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2016年6月11日 (土)

【東京防災ってどうよ02】もう少し攻めないと(#1206)

東京都の全世帯に無償配布された防災マニュアル『東京防災』は、その後の有償販売分も、あっと言う間に品切れとなりました。

現在は大増刷され、東京都庁、都内主要書店、ネットショップで入手できるようになっています。また、東京都書店商業組合加入の書店(都内に約400店舗)で注文可能です。

B6版で340ページもあるこの冊子、価格は、都庁や指定書店で購入の場合、なんと140円という超特価。これはもちろん、東京都の税金が投入されているからです。

熊本地震の発生後は、その人気が急上昇しているようで、関東以外からの注文も多いそうです。


ドリンク一本分で得られる知識


たった140円、ペットボトルドリンク1本分の出資で、得られる知識はどれだけのものでしょうか。

果たして、これを読んだ人は災害から『生き残る』力を、どれだけアップさせることができるのでしょうか。

これからばっさりと叩っ切ろうとしてはいるものの、いや十分にお得な内容だと思いますよ。購入しても、とりあえず損は無いでしょう。

少なくとも巨大災害が来る来ると恐怖をアオりながら、お体裁程度の知識を載っけた防災本や、低レベルの『専門家』がしたり顔で語るトリビア集みたいなのより、何分の一かの出資でも、はるかに役に立つでしょう。

そうは言うものの、じゃあ諸手を上げて絶賛かというと、全然そうじゃないんですね。


もっとはっきり書こうよ


もとより、困難な企画だと思います。

非常に幅広い年代の知識レベルも様々な人々に対して、巨大災害から身を守り、その後できるだけ自活するための情報を、わかりやすく伝えなければなりません。

ただ、当然というか、基本的には若い年代に向けた構成ではありますね。この企画のプロモーションに、5人組の人気アイドルグループを起用したりしていますし。
Mcz
(諸般の事情により画像を加工しましたw)

ところで、『東京防災』が企画された裏には、東京で巨大地震が起きたら、居住者の避難所なんか全然足りませんよ、ましてや流入人口などお手上げですよ、公的支援が行き届くには、発災4日目じゃ全然無理ですよ、などという、“暗黙の”現実があるわけです。

だから、できるだけアテにしないでね。ギリギリまで自分で頑張ってね、というのが行政のホンネかと。

管理人としては、もう巻頭にでもそういうことはっきりと書いちゃって良いと思うのですけど、そういう負の情報はありませんね。

防災も含めた危機管理の鉄則は、『最悪を想定』することです。でも、それに目をつぶった内容だと、現実の知識が無い人に対して、巨大災害下でも、こういう知識があればなんとかなる、ヤバかったら避難所に行けばなんとかなると、危機を矮小化してしまう危険があります。

それは結果的に、事前に備える行動のモチベーションを殺ぎ、それが多数になるほど、発災後に行政への負担を増やします。

防災知識とは、あくまで最悪の状況を少しだけ改善できるもの、というくらいの意識を啓蒙する覚悟が、こういう企画には必要だと思うのです。

もちろん、批判が巻き起こるでしょう。“税金ドロボー”的な。でも、経費、人員、施設の限界を超えた支援は、どう転んでも無理なのですから。

そして住民が多く、流入人口も多く、観光客や外国人も多い東京は、そんな混乱が最も顕著に起こる場所、ということです。もちろん、“人為的な危険”も、日本一大きいと言っても過言では無いでしょう。

すなわち、東京の防災は、他の地域とは一線を画す、東京ならではのアプローチが必要なはずですが、この『東京防災』には、そういうオリジナリティはありませんね。みんな、どこかで見た内容ばかり。

まあ、初の試みとしては、大きな意味があるとは思います。


やっぱアレだよねw


『東京防災』には、巻末に短い劇画が掲載されています。

タイトルは『TOKYO X DAY』。東京を巨大地震が襲うその日を描いていて、作者はなんと、かわぐちかいじ氏です。

ビジュアルがっつり載せたいんだけど、まあいろいろアレなので、本当にちょっとだけw
Xday

戦闘や災害モノを得意とするかわぐち氏の起用は適任だと思いますし、短いながらも、なかなか濃い作品ではあります。

ただ、かわぐち氏の作品をいろいろ読んだことのある人には、どうにも『太陽の黙示録』の一場面にしか見えない、という感じではありますがw


次回からは、『東京防災』の内容にツッコんで行きます。


■『東京防災』は、東京都防災ホームページからデジタル版が閲覧できます。また、PDF版や電子書籍版も無償で配布されています。詳しくは下記リンクからご覧ください。

東京都防災ホームページ

■当記事は、カテゴリ【『東京防災』ってどうよ】です。


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