地域も含めて、豪雨の影響によるノイズである可能性が非常に高い、というより、地震も無いのに8cm以上隆起し、すぐに沈降するという地球物理学的にあり得ない動きを示しているという時点で、ノイズ確定と言っても差し支えないのです。


上図でもうひとつ注目は、記事だけ読むと『飛騨・甲信越・北関東警戒ゾーン』は、2014年に入ってから指定されたようなイメージですが、もっとずっと前から”警戒されっぱなし”です。

この地域には、以前から村井氏はやたら拘っており、ほとんど“常設”の『警戒ゾーン』となっているのです。もちろん、2016年の現在も。

しかし、2014年末に掲載された上図では、『飛騨・甲信越・北関東警戒ゾーン』が消滅しています。その理由は良くわからないのですが、11月に神城断層地震が起きたので、恐らくエネルギーが放出された(村井氏は地震学は無視しますが、こういう表現は使います)とかで、警戒解除したということかもしれません。

それにしても、長野県北部の地震だけで、他の地域まで全部警戒解除なんて、ほんとバカにしてるのか、というくらいの大雑把さですね。せめて「ピンポイントで警戒解除」してくださいよww


このように、無茶苦茶な理屈にメディアが印象操作を加えた記事で、導かれる結論が「ピンポイント的中の連続に驚くほかはない」ですよwこの地震に関しての“ピンポイント”は、電子基準点の『異常変動』(しつこいですがノイズです)と大きな地震が、同じ白馬村で起きたということだけ。

それを、ここまで針小棒大に膨らませて、「ピンポイントで的中」というイメージだけを一人歩きさせたいわけです。そして残念なことに、その試みはある程度成功を収めているようだ、ということです。今のうちはね。


正直、疲れました


ここまで、村井地震予知の“インチキ”を検証するシリーズを続けてきましたが、こんな児戯にも等しいと言ったら子供に失礼、というような理屈を、重箱の隅をつつくように検証することに、いささか疲れました。

もちろん、まだネタはたくさんあります。でも、何度やっても結論は同じ。全ての例で、同じような“インチキ”を洗い出すことができます。

そんなわけで、とりあえず次回に軽くまとめをやって、村井氏ネタは終わりにしようと思います。

本編最後にひとこと。


それでも、あなたは信じますか?


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2016年4月 8日 (金)

飛行点検隊機事故に寄せて(#1172)

4月6日、鹿児島県の海上自衛隊鹿屋航空基地の電波施設を点検中だった、航空自衛隊入間基地(埼玉県)飛行点検隊所属のU-125型機が、基地付近の山中に墜落しました。

事故原因は調査中ながら、VFR(有視界飛行)中に視界が効かない雲中に入り、そこで高度もしくは航路設定を誤り、山腹に衝突した可能性が非常に高いと思われます。

民間航空機の事故ではありませんので、本来当ブログで採り上げる事故ではありません。

ただ、管理人はかつては入間基地から遠く無い場所に住んでいて、当時から毎年11月3日の航空祭には欠かさず通い、かれこれ20数年にもなります。

ある意味で、航空機好きとしての「ホーム」が入間基地であり、入間基地所属の飛行点検隊機は、馴染みの機体なのです。そんな機体の事故に、激しく心を痛めております。

このため、あくまで個人的な思いのみで、記事とさせていただきます。

犠牲となった6名の搭乗員のご冥福を、心よりお祈りします。

合掌。


最後の写真


今回事故を起こしたのは、飛行点検隊所属のU-125型 49-3043号機です。

この機体は、2015年11月3日の入間基地航空祭のオープニングフライトで、旧型飛行点検機YS-11FCと一緒に飛行展示を行いました。

その時管理人が撮影した、この機体の個人的な最後の写真を掲載します。強い逆光で良い写真とは言えませんが、車輪、フラップ下げで低空航過(ダーティ・ローパス)を行う043号機(機体番号の下3桁を機首に表示)です。

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村井地震予知の“インチキ”を考える【12】(#1171)

当シリーズでは、村井氏が「震度5弱以上の地震をすべて的中させた」と言われるのが、果たして合理的なのかどうかを検証していますが、それに関しては、あと2回で終わりにしようと思います。

ここまでご覧いただいたいて、全てが“下手な鉄砲の乱射とメディアによるコジつけ”で出来ている、というのがおわかりいただけると思います。

今回は、2013年の三宅島です。


“山麓”で起きた地震


2013年4月17日、東京都の三宅島西方約10kmの、深さ20kmを震源とするマグニチュード6.2の地震が発生し、三宅島で最大震度5強を観測しました。

この地震は、海底からそびえる火山である、三宅島・雄山の西側“山麓”直下で発生したものですが、その後の調査で、火山活動との直接的な関連は無かったとされています。

いずれにしろ、三宅島を含む伊豆諸島、小笠原諸島は、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界である、伊豆小笠原海溝に沿った火山帯であり、我が国における“地震の巣”のひとつでもあります。

