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2016年9月 1日 (木)

【東京防災ってどうよ23】ここがダメなんだよ【19】(#1249)

『東京防災』にツッコむ、今回はスゴいぞの19回目。 防災の日に、最強のカス情報をお送りします。


今ツッコんでいる『もしもマニュアル』には、被災生活で役立つ豆知識的な情報が多いのですが、その中でも最も意味不明で役に立たなくて実際にはできない机上の空論で、実際の被災地でも誰もやっていないという、管理人の大好物が登場しますw

これはもう、防災トリビアですらありません。敢えて言おう。カスであると。

しかし管理人は、個別の情報をけなしたり、監修者をディスるのを目的としているわけはありません(やってますがw)

そうではなく、東京都が満を持して出した『東京防災』ほどの防災本にも、こんなあり低レベルの情報が堂々と載ってしまうという現実を、皆様に恐怖していただきたいのです。

そして言うまでもなく、このネタだけの問題ではありません。どこにでも転がっています。決して、笑いごとではないのです。

ある意味で、我が国の防災情報の問題を象徴するような今回のネタ、始まります。


【196ページ】足を保護する


ページ下部に、こんなコメントがあります。

【なぜ足を守るのか】
非常時は、まずケガをしないことが重要です。被災地は瓦礫などが散乱し、水たまりができ、想像以上に足場が悪くなります。釘や鋭利な破片でケガをしないように、あらかじめ足を守るすべを知っておくと安心です。

全くその通りです。足場が悪く危険物が散乱する被災地で行動する際は、足を守ることが最重要課題と言っても良いでしょう。

そして、そのために示された対策が、今回のふたつなのです。ここまでバカな(=職務遂行能力に著しく欠ける不適格な)監修者がいるのかと、愕然とさえします。
Foot

まず上から。
【足や靴を水から守る】
足場が悪い被災地では、足元を守ることが重要。靴が濡れないよう、靴の上からポリ袋をかぶせて、くるぶしあたりでひもを結びます。

これ、ネタ元はどこなのでしょう。過去にも見たこと無い。被災地でもやっていないどころか、まともな考えの人ならば、これが全く役に立たないことは、ちょっと考えればわかります。

おそらく、現場も見ず、普段ポリ袋(レジ袋のことのようですが)をろくに触ったこともない人物が、頭の中だけで考えたのでしょう。

きっと本人は、優れたアイデアだと思っているのでしょうね。

この方法の問題は、皆様言わずともおわかりかと。 レジ袋を靴の上から履いたりしたら、

三歩歩けば穴があく

のです。それを防水に使えだと?


現場はもっと考えている


実は、これに似た方法は、実際の被災地でも行われていました。

履き物を失った人が、足にレジ袋をかぶせて、ガムテープで補強して簡易靴を作ったのです。

その場合、特に底の部分にはガムテープを何重にも貼って、強度を出しました。それが必要なことは、それこそ“頭で考えただけで”わかります。

なのに、それにさえ考えが及ばない、レジ袋一枚かぶせて防水ができると考えるオメデタイ人物が、『東京防災』の監修やっているんですよ。あり得なくないですか?

税金(から支払われた報酬)泥棒って呼んでもいいですよね都民の皆様w

ちなみに、レジ袋を使った足の防水、もっと簡単確実で実績のある方法があります。それは後ほど。


さらに破壊的なバカネタ


もう、イラスト見ただけでバカ丸出しですよねw

【足や靴を瓦礫から守る】
上記と同様、靴にポリ袋をかぶせた上で、板などの固い物を靴底の下に敷いて、緩まないようにひもで縛ります。

監修者、まずおまえが自分でやってみろ。

固い板を足裏に密着させたら、まともに歩けるはずがない。足は、曲がるからこそスムースに歩けるのです。

これでは漫画のロボットのように、ガシャンガシャンとぎこちなく大股で進むしかありません。そう、あれと同じですよ。スキー靴履いて歩くときw

固い板である下駄で歩けるのは、鼻緒の一点支持でかかとが浮くからと、歯を支点にして前に傾くことができるからです。なのに一枚板を完全固定だと(大爆笑)

しかも、足より大きな板はひっかかりやすく、足裏は固く平らで滑り止めもなく、こんなもので瓦礫の中歩いたら(歩ければ、ですが)、それこそ大ケガしますよ。

踏み出すたびにあちこちに引っかかり、傾いた場所や固い場所ではズルズル滑り、石の上など不安定な場所ではシーソーのようにガクンと傾く。ああ恐ろしいw

皆様、スキー靴履いて長距離歩いたり作業したりできますか?いや、スキー靴の方がまだだいぶマシなんですが。

これ、本当は役に立たないウソ防災情報の象徴として、『水のう』と一緒に定番化しましょうかねww

実はこの方法、おそらく監修者は考えてもいないであろう欠点もあります。

イラストのように足と板をひもで結んでも、あっと言う間に緩みますし、ちょっと歩いたら、板の下、特に角の部分でひもはすぐに切れてしまいます。

こんな固いものと柔らかいものを、しかも大きさも違って動くものをひもで固定できると思っている時点でナンセンス。せめて、自分でやってから書けよ。まず、自分の足を血行が止まるくらい締め上げてからだ。

