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2016年9月29日 (木)

【東京防災ってどうよ41】今できる?防災アクション【8】(#1274)

『東京防災』にツッコむ通算41回目は、『今できる?防災アクション』の8回目です。
Takeout3

今回は、前回に引き続き090~091ページの『非常持ち出し袋』から、091ページの各種リストにツッコみます。


持ち歩き用非常持ち出し袋


まずはじめは、常時持ち歩くべき防災グッズのリスト。当ブログで言うところのEDC(Every Day Carry)装備です。

こう解説されています。
外出時に被災したときのために、常に持ち歩くカバンに最低限必要なアイテムを入れておきましょう。携帯ラジオの電池は外しておきます。

で、以下のリストが。

■携帯ラジオ
■ライト
■乾電池
■携帯電話用充電器
■歯ブラシ
■携帯トイレ
■ホイッスル
■小銭
■マップ
■水筒
■エマージェンシーセット・ブランケット

まず、「常に持ち歩くカバン」てのがオッサン目線ですよね。特に女性の場合、いくつかのバッグを使い回すことも多いもの。

でも、いちいち入れ替えるなんて面倒だし、現実的には、持ち歩くカバンすべてに同様の装備をしておかないと、スキだらけになってしまいます。

あの“マーフィーの法則”によればw、災害は備えがない時に起こるのです。だから、コストと手間をかけてでも、EDCの“密度”を上げるべきです。

なにしろ、外出中がいちばん無防備で、しかしいちばん過酷な状況に遭うことになります。そこでいかに安全に、いかに“楽をするか”のための装備なのです。

EDC装備はなるべくひとつかふたつのポーチなどにまとめてなくなるのを防ぎ、使う時にはワンアクションでカバンから取り出せるようにしておきましょう。

意外と良いのが、大きめのペンケースや文房具ケースなど。機能的だし、カラフルでかわいいのもありますし。管理人も使っています。

まとめておけば、カバンの入れ替えやメインテナンスも楽ですよ。

では、内容は上記リストでOKかというと、そうじゃない。


何が起こるんだ?


EDC装備は、主に屋外もしくは普段の居場所から離れた場所において災害の第一撃の危険から逃れ、その後は主に帰宅困難に対応するものです。

そこで何が起こるかを考えれば、装備すべきものが決まってきます。

そう考えれば、歯ブラシより先に装備すべきものがあるだろうと。もうおわかりですよね。


状況は、停電、断水、交通途絶下での長時間待機や歩行で、これは確実に起こります。そしてそこに悪天候という要素が加わったら。

もういいかげんウンザリなのですが、どうして『防災の専門家』はいつも防水装備を無視するのか。雨や雪の中を移動することを考えれば、管理人ならば他の何が無くても雨具が欲しい。防寒効果も大きいし。

エマージェンシーブランケットが雨具代わりになるなんて言うのは、自分で実際に広げたことも無い奴。あんなの、ろくに使い物になりません。

なにしろ管理人は、アルミのエマージェンシーブランケットを現在はEDCから外しているくらいですから(後のリンク記事では出てきますが、正直、無くてもいいかと)

細かいことはともかく、日常的に持ち歩ける最高レベルの雨具(もちろん傘じゃありません)をEDCしてください。

その効果は、地震以前にゲリラ豪雨の時に発揮されます。傘があっても、豪雨ではほとんど無意味。そこで合羽やポンチョを併用すれば、服や荷物をかなり守ることもできますし。


その他の装備内容は、考え方にもよります。ただ、上記リストは昔ながらの携帯ラジオを持てと。

もちろんそれは正しいのですが、気になるのは、『東京防災』全体では、大災害下でもなんだかネットは生きているような、実にお気楽な前提なんですよね。

だったら別にラジオいらないじゃん、という。ラジオ情報はいかなる巨大災害でも入手できるし、そのローテクさ故に最も冗長性が高いですから、持っているに越したことはありません。でも、普段全然使わないラジオを持ち歩くのは、意外に負担が大きいのです。

ちなみに、管理人はFMラジオつき音楽プレイヤーに統合してしまいました。バッテリー温存のために、スマホで音楽を聴いたりしませんし。

とりあえず、管理人のEDC記事をリンクしておきますね。比べてみてください。
【徹底的に防水・防寒を考える16】管理人のミニマムEDC【まとめ編2】
No.900【徹底的に防水・防寒を考える17】管理人のミニマムEDC【まとめ編3】
【徹底的に防水・防寒を考える18】管理人のミニマムEDC【まとめ編4】
【徹底的に防水・防寒を考える19】管理人のミニマムEDC【まとめ編5】


職場用非常持ち出し袋


次に、職場に備える『会社で用意する意外の物』というリストです。『会社に泊まることや、歩いて自宅まで帰ることを想定したアイテム』だって。

■歩きやすい靴
■ヘルメット
■非常食
■ライト
■救急セット
■軍手
■寝袋
■簡易トイレ
■レインコート
■水筒

ここでやっと、レインコートが出てくるわけですよ。これは帰宅困難になって初めて取り出すものだから、運が良ければ定年まで使わないかもw

それよりも、外にいる時の防水の方が何百倍も重要なのに、ほんと『防災の専門家』って何よ。マクロ防災ばかりやって現場知らない奴が偉そうに語るなよ、って話。

災害は会議室で起きてるんじゃない!ということですが、こういうセンセイ方は、こう言いそう。
「防災は会議室でやっているの」


さておき、管理人としては勤務先備蓄にぜひ加えたいものが。仕事場がビル内の方、多いですよね。

そういう方は、ぜひ『防煙マスク』や『防煙フード』を加えてください。地震と火災はセットで考える。しかも、地震の時は停電でスプリンクラーが働かないかもだし、消防車も来ませんよ。