中でも、三宅島近海は火山性も含めて地震の発生が非常に多い場所で、北西側の神津島、新島、利島周辺も含めて、飛び抜けた多発地帯なのです。

下図は、気象庁の報道発表資料からお借りした図表ですが、灰色の点は1998年から2012年までの14年間に発生した、地震の震央です。
Miyake1
このように、周辺地域に隙間が全く無くなるほど、集中して多くの地震が発生している地域であり、『いつ起きてもおかしくない』場所のひとつと言えます。

一方、上図の上辺中央部に見える大きめの島は、伊豆大島です。伊豆大島周辺では、地震の発生がかなり少ないことがわかります。島の西側に少し集中している地域がありますが、これは主に三原山の火山活動に関連する、火山性地震が主と言えます。

地震の発生数にこれだけ大きな差があるのですから、三宅島付近と伊豆大島付近では、地下の状態が大きく異なっていることは明らかです。つまり、地震発生に関する構造は“繋がって”いない。

なお、三宅島と伊豆大島は、約60km離れています。


さて村井氏の登場です


翌2014年発行の『週間P』の記事には、この地震についてさらっと数行だけ、こう書かれています。引用させていただきます(太字部分)

その(管理人註:4月11日の淡路島震度6弱のこと)直後の4月17日に三宅島で発生した震度5強の地震も、3週間前のメルマガで60キロ離れた伊豆大島の地震を予測していた。

記載内容が少ないのは、詳しく書くとボロが出るからでしょうかw何しろ、4月11日の淡路島と17日の三宅島、“連続的中”という印象操作ですね。

『週刊P』は、茨城南部の地震を北関東の地震と強弁(#1168号記事に詳細)するくらいですから。後に村井氏、『週刊P』記事の中で、「私は震源の場所ではなく、揺れが強い場所を予測している」と、訳の分からないこともおっしゃっておりますし。

電子基準点の『異常変動』は、震源近くではなく、揺れが強い場所に出るということでよろしいでしょうかw


軽いまとめとツッコミ


というわけで、伊豆大島で『異常変動』をみつけて警戒せよと言っていたら、たまたま3週間後に三宅島で大きな地震が起きた。同じ伊豆諸島だし、詳細には触れずに“的中”としておけ、という感じですかね。

でも、前に述べたように、伊豆大島周辺での地震はかなり少なく、三宅島周辺は多発地帯です。地震の発生に関しては、全く性格が異なる地域です。

地震が起きそうも無いところを警戒指定していたら、良く起きる場所の方で起きてしまった、ハズレたのは残念だけど、結構近くだから、アタリと言っておけば注目される。どうせ、地震の詳しいことなんて誰もわかりゃしないのだからと、誰かが言ったとか言わなかったとかw

三宅島も伊豆大島も、島という概念で見れば海上のごく小さな陸地ですが、その実体は海底からそびえる火山であり、その山頂部が、島として海上に顔を出しているわけです。

そう考えると、村井氏や『週刊P』による、ある火山(三宅島・雄山)の山麓で起きた地震の前兆が、約60kmも離れた隣の火山(伊豆大島・三原山)の山頂付近の『異常変動』となって現れたという説が、いかに酷いコジつけなのかがわかります。

さらに、もし警戒せよと言った期間内に伊豆諸島での大きな地震が一切起きなかったら、伊豆大島を『警戒ゾーン』に指定したことさえ、すっかり無かったことにされてしまったはず。そんな例は枚挙に暇が無い、というか、村井氏の『警戒ゾーン』の大部分が、そういう扱いになっています。

最後にその、いやもっと凄い実例をひとつ。


2013年4月17日の真実


実は、この日は確率的に特筆すべき日だったのです。

まず、午後5時57分頃、三宅島で震度5強の地震が発生しました。その後、午後9時3分頃、宮城県沖の深さ50kmを震源とするマグニチュード5.8の地震が発生し、最大震度5弱を観測しています。

一日のうちに震度5クラスが連続するという、震災後の地震多発期としても、かなり珍しい日だったのです。

この地震では、宮城県内で負傷者が出るなどの、被害が発生しています。 日本気象協会のサイトtenki.jpからお借りした図をご覧ださい。
Miyagioki

しかし、村井氏関係の記事などに、この地震に関する記述は見られません。

何故なら、東北から関東の太平洋岸は、当時は村井氏の『警戒ゾーン』では無かったからです(現在は、いつの間にか『警戒ゾーン』に組み込まれています)

当シリーズでこれまで挙げた例の通り、『警戒ゾーン』の近くで起きた地震は、単純に震央との水平距離だけを拠り所に(それでも無理だらけだけど)、地盤構造や地震のタイプなど一切無視して、“的中”とする。

その一方で、『警戒ゾーン』以外で起きた地震は、被害が出るレベルであっても、一切無かったことにする。

村井氏とその御用メディアは、このような手法で、見せかけの”的中率”を稼いでいるということです。そして、『震度5弱以上の的中率100%』という言葉だけが独り歩きしている、これが現実です。


