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2016年11月15日 (火)

交通状況の急変から自衛せよ(#1293)

Fujisawa
神奈川県藤沢市の踏み間違いによる転落事故画像(11/13)


別に狙ったわけでもなく、狙いようも無いのですが、これが現実ということです。


これは偶然ではない


過日(2016年11月1日)横浜で発生した高齢ドライバーによる小学生死亡事故に関連し、高齢ドライバーが増えていることによる危険を指摘する記事をアップしました。

するとその後2週間のうちに、立て続けにアクセルとブレーキの踏み間違えによる死亡事故が発生し、巻き込まれた3人が犠牲になりました。

さらに、交差点で一時停止無視の可能性が高い死亡事故も。

いずれも、認知症の可能性が高い高齢ドライバーによる事故です。

2件の踏み間違え事故のドライバーは、警察の聴取に対して、いずれも「ブレーキを踏んでも止まらなかった」と証言していると報道されました。

細かいことですが、管理人の記憶では、かつてはこのような事故の証言は「アクセルとブレーキを踏み間違えた(かもしれない)」というように、事故後に自分のミスを認識しているようなものが多かったような気がします。

警察発表や報道側のニュアンスにも影響されるものの、これらの証言は、事故後も自分のミスを認識していない、そういうレベルの高齢ドライバーが増えたという見方ができるかもしれません。

11月13日に神奈川県藤沢市で発生した、立体駐車場からの転落事故のドライバーは50代ですが、この人は「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と証言しているのが象徴的です。

このような状況は、ここ2~3年における管理人の印象と全く一致しているだけでなく、不安な動きをする高齢ドライバーが急速に増加しているのを、日々感じています。

記事を上げた途端に類似事故が連続したのも決して偶然ではなく、こういう状況が当たり前になって行く時代だ、ということです。

言うまでもなく、ここで高齢者がどうのとか、社会がどうのとか論じるつもりは一切ありません。

ごくシンプルに、簡単に凶器になる自動車を実際に凶器に変えてしまうドライバーが、理由はさておき確実に増えている、ということを危惧しているのです。

報道される事故の裏に


それでも、約半月の間に日本中で死亡事故4件という発生率ならば、それほど差し迫った危険に思えないかもしれません。

しかし、これは恐ろしい数字なのです。10年前には、このような事故は1年に数件というレベルだったのですから。

『ハインリッヒの法則』というのをご存じでしょうか。

何か大きな事象が1回発生した場合、その裏には少しレベルが落ちる事象が多数隠れていて、その比率はおおむね

1:29:300

になるという法則です。

この場合に当てはめると、高齢ドライバーによる1件の死亡事故が起きる裏には約29件の傷害・物損事故と、約300件の事故一歩手前、いわゆる「ヒヤリ・ハット事例」が隠れていると言うことができます。

厳密な数字はともかく、ここ半月の間に3件も死亡事故が起きた裏には、少なくとも数十件の『認知力低下』に起因する、報道されない事故が起きているということです。

そして、それらすべての事例で、何か少し条件が違えば重大死亡事故に発展する可能性があり、この先さらに増えて行く。

そう考えると、決して他人事ではなくなってきませんか?

危険が存在する場所


では、そんな高齢ドライバー事故は、どんな時間や場所で起きやすいのか。

それを考えることが、自衛への第一歩です。

まず発生時間ですが、これは圧倒的に朝から夕方の間です。高齢ドライバーは夜間はあまり車に乗らず、昼間に仕事、買い物、病院通いなどで車を使うことが多いからです。

そして、これは管理人の印象ですが、朝の通勤・通学時間帯と午後遅めの時間の危険度が高くなるように感じています。

場所については、駐車場で車を停める時の踏み間違いが目立つのですが実はそうではなく、交差点での一時停止無視、大きな道への合流での飛び出し、すれ違い時などの接触、二輪車の見落としによる衝突など、言わば『普通の交通事故』が最も増えているのです。

たまたま死亡や重傷事故になっていないから、報道されないだけなのです。


もちろん、交通の危険は高齢ドライバーだけではありません。

しかし、それが事故の原因として急速に増えている要素である、ということは間違いないのです。

道を歩く時も運転するときも、そういう状況なのだと強く認識して、セルフディフェンスに務めなければなりません。


■当記事は、カテゴリ【交通の安全】です。


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コメント

ペダル踏み間違い事故は、何年か前に頻発した記憶が残っています。
昨今では、この踏み間違いに高齢ドライバーの事故増加が被って、問題の真相が見えにくくなっているような気がします。

ペダル踏み間違い事故は、いくつかの要因があります。
一つは、ドライバーの問題です。
もう一つは、車の構造上の問題です。

ドライバーの問題の一つが、高齢ドライバーの運転技能ですが、高齢ドライバーでなくても、間違った運転による事故は少なくありません。
例えば、駐車場で見かけるドアを開けて後進させる行為は、体が右に大きく捻じれるので足の位置が右にずれ、踏み間違いの要因になりますし、実際、それが原因と思われる事故がありました。

車の問題は、ペダルのオフセットが考えられます。
右ハンドルでは、右前輪のホイールハウスの干渉を嫌ってペダルを左にずらして配置する車が、未だに少なくありません。
特に、左ハンドルの欧州車を日本向けに右ハンドル化した車種は、オフセットがしばしば見られます。
国産車でも、このペダルオフセットは、未だに見られます。
ペダルオフセットは、アクセルが本来ブレーキがあるべき側にずれるので、踏み間違いの要因の一つです。

メディアは、この辺りを指摘してくれれば、あっという間に国産車のペダルオフセットは無くなるのでしょうが、無能なメディアは、事故を高齢者の運転能力だけに押し込んでしまっています。
これでは、物事の解決には繋がり難いでしょうね。

>伊牟田勝美様

確かに何年か前に急増した感じがしますね。恐らく社会的に注目されて報道が増えたせいもあると思いますが。

記事中で触れたのはそのことで、その頃は「アクセルとブレーキを踏み