ちょっと大きなビルでは、下の階で火災が起きてもわかりませんし、気がついた時には階段や廊下には濃い煙、ということが普通に起こりますから。


まとめておきたい大切な物


なんとも意味不明なんだよなこれ。ここは『非常持ち出し袋』のページなのに、このリスト。

■家族の写真
■免許証
■年金手帳
■貯金通帳
■健康保険証
■印鑑
■株券
■お薬手帳

こんなのを、ファスナー付きビニールケースに入れておくと防水になるからまとめとけと。

で、どこに入れておく?免許証、健康保険証は非常持ち出しに入れるものじゃないし、運転免許なら濡れても問題ないし、カード式の健康保険証も多いし。

しかしまあ株券てのがオッサンの発想だよね。今時自宅に株券置いてる人ってwしかも、災害時に真っ先に株券持ち出そうなんてなあw

『東京防災』ではありませんが、どこかで見た防災マニュアルは、非常持ち出しに土地建物の権利書入れとけ、なんてのもありましたよw何故なら、火事で焼けたら自分の不動産だって証明できなくなるからだってw

でも、そういう発想する人は、恐らく災害への備えなんてカネと手間かけてやらんでしょうな。それは、かなり自信持って言えますわw


ところで、内容はともかく、これは『非常持ち出し袋』に入れるもの、ということですよね。 ということは、災害時にすぐに手に取れる場所に置いておかなければなりません。

090ページのテキストには、こうあります。玄関の近くや寝室、車の中、物置などに配置しておけと。

そんな場所に、財産まとめて置いとけということですね。

現実に、非常持ち出しに預金通帳と印鑑とか入れて、玄関などに置いといてまとめて盗まれたという事件、結構起きているんですよ。

狙う方は、特にお年寄りの非常持ち出し袋には、そんなものが入っているということを知っているし。泥棒にしてみれば、欲しいものをすごくわかりやすい場所に、目立つリュック入りで出しておいてもらえるのだから、そりゃたまらないw

避難所に行ってからも、実は盗難かなり多いんですよ。火事場泥棒は外部の人間が主だけど、避難所内は被災者同士のことが多いので、あまり表ざたにならず報道されないだけです。

そんな貴重品は、自宅の耐火金庫にでも入れておくべきですね。


現実には、大災害時にはほとんどの銀行と郵貯で、本人確認ができれば預金の引き出しに応じる措置が取られていますから、それほど心配いらんのです。

こういう話は、銀行にも経験が無くてすぐに対応できなかった、1995年の阪神・淡路大震災の教訓から来ているわけです。

でも、本人確認用にとして非常持ち出しにマイナンバーカード入れておこうなんて、絶対考えないようにwwでも、新ネタとしてどこかの『防災の専門家』が言いそうで怖いw


『小銭』というのも、携帯電話がほとんど普及しておらず、公衆電話でしか連絡できなかった、阪神・淡路大震災時代の教訓です。カード式電話は停電すると硬貨しか受け付けなくなるので小銭は必須というのが、当時の定番トリビアでした。

でも今は公衆電話探す方が大変だし、あっても電話ボックスや駅などの災害対応型などでないと、カード専用のものもあります。てか、テレホンカードってもう死語だよねw

大都市圏だとどれくらい実効性があるか未知数ではありますが、大規模なシステムダウンの場合は各携帯電話キャリアが移動基地局車を配置します。でも、エリアはごく限られますし、かなりの通話・通信規制がかかるのは間違いありませんが。


なにしろ、全体的にこのページは現場経験はロクにない、しかも結構歳の行った『防災の専門家』が監修を依頼されて、必死に考えて文字数埋めた、という感じがするんですよね。

じゃなければ株券出て来ないってw


■当記事は、カテゴリ【『東京防災』ってどうよ】です。


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コメント

「株券」は、私も東京防災を読んだときに笑いました。
 
「常に持ち歩くカバン」は、「常に持ち歩く、カバンに」ではなく、「常に、持ち歩くカバンに」のことだろうと好意的に解釈して済ませてはいましたけど、「雨具」はひどいですね。
自分のはちゃんと用意してあるので、抜け落ちていることに気が付いてすらいませんでしたよ…

>N様

かかり方が問題なんですねw

それにしても、こういうのを監修する、恐らくはどこかの教授とかが多いのでしょうけど、普通のアウトドアの経験とかもロクにないのでしょうね。お勉強ばかりで。

身体が塗れて冷えることの恐ろしさなど眼中にない。だから、脱げるからという理由だけで水害時には長靴を履くな、なんて言えるのでしょう。

株券、それもタンス株券というイメージは、完全に年寄り丸出しですね。まあそんな「大御所」が、肩書だけで選ばれて監修している、そんなのも含めて、東京防災は日本の防災指導のショボイ現実を浮き彫りにしてますよ。

まあ、自主防災なんて所詮オマケくらいにしか考えられていないのでしょうけどね。

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