さて、次回は『週間P』ネタの最後、村井氏を一気に『地震予知ヒーロー』に押し上げた、あの地震についてです。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2016年4月 7日 (木)

村井地震予知の“インチキ”を考える【11】(#1170)

村井氏は、ご自身のtwitterアカウントで、こんなつぶやきをされてたそうです。

「(前略)当たらなかったらインチキだ、デタラメだと非難するのを待ち受ける人がいるからです」


他人のせいにしない


勘違いしないでいただきたい。管理人も含め、村井氏の『予知』(予測と言い換えても中身は一緒)を理論的に批判する人々は、的中率などを問題にしているのではありません。

貴殿が根拠としている電子基準点の『異常変動』はノイズであり、実際の変動ではない。すなわち、それを根拠としての地震予知など元来不可能であり、実際に、貴殿が『予知』した地震の的中率は、子細に見れば当てずっぽうと変わらないか、それ以下の確率でしかない。

しかし、地震多発地帯を広範囲に、しかも長期間『警戒ゾーン』指定する、すなわち誰にでもある程度の“的中率”が出せる、『下手な鉄砲数撃ちゃ当たる』的な方法を行い、見かけ上の“的中”を粉飾している。

そのような“不良情報”をメディア上で大々的に喧伝し、根拠の無い不安をばら撒いていることを批判しているのです。

決して結果を問題にしているのではなく、科学的態度を問題にしているということです。


さらに、情報を有料で配信しているのですから、もし貴殿が、ご自分の理論の瑕疵、つまり「当たらない」ことに既にお気づきで、その上で有料配信を続けているのならば、詐欺罪の成立要件を満たす行為となります。告発する人がいれば、ですが。

ご自分が有名になったのは、メディアが勝手にアオったからだと今更おっしゃりますまい。貴殿はそれを拒否されていないし、むしろ利用されている。その結果、理由はともかく、既にかなりの社会的影響力をお持ちなのです。

それとも、あくまで地震雲だ体感だ占いだとかいうエセ科学やオカルトと同類の、信じるも信じないもあなた次第、という立場を取られるのですか?

そうではなく、公共の福祉のために有用な防災情報として発信されているのならば、誤りは誤りと認め、外部からの合理的な指摘や質問には真摯に回答し、過去の研究や配信内容を公表し、外部の検証を受けるなどの対応をしていただきたい。

ここまで“有名”になられたのなら、その責任があります。

このままでは、味方だったメディアが手のひらを返す日が、確実にやってきますよ。それに、これだけ“アンチ村井”が盛り上がって来たら、それをネタにアオるメディアも出て来きますよきっと。

その後のことは、我々は知ったこっちゃありませんが。


お手紙書いちゃったw


と、なんだか勢いで村井氏への私信みたいなものを書いてしまいました。

前にも書きましたが、別に村井氏個人を攻撃しているわけではなく、氏が儲かろうが損しようが、そんなことはどうでも良い。


誰もが、「大地震が来たらどうしよう」という不安を持っているわけで、そこへ“的中連発”とされる『予知』情報があれば、誰もが知りたい。

でも、それは根拠が無い大ざっぱな情報で、実際の対策には役立たない。しかも、細かく見てみれば全然当たっていない。

そんなものでカネ取っているのなら、カネ取っていなくてもメディア上で公開しているのなら、文句言われても知らん顔して「自分は正しい」と突っ張っていないで、きちんと説明してください、と言いたいだけです。

まあ、それをしたら“砂上の楼閣”が崩壊しますから、かなり勇気がいると思いますけどね。


とまあ、今回はこんな内容になってしまいましたが、ネタが尽きたわけではありません。

次回は、三宅島の地震についてです。
Miyake
人工衛星から見た三宅島。言うまでもなく、火山島です


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2016年4月 6日 (水)

村井地震予知の“インチキ”を考える【10】(#1169)

今回は、ちょっと時間を遡ります。今回も『週刊P』の印象操作による“的中偽装”です。


これも的中だとでも?


2013年4月11日発信のメルマガで、村井氏は『和歌山県での地震』の可能性を指摘していました。

すなわち、和歌山県内の電子基準点に、目立つ動きが見られたということです。 しかし、和歌山県をピンポイントで指定していたわけではありません。和歌山県は、村井氏の言う“常設”の警戒地域である『南海・東南海警戒ゾーン』に全域が入っているので、いつどこで起きても“的中”と言えるのですがw


和歌山は多発震源域


東日本大震災(東北地方太平洋地震)から約4ヶ月後の2011年7月5日、和歌山県北j部の深さ10kmを震源とするマグニチュード5.4の地震が発生し、最大震度5強を観測しました。

この地震は、震災による大規模な地殻変動によって誘発された、広い意味での震災の余震と言えます。それ以来、和歌山県北部震源域では小規模地震が頻発するようになり、時々震度4~5弱が発生するという状況が続いています。

110707w
上図は、京都大学発表の震源図をお借りしたもので、和歌山県北部で震度5強が発生した7月5日を含む、2011年7月1日から7日までの地震発生状況(無感地震を含む)です。

和歌山県北部に震源深さ10km以浅を示すピンク色の点が集中している部分がありますが、これは震度5強の余震であり、その後和歌山県北部で発生する地震の震源域と重なります(震度5強の本震を示す大きな点は、多発した余震を示す点に隠れてしまっています)

このように、和歌山県(主に北部)は、東日本大震災後には西日本における“必ず起きる”震源域のひとつとなっています。村井氏がそれを意識したかどうかは定かではありませんが、とにかく和歌山県の名前が上がりました。


ここでも強運を発揮か


すると、メルマガ発行の2日後の4月13日、和歌山県からは紀伊水道を挟んで対岸となる、淡路島中部、深さ約15kmを震源とするマグニチュード6.3の地震が発生し、最大震度6弱を観測しました。

面白いことに、この地震は“的中”と表現されず、ただ『異常変動』の近くで地震が起きたということが記されて、なんとなく“的中”したという印象になっています。

以下、翌年にこの地震のことに触れた、『週刊P』の記事を引用します(太字部分)

昨年(2013年)4月11日号のメルマガでは、和歌山県での地震の可能性を指摘したところ、2日後に対岸にある淡路島で震度6弱の地震が発生。

このように、記事ではさらっと流しています。いかにも「当然のように当たった」というニュアンスですが、“的中”とは言っていない。

恐らく、和歌山県は村井氏が『警戒ゾーン』とした、他の地域と同列に挙げられたうちのひとつなのでしょう。村井氏、やたらと広範囲を『警戒ゾーン』にしますからwつまり、『下手な鉄砲数撃ちゃ当たる』が、ちょっと成功したようなものでしょう。

これなど、大多数の『ハズレ』を無視して、ごく少数の『アタリ』だけをピックアップして騒ぐという、実に単純な印象操作です。

このように、後付けの印象操作はいかようにも可能ですが、確かに水平距離とタイミングだけ見れば、和歌山県内の『異常変動』と、関連があるように見えないこともありません。


メカニズム無視なら何でも言える


村井氏は、自分は学者ではなくエンジニアだから、理論的裏付けが完全でなくても、現実に起こった事象を重視する、というようなことを言われます。

もっとも、村井氏の言う“現実”は実はノイズであり、本当は何も起きていないのですけどw

さておき、その考え方が、無茶苦茶な理屈を押し通す体の良い言い訳にもなっています。ここで、淡路島周辺の断層図を見てみましょう。

まず、上に掲載した図に、西日本を構造的に南北に分断する、中央構造線(巨大断層)の線を重ねてみます。
Photo
赤い矢印は、和歌山県北部の多発震源域を指しています。

次に、淡路島付近の詳細図を見てみましょう。『地質図Navi』からお借りした図表です。
Awaji3
地図の下を走る、右上がりの直線的な断層列が中央構造線断層帯で、和歌山県と大阪府の府県境にほぼ重なります。中央構造線の南側(画像下側)が和歌山県北部です。

ご覧のように、和歌山県北部と淡路島は距離的には近いものの、両地域は中央構造線(巨大断層)で分断されており、地質構造的な連続性はありません。

奈良・和歌山県境付近の断層は、中央構造線に沿った方向が主で、淡路島付近のそれは中央構造線に対して斜めに交わる方向であることからしても、地下の構造に連続性が無いのは明らかです。

ですから、淡路島ですら観測されていない島内の浅い断層の動きが、中央構造線を挟んだ対岸の和歌山県で、それも地表面の急激な動きとなって現れるということは、全くあり得ないのです。

しかし、そもそも地面は村井氏が主張するようには動いていないわけで、仮に地盤構造に連続性がある場所でも、これも村井氏が主張するような、前兆現象が起きることは無いのです。

これなど、地震が発生したタイミングと水平距離の近さだけからこじつけた、メディアによる強引な印象操作の結果にすぎないということです。

よって、村井氏が淡路島の震度6弱を“的中”させたという事実はなく、これもハズレというか、下手な鉄砲の乱射が当たっただけの、最初から無関係の事象です。

すいませんまだ続きますよw


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2016年4月 5日 (火)

村井地震予知の“インチキ”を考える【9】(#1168)

ある読者様から、村井氏ネタは「もうおなかいっぱいw」と言われてしまいましたがw、やるからには徹底的にやらせていただきます。


2014年以降、日本国内で起きた震度5弱以上の地震の発生を、すべて“的中”させたとされている村井氏ですが、細かく見て行けば、全然“的中”ではないことがわかります。

今回は、村井氏を『地震予知ヒーロー』として持ち上げて、数字が取れるコンテンツとして育てたい、メディア側のやり口を検証してみましょう。

村井氏大好き『週刊P』の記事から、要約の上引用させていただきます。


世は、いや営業はヒーローを必要としている


以下は、村井氏が“的中”させたとされる、ある地震についての記事です。(太字部分)