ひもと言っても、ビニールひもなど強度的に問題外だし、縛るためには理想的とも言えるナイロンのパラシュートコードでも、こんな使い方では大してもちません。

すなわち、こんな用途に適当なひもは無いのです。まさか針金なんて言わないよな。いや、針金でも切れるし、その前に足が腫れるw


瓦礫の中でのケガ対策としては、頑丈なブーツ、踏み抜き防止インソールなどが理想ですが、もちろんそんなものが無い状況です。

そんな時の最良の対策は、足元を確認しながら慎重に歩く、これに尽きますし、それだけで大抵のケガは防げるはず。少なくとも、板履きなんて恐ろしい靴よりはwww


それにしても、なんだかあまりにくだらな過ぎて、どんどん腹が立ってきます。

キリが無いのでこのへんにしますが、最後にひとこと。

こんなカス情報が、20億円かけて東京の全世帯に配られた『東京防災』に載っているんですよ。

ちなみに、『東京防災』への意見等を受け付ける窓口が以前はあったのですが、2016年2月1日で閉鎖されちゃってますw


これがレジ袋防水だっ


おしまいに、レジ袋を使った足の簡単防水法です。

実はこれ、かなり前に当ブログの記事に書いたことがあります。ここでは『実績がある』方法だと書いていますが、何を隠そう、管理人自身がやっていたことなのです。

やり方は実にシンプル。レジ袋を、靴の中に履くだけです。

足をなるべく濡らさないのが目的ですから、靴の濡れはあきらめます。


長時間高速度耐久試験済み


実はこの方法、管理人が雨の中でオートバイに乗る時に、日常的にやっていたことです。

革製のブーツには防水性が無いので、雨中ではだんだん水が滲みてきます。足が濡れることだけでも不快ですが、濡れた身体で走行風に当たると、どんどん冷えて来るのも問題。

特に指先やつま先など末端は冷えやすいのですが、ブーツの中にレジ袋を一枚履いているだけで、水濡れをかなり防ぐのと同時に、風が当たってもかなり暖かいのです。

しかし、レジ袋程度の防水性では、時間が経つにつれてだんだん水が滲みてきて、靴下が湿ってきます。それでも、ぐちゅぐちゅになるまで何時間もかかりますし、その状態でも、体温で暖められた水分が蒸発しずらいので、保温性はかなりあります。

すなわち、レジ袋を靴の中に履くと、水の染み込みをかなり長時間防ぐと共に、濡れてしまった後でも、体温で暖められた水分が冷えることと蒸発することをかなり防ぎ、気化熱による冷却を効果的に防ぐ、というわけです。

今回ネタにしたようなくだらない記事など無視して(言わなくても誰もやらんかw)、ぜひお試しください。というか、だれかレジ袋外履きを一度やってみてくださいよw


余談ながら、最近のライダーはウェアの性能が上がったのでこんなことしないかもしれませんが、雨でなくても、冬場の暖かさもかなりなものです。

ライダーさんも一度試してみませんか?

■当記事は、カテゴリ【『東京防災』ってどうよ】です。

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コメント

下の記述、バイクに乗っているぐらいなら問題ないのかもしれませんが、歩いたり走ったりしたら、外側が全く水に接しなくても汗で中は水浸しになります。試したことも考えたこともないんですか?
例えば、レイテックスの手袋をして重作業をすれば、手は15分でびしょぬれになり絶対に乾くことはありません。ほうっておけばふやけて皮膚病になる腐るでしょうね。

ゴムの雨がっぱも同じでしょ?雨が降らなくても来て作業をすればびしょぬれになります。15-20分あれば十分です。そのあと冷えると生死にかかわりますよ。

<<革製のブーツには防水性が無いので、雨中ではだんだん水が滲みてきます。足が濡れることだけでも不快ですが、濡れた身体で走行風に当たると、どんどん冷えて来るのも問題。

特に指先やつま先など末端は冷えやすいのですが、ブーツの中にレジ袋を一枚履いているだけで、水濡れをかなり防ぐのと同時に、風が当たってもかなり暖かいのです。

しかし、レジ袋程度の防水性では、時間が経つにつれてだんだん水が滲みてきて、靴下が湿ってきます。それでも、ぐちゅぐちゅになるまで何時間もかかりますし、その状態でも、体温で暖められた水分が蒸発しずらいので、保温性はかなりあります。

すなわち、レジ袋を靴の中に履くと、水の染み込みをかなり長時間防ぐと共に、濡れてしまった後でも、体温で暖められた水分が冷えることと蒸発することをかなり防ぎ、気化熱による冷却を効果的に防ぐ、というわけです。<<

ゴアテックスというのがあるのでそれを探しておいたほうが良いでしょう。雨着、雨靴、安全靴。

安全靴ですが、
スティールが、つま先、シャンク(土踏まず)に入ったものをお勧めします。爪先はブロックを落としても、ツルハシで打ち付けても安全ですし、シャンクはスコップを踏み続けても土踏まずが痛くなりません。重めの登山靴程度の重さになっているものもあるので、バランスとしては良いと思います。

>9/1のコメント主様

いろいろご意見ありがとうございます。

少し説明不足でしたね。私が「レジ袋インナー」をやっていたのは、ゴアテックスなど陰も形も無い時代でしたので。

それが登場した後も、高くて手が出ませんでしたがw。でもお陰様で、今はゴアテックスインナーの靴も愛用しております。でも、災害時にそれを履けるとも限りませんが。

記事は、あくまで災害時に代用資材でいかに快適にするかということです。『東京防災』の記事もそういう主旨でしょうが、使い方が根本的に間違っているわけで、そこを指摘しました。

もちろんレジ袋インナーは蒸れます。でも、外からの水がどんどん染み込んで冷えるよりは、はるかに快適です。何より、蒸れて不快だったら脱いで捨ててしまえば良いし、欲しくなったらコンビニでふたつ買い物をすれば良いというわけで。

災害時でも、家の中にはレジ袋くらいはいくつかあるものですし。

まあ、足が雨でびちゃびちゃになるのと蒸れて湿るののどちらが不快か、それは人それぞれかもしれませんね。

なお、私もニトリル手袋をよく使いますが、中はすぐに汗でびっしょりです。でも、不快なら取り替えれば良いということで。

それから、「バイクに乗っているくらい」とおっしゃいますが、レジ袋インナー、私はすさまじい運動量となる泥の中のオフロードレースでも使っていましたが、実に快適でしたよ。

そういう経験もあって、手軽な防水法としてお勧めしておおります。

それから、過去記事で何度か登場しておりますが、私はボランティアなどの現場に出る時はプラスチックのシャンクプレートとつま先カップ入りのコンバットブーツを愛用しており、状況によっては踏み抜き防止インソールを併用します。

そういうギアには結構こだわりますのでw

それにしても、ゴアテックス製品も昔よりだいぶ安くなりましたし、似たような透湿素材も増えましたが、まだまだ高くて、普段使いならともかく、防災用に備蓄しておくというのは、あまり一般的ではありませんね。

できる方がうらやましいですよw

こんにちわ。あちこちで台風で大雨の被害が出ていますね。台風と言えば、避難するときに長靴ではいけないみたいな話が一人歩きしていて、政府の偉い人が被災地に視察に行ったのに、長靴でなかったので冠水している道路を渡れなくて、現地の人にオンブしてもらったとニュースになっていました。足元を見るとしっかりスニーカーを履いていて、その人なりに災害のときのための情報をしっかりチェックしたのにあんなにバカにされてかわいそうでした。被災地を見舞いに行く人がスニーカーを履いているのも映っていました。洪水のそのときはともかく、後片付けや復興の作業のときは長靴だと思うのですが、なかなかほんとうの情報は伝わらないんですね。それから何が必要かとか自分で考えるというのもとてもむずかしいんですね。

>あめこ様

ご愛読ありがとうございます。

長靴の話、私は当ブログで徹底して否定していますが、まあ多勢に無勢というか、メディアにはかないません。

TV局などは、自局で使っている『防災の専門家』が主張するものだから、おかしくても否定できないんでしょうね。でも、そんな映像が流れたことで、非現実的であることを気付いてくれた方もいるでしょう。

今般の台風7号襲来前、NHKでは避難方法を実際の映像で紹介していましたが、やはり足元は長靴ではありませんでした。それもゴム長靴をわざわざよけて、ハイカットのトレッキングシューズを履くというシーンまで作って。

でも、ハイカットのトレッキングシューズならば泥にも強くて、長靴以外では理想的なわけです。私は、そこにNHKのせめてもの良心を感じた、と言ったら褒めすぎでしょうかw

なにせ、NHKで良く使う『防災の専門家』山村武彦氏は、「スニーカーなどの紐で締められる靴を履け」という、非現実的なことを言っているのです。紐をきつく締められても、ローカット靴はそれでも脱げやすく、テニスシューズやバスケットシューズのようなソールでは、泥の中で全然グリップしない、机上の空論どころか、危険極まりないことなのです。

しかも一度濡れたらなかなか乾かず、大抵は翌日から始まる後片付けにびしょびしょの靴を履かなければならないし、こんどは重い泥の中を歩かなければならない。そこで、長靴のメリットが出て来るわけですよ。

第一、中に水が入ったら脱げやすいの確かとは言いながら、それで靴を失った例がどれだけあるのでしょうか。ごく一部の例を、『防災の専門家』がウケるネタとして広めただけじゃないですかね。

それにしても、政府の偉い人、長靴を履くなというのは深い水の中を避難する場合ということになってますけどねw

チェックしたのに詰めが甘かったようです。ああ、私のブログ読んで欲しいなあwww

なにしろ、メディアと結託した低レベルの『防災の専門家』がいる限り、本当に役にたつことなど伝わらないのでしょう。

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