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2016年9月22日 (木)

【東京防災ってどうよ37】今できる?防災アクション【4】(#1267)

『東京防災』にツッコむ通算37回目は、『今できる?防災アクション』の4回目。今回も、『日常備蓄』をイジります。


誰にでもできる日常備蓄?


『東京防災』092ページの見開きでは、『日常備蓄』について細かく解説しています。
Stock2

タイトルは『誰にでもできる「日常備蓄」』サブタイトルには『1週間は誰にも頼らずに暮らす』とあります。

タイトルだけ見れば、簡単な日常備蓄(ローリングストック)で1週間暮らせる、という意味に取れますよね。でも、それだけでは不可能なことは、前々、前記事で述べました。『日常備蓄』は、あくまで補助的なものに過ぎないのです。

商業誌じゃないんだから、キャッチーなタイトルで目を惹こうとした訳じゃないでしょうが、ならば大ウソということですね。


記事本文の冒頭では、色つきでこう強調されています。

支援が届くまでの少なくとも1週間は、誰にも頼らずに暮らせるように備えることが「備蓄」です。

では、過去の大災害で、インフラ(上下水道、電気、ガス)停止下で、自宅で1週間完全に自己完結(誰にも頼らずに自活すること)できた人はいるのでしょうか?

それは、ほぼ皆無のはず。少ない食品を細々と食いつなぐことは、自活とは言いません。すなわち、ほとんど誰もやったことの無いことが、簡単にできると言っている。

その後には、こう続きます。

(日常備蓄とは)『なくなったら困る物を買い置きして、古い順から使うようにすればいいだけ。特別なものを備える必要はありません。それが日常備蓄という考え方で、いつもより少し多めに食品や日用品を買いおきしておきましょうということに過ぎないのです。』

いかにも簡単なことのようにおっしゃいますな。

特別なものはいらないのならば086ページの『最小限備えたいアイテム』のリストはなんだ?
■水(飲料水、調理用など)
■主食(レトルトご飯、麺など)
■主菜(缶詰、レトルト食品、冷凍食品)
■缶詰(果物、小豆など)
■野菜ジュース
■加熱せず食べられる物(かまぼこ、チーズなど)
■菓子類(チョコレートなど)
■栄養補助食品
■調味料(しょうゆ、塩など)
レトルトご飯や缶詰、栄養補助食品に、ミネラルウォーターだって、決して誰もが普段遣いするわけではない、十分に“特別なもの”だろうよ。

このリストのツッコみどころ、前回記事でひとつ落としてしまったので、ここで。備蓄すべき主菜の中に冷凍食品が入っているのは、悪い冗談か何かですかね?

まあ、このリストは別の人が作ったのでしょうから、自分が言われる筋合いは無いと思われるかもしれませんが。でも、そんなのは読者には関係ない。


さておき、この記事の筆者は『日常備蓄』とはいつもより少し多めに買い置いて、先入れ先出しすることに過ぎない、と言う。それで1週間食いつなげると。でも、大前提としてあなた自身はそういう備えをしているのか?

研究者ならば、せめて現実的なシミュレーションをした上で、そう言っているのか?

それ以前に、あなた自身や様々な家庭における日常の食材の種類、量、その他日用品の必要量を把握しているのか?

まさか、それもわからずに他人に“指導”しているのか?

もし把握しているのならば、『日常備蓄で1週間分』という発想ができることが理解不能。

あなたの言うことは、実現不可能な机上の空論ということでよろしいか?


なんとか言ってくれ


管理人、例によって書きながらだんだん腹が立ってきました。

どう切り取ってもできもしない、本当は役に立たないことが“指導”されている。

で、お気づきでしょうか。管理人が文中で「あなた」という呼びかけをしていること。

実はこれ、署名記事なんですよ。でも、どうやら第三者による口述筆記のようですが。文末に、こう記されています。

(談)重川希志依/常葉大学大学院環境防災研究科 教授

どんな研究されているかわかりませんけどね、少なくとも家庭生活のリアルを知らずに、概念だけで言っているようですね。

これがまさに、“野球情報には詳しいけれど、一度もプレーしたことない奴が野球選手の練習法を指導している”、という状態。

一般社会ではそんなの許されないか、そういう人は淘汰されるんですよ。結果出せないし。でも、防災の世界ではそんなのばかりで、結果がどうなろうか責任もなければ批判もされない。

あの『水のう』で防水とか、水害避難時に長靴はダメ、スニーカーを履けとか言っている連中、今年の連続水害や『政務官スニーカーおんぶ事件』に際し、役に立たない“指導”であるとこれだけ明らかになっても、まだ同じことを言えているという、ほんとうに異常な世界です。


それに、『専門家』と言っても、防災科学や地球物理学の専門家は、決して家庭防災の専門家ではありません。

家庭防災を学術的に研究するジャンルはほとんど存在せず、資格も特に無いから、専門外の『教授』や、ちょっと詳しいだけの『商業ベースの防災の専門家』が、防災やら危機管理アドバイザーとか名乗って好き勝手できるのです。

防災士ごときで『防災のプロ』とか名乗る輩もいるし。かく言う管理人も2007年から防災士ですよ。だからこそ“ごとき”と言える。おまけに防火管理者資格も持ってるぞw

特に、『教授』という肩書きがあると無敵ですよね。最高学府の講師ならば、学術的にも人格的にもすばらしい、というイメージで。

でも、最高学府と言ってもピンキリだし、全然『教授』というレベルじゃない人も多いということをお忘れ無く。当たり前だけど、肩書きじゃなくて、人なんですよ。


まだやります


さて、ここまででコキ下ろしたのですから、是非反論を期待したいものです。

でも、わかってますよ。管理人が匿名で正体不明の怪しいブロガーに過ぎないから、言いたいことがあっても無視するのが『オトナの作法』ってものですよね。


そうこう言いつつ、

重川希志依/常葉大学大学院環境防災研究科 教授

による記事へのツッコみ、次回も続きます。


■当記事は、カテゴリ【『東京防災』ってどうよ】です。

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