2014年9月16日午後0時28分ごろ、栃木県南部、群馬県南部、埼玉県北部などで震度5弱を観測する強い地震があった。この地震の発生を事前に「的中」させていた人物がいる。東大名誉教授の村井俊治氏だ。

現在発売中の週刊P(管理人註:2014年9月19・26日号)では、村井氏の監修のもとに「異常変動マップ」を掲載しているが、北関東は「警戒ゾーン」となっている。栃木県では、同誌発売前の9月3日にも震度5弱の地震を観測したが、引き続き「警戒を怠ってはならない」と記載されている。


・・・だそうです。大きな地震の発生を連続的中させた“ヒーロー”の登場をアオっております。

改めて記事内容をまとめると、

・村井氏は2014年9月16日に起きた、関東の震度5弱を『予知』していた。

・村井氏が以前から、「警戒ゾーン」としていた北関東(一般に群馬県、栃木県、埼玉県北部を指す)で、『予知』通りの地震が起きた。

・村井氏が“的中”させたとされる、9月3日の震度5弱以降、引き続き「警戒を怠ってはならない」と言っていた栃木県でも、震度5弱の揺れがあった。

ということになっています。関東で連続して起きた震度5弱を続けて的中→この人はホンモノだ!、というイメージを醸成しようと必死ですね編集部はw


違う違うそうじゃない


しかし、まず9月3日の栃木県北部震度5弱は全然“的中”ではない、“下手な鉄砲数撃ちゃ当たる”の類であることは、 過去記事『村井地震予知の”インチキ”を考える【8】(#1166)』で説明しました。

そして、それからたった約2週間の間をおいて起きた関東の震度5弱、まるで村井氏のプロモーションのためのような舞台装置です。本当に“持ってる”わあの人はw

日本列島の大部分を、半年以上のタームで『警戒ゾーン』としている村井氏ならば、どこで起きた地震でも“的中”をコジつけられるのですけど、やはり時間的な近さのインパクトは強烈です。 前回の記憶が鮮明に残っているうちに、次が来たのですから。

この辺りから、メディアのアオりに乗った村井氏の『増長』が加速して言った感じはありますね。 さておき、2014年9月16日の関東での震度5弱、本当に“的中”なのでしょうか?


ここ、笑うところです


村井氏は、北関東を『警戒ゾーン』としていました。北関東とは、一般に群馬県、栃木県、埼玉県北部を指します。

ここで、『週間P』の記事を、もう一度そのまま引用します(太字部分)

2014年9月16日午後0時28分ごろ、栃木県南部、群馬県南部、埼玉県北部などで震度5弱を観測する強い地震があった。

これだけ見ると、なんとなく“的中”か、それに近い地震という印象を受けますね。実際に、上記3地域で震度5弱の揺れを観測しているのです。

では、この地震の、気象庁の報道発表資料からお借りした図表をご覧ください。黒い×印が震央です。
Ibaraki2


どこが北関東だw


上図の通り、この地震は北関東では全然なく、誰がなんと言っても南関東である、茨城県南部の埼玉寄り震源域で起きたもの。

どこが北関東なんだ、という話ですが、村井氏が『警戒ゾーン』とした北関東地域で震度5弱を観測したから、無理矢理“的中”ということのようですねw 

なにしろ、この時『週刊P』は、関東で連続した震度5弱を『村井地震予知ヒーロー化プロジェクトw』の、千載一偶のチャンスと捉えたのでしょうね。 一気に畳み掛けて来た感があります。

この地震がバリバリの南関東、しかも震災後の最多発震源域のひとつとも言える、茨城南部震源域であることには全く触れず、村井氏の『警戒ゾーン』内で強い揺れがあったことだけを強調して、根拠無き“的中”をアオっている、ということです。

不都合なことは書かず、都合の良い部分だけを強調することによる、見事な印象操作です。でも、ウソは書いていないと開き直れる内容というところがミソ。

多くの大衆メディアにとって、事実なんかどうでもいいんですよ。数字になるイメージが作れれば。この場合は細かい理屈はともかく、“的中”したという印象が残れば良いわけです。でも、改めて言うまでもなく、全然当たっていません。


持ちすぎだろうw


ところで、これは全く偶然なのですが、村井氏が本当に“持っている”、という話。

今回採り上げた地震は、茨城県南部の埼玉寄りが震源です。なのに、震度分布を見てみると・・・
Ibaraki3
上図は、気象庁の報道発表資料からお借りしたものですが、オレンジ色で示された震度5弱のエリアが、群馬県、栃木県、埼玉県北部という、まさに北関東地域に点在しています。

その一方で、震源である茨城県では震度4が最高という、かなり不思議な揺れ方をした地震でした。もし茨城県や千葉県などで震度5弱以上を観測していれば、「北関東の地震」というイメージを作るのは、かなり難しかったでしょう。

なにしろ、このタイミングでこういう「村井氏に有利な」地震が起きるのですから、うらやましいくらいの強運をお持ちだ、ということは間違い無さそうです。


ひと粒で二度オイシイ


ところで、る今は村井氏を『地震予知ヒーロー』として持ち上げている各メディアですが、いよいよ世間からの批判の声が大きくなりはじめました。

これで、世間の潮目が変わったら、メディアは手のひらを返しますよ。『村井地震予知はインチキだった!』、『詐欺?!無根拠の地震情報を有料提供!』、『大企業もダマされたその手口を暴く!』とか言う見出しが踊る日が来るかもしれません。

ひとつ確かなことは、思い切り持ち上げた奴がコケたら、今度は思い切り叩いて数字を取る、メディアはそこまで視野に入れていますからね。それが一番オイシイから。できることならフェードアウトじゃなくて、消える前には叩きネタでひと稼ぎさせて欲しいんです。

STAP細胞騒動で有名なO女史の扱いなんて、典型的なわけですよ。

でも、いかなる場合もメディアは善意の第三者なのです。間違いを流したのは、あくまでも『悪い専門家』のせい、ということで。

なんてこと書いてると、絶対メディアからのインタビューとか来ないよなwというか、『週間P』は、村井氏関係の記事の中で、いろいろな『予知』をしている人物にインタビューしていて、中には耳鳴りだ体感だとかいうブログ管理人にも取材しているんですよ。

一応、多様な見解をというスタンスなのかもしれませんが、村井予知も、実はマユツバものだという本音の現れという気がしないでもありませんw


というわけで、なんとなく終わり感がありますが、このシリーズまだまだ続きます。だって"インチキ"がまだ山積みなんですからw

■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2016年4月 4日 (月)

“インチキ”の中身をもっと良く知りましょう(#1167)

当ブログは、このところすっかり村井氏批判ブログとなっておりますが、災害や防災に関する不良情報を、ただ批判するだけでなく理詰めで否定することも、当ブログのテーマのひとつです。そして、村井氏だけで終わりでは無い、ということも宣言しておきます。

誰がどうの、理屈がどうのは関係なく、「本当は役に立たない」防災情報が拡散されていることに抵抗するため、それに対して「本当に役に立つ」防災情報をお届けするために、4年前に当ブログは生まれたのです。そして、批判の対象は尽きることがありません。


最近当ブログをご覧いただいた皆様、過去記事には、普段の生活で取り入れられる、机上の空論ではない、誰もができる災害対策がひと通り網羅されていますので、是非ご覧ください。

実は、記事カテゴリの中で最もアクセスをいただいているのは【防災用備品】で、全アクセスの半分近くを占めています。やはり防災グッズ情報の需要が、他のカテゴリを圧倒するのは当然、ということでしょうか。

しかし、その【防災用備品】カテゴリも、最初の記事を書いてから4年近く経ち、最新の状況にアジャストできていない部分も出てきました。そのような部分は、順次アップデートして参ります。


紹介させていただきます


ところで今回は、ふたつのブログを紹介させていただきます。

管理人が、現在の村井氏を批判する一連のシリーズを始めるきっかけとなった方のブログと、シリーズを進める中で存じ上げることになった方のブログです。

文系人間の管理人は、これまでの記事のように、情報発信者の肩書きの効能、メディアでの扱われ方や印象操作など、不良防災情報問題に対し、主に社会学的側面からアプローチをしております。

一方、今回紹介させていただくふたつのブログは、この問題の本流とも言える物理学、統計学的など理数的理論を検証することで、村井氏の理屈が、いかに支離滅裂かが明らかにされています。

ご一読をお勧めする理由は、数式などの難しい部分を除いても、だれにでも非常にわかりやすく、村井氏の“インチキ”の方法と、それがいかにユーザーをナメたような内容なのかをご理解いただけると考えたからです。

正直なところ、当ブログのような社会学的手法には、かなり筆者の主観も入ります。しかし、数字はウソをつきません。その数字がすべて村井氏の“インチキ”を鮮明に浮かび上がらせるからこそ、村井氏はこのような合理的な批判は無視するか、見当違いの回答で誤魔化しているわけです。


意思を感じてください


ひとつご注目いただきたいのは、このように真っ当な知識をもたれている方々が、あちこちで非常に手間をかけて、村井氏(だけではありませんが)批判を行っているということです。それくらい、村井氏の手法に不快感や危機感を感じている、ということです。

そのような方々は、管理人も含めて村井氏やその類の批判対象が潰れても、ビタ一文儲からないし、それぞれご自分の本来業務にプラスになることなどありません。

“流行っている”ものを批判すると、すぐ「やっかみだ」という感情的な反論が来るのですが、元来、誰もがやっかんだりする対象ですら無いのです。エセ地震予知で一山当てようと考えている手合いからは、激しいやっかみの対象でしょうけどねw

それでも、多大な時間と手間をかけて批判し続けるのは何故か。それをお考えいただければ幸いです。

特に、NTT docomoが村井理論を“正しいもの”としてデータ提供を始めるに至り、その危機感はピークに達しています。こんな状況を、決して野放しにしてはならないのです。

以下、ブログへのリンクです。


■横浜地球物理学研究所■

Blog1
(画像はPC版トップページのイメージ)

理学修士さんが管理人をされています。実に明快に、自然災害に関する不良情報やエセ科学を斬っています。電離層や電磁波の観測で、できもしない地震予知で稼いでいる早川氏などの記事もあります。


■風の谷の生活■
Blog2_2
(画像はPC版リンク先ページのイメージ)

エンジニアさんが管理人をされています。非常に広範囲のテーマを扱われているブログですが、上記リンクページ先の一連の記事で、村井氏の手法のウソや矛盾を明らかにしています。難解な記述も一部にありますが、そういう知識無くしても、”何がおかしいのか”は十分にわかります。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。

2016年4月 1日 (金)

村井地震予知の“インチキ”を考える【8】(#1166)

当シリーズ前回記事(#1164)から続きます。


かなり“持ってる”なあ


本題とはちょっと離れますが、村井氏、かなり”持ってる”と感じることが多々あります。

つまり、実に良いタイミングで物事が起こるという、強運をお持ちのようです。 次の話は、そんな例です。でも、あくまで運ですけどねw


なぜ栃木だけなんだ?


これも、『週刊P』の記事を、要約の上で引用させていただきます(太字部分)

(2014年)9月3日午後4時配信のメルマガでは、長野県、群馬県、栃木県、岐阜県の山脈地帯に、まとまって『異常変動』が見られ、栃木県を「要警戒」としました。

4県に5cm超の(電子基準点の)変動が見られ、要警戒と解説。

これだけ広範囲に『異常変動』があったのに、なぜ栃木県だけなのでしょうか。


やっぱり“持ってる”


2014年9月3日午後4時配信のメルマガの直後、なんと午後4時24分に、栃木県北部、震源深さ10km、M5.1、日光市で最大震度5弱という地震が発生しました(下図参照)。下図は、気象庁の報道発表資料からお借りしました。

Tochigi

当然ながら、これも“的中”扱いです。メルマガ配信直後と言っても、直前の異変を検知した緊急情報がヒットというわけでは無いものの、やはりこのインパクトは強烈ですね。

私がライターならば、首都直下地震でさえも直前に『予知』してくれそうな救世主登場、というイメージでアオり記事書きますよw

不思議なのは、4県で『異常変動』があったのに、なぜ栃木県だけを警戒せよということだったのか、ということです。


あの時だったのです


まず、長野県、群馬県、栃木県、岐阜県の山間部で『異常変動』が観測された理由を考えてみましょう。

当シリーズ前々回記事でも触れましたが、2014年の7月末から8月にかけては、台風の連続襲来や、大気が不安定な状態が続いたことで列島各地が豪雨に見舞われ、各地で被害が出ました。76人が犠牲になった、広島市の大土砂災害も、この年の8月でした。

この豪雨は、気象庁が公式に、地域を限定せずに『平成26年8月豪雨』と命名するほど、列島各地が豪雨に見舞われたのです。

村井氏の9月3日のメルマガに書かれている『異常変動』が、どのタイミングのものなのかは定かではありませんが、一般的に考えて8月中、それも8月後半とするのが合理的でしょう。

その8月後半は、日本気象協会の過去天気解説によれば『中旬から下旬中頃にかけては、前線が日本海沿岸付近に停滞すると共に、暖かく湿った空気が流れ込み、北日本から西日本の広い範囲で大気の状態が不安定となったため、大雨となった所があった』と、なっています。

しかし、豪雨は8月下旬だけではなく、8月1日から11日頃までの前半は、台風12号、11号の連続襲来による豪雨がありました。すなわち、2014年8月は上旬から下旬まで、ずっと各地で大雨が続いていたのです。

そんな時、『長野、栃木、群馬、岐阜の山間部』は、間違いなく豪雨でした。大気が不安定な時は、山にぶつかった暖気が上昇し、強力な積乱雲が発生しやすくなります。

そんな場所で集中的に発生した『異常変動』とは。明らかなことは、電子基準点は、大気中の水蒸気量が多いと、誤差(ノイズ)が発生しやすくなるという特性があるのです。すなわち、降雪や降雨の影響を受けやすい。

でも、その中で、なんで栃木だけを警戒としたのでしょうか。


なんだ空気読んでるじゃんw


この記事を最初見た時、管理人は軽く吹き出しました。

「なあんだ村井氏、結構あざといじゃん」という感じ。完全に自説だけで『予知』をするならば、4県を警戒としなければなりません。

しかし、岐阜は、震災直後には北部で小規模地震が多発したものの、2014年頃にはほとんど落ち着いていたし、群馬は昔から地震が少ないことで有名な場所だし、震災後も目立った増加は無く、特に山間部ではほとんど起きない。

長野は、特に震災後に北部、中部、南部それぞれで地震の増加傾向があったが、中部、南部が多めで、北部山間部を震源とする地震は少なかったのです。

これは、管理人の地震の発生状況モニター結果による、各地の地震発生傾向です。

で、栃木はどうかというと、過去記事でやった『地震予知ゲーム』でも、管理人自身が「栃木県北部及び南部」を『予知』範囲としているように、ある意味で“いつ起きてもおかしくない”震源域なのです。


関東地方だけで見れば、栃木県は茨城県、千葉県に次いで地震が多い場所だと言えます。県内が震源となる回数で言えば、埼玉県よりずっと多いのです(埼玉は茨城南部の地震で良く揺らされます)

しかも、茨城と千葉には海底での地震も含まれますし、震災後の海側の地殻変動をより大きく受けている場所でもあります。ですから、関東における内陸地震の可能性としては、栃木県が筆頭と言っても良いわけです。

すなわち、もし管理人が電子基準点の『異常変動』データを正当なものとして判断するならば、やはり栃木県を筆頭に警戒を呼びかけたはず、ということです。

まあ、地球物理学は無視しても、その辺は良くご覧になっているんだな村井氏は、とw

で、その結果実際に、それも『警戒宣言』直後に起きちゃうのだから、ほんと“持ってる”としか言えません。でも、それはあくまで確率論であり、これも村井氏の『予知』が正しいと裏付ける根拠には全くならない、ということです。

まだ続きますよ。

■4月1日追記■
読者様から、非常に興味深いコメントを頂戴いたしました。是非、コメント欄もご覧ください。


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【エイプリルフールウソニュース】ついに政府レベルでの対応が可能に(#1165)

Image
画像は中央防災会議

このところ、”インチキ地震予知”関連記事が続いております。それは決して当ブログだけのことではなく、各分野の方々がいろいろな方法で、不良情報の拡散を防ごうとされているのです。

特に、NTTドコモがあの村井氏に電子基準点情報の提供を始めるというニュース以降、一斉に動き出している感じです。

そんな中、心強いニュースが入ってきました。

(と、言いつつ4月1日もウソついていいのは午前中だけらしいので、ネタバレ追記します。ここから上のことは本当ですが、ここから下はエイプリルフールネタです)


不良情報阻止へ大きな力


以下、netニュースから引用させていだだきます。

政府の中央防災会議は30日、巨大災害発生時及び、平常時も対象とした情報取り扱い指針を発表した。

これは、特に東日本大震災後に頻発した、意図的な偽情報による救助活動の混乱や、根拠の無いデマ情報による不安の拡大及び二次被害の防止などを主眼とした対策。

中央防災会議では、東日本大震災直後の2011年度中から、実際のデマ情報の拡散状況や、その手段及び経路などを収集、分析していたが、今回、有識者による検証を経た上での取り扱い指針が発表されたもの。

その骨子は以下の通り。

・発災後の混乱期に、意図的に偽情報を発信し、救助活動などを混乱させたと認められた者に対しては、刑法の偽計業務妨害罪の適用も可能とする。特に混乱を助長したと判断されるものについては、騒乱罪の適用も視野に入れる。

・SNSなどネット情報を監視する選任チームを発足させ、特に発災直後にデマ情報の拡散が見られた場合には、SNSなどに直接投稿する等の介入を行い、デマ情報の否定と拡散防止を図る。

・デマ情報を大量に拡散するなど、悪質と判断された者に対しては、警告の上で、SNSアカウントの臨時凍結などの強制措置を可能とする。

・以上の措置は、巨大災害発生後に中央防災会議が必要と判断した場合に運用開始を宣言する。運用期間は、不良情報の大規模な拡散が終息するまでの間の時限運用とし、その期間は、6ヶ月を超えないものとする。

なお、このような措置のために新たな法整備は必要なく、すべて現行法の範囲内での運用が可能としている。


一方、平常時において、根拠の無い災害"予知”情報などを拡散する者についての対応も検討されたが、平常時においては緊急避難を根拠とした強制措置が困難であり、表現の自由を侵害する可能性も高いことから、当面は特別な措置は行わない。

しかし、災害”予知”情報等を有償で提供するサービスで、提供する情報に根拠が無い、実際の状況とは大きく異なる、利用者からの質問等に真摯な対応をしないなどの問題があるものについては、消費者庁の監督下で是正勧告を行い、改善が見られない場合には、サービス名の公表や、詐欺罪での告発も視野に入れている。

以上のような措置を行うに当たり、中央防災会議では「民間の防災研究者などの意見も広く取り入れた上で、現実的な対応をして行きたい」としている。
(引用終了)


一応期待しましょう


まあ、いきなり実効的な効果は出ないでしょうけど、とりあえず行政がこういう考え方をするのはありがたいなと。

特に、インチキ情報でカネ取ってる手合いには、厳しくしてもらいたいものです。

・・・なんてことになりませんかねwww 恒例のエイプリルフールネタでした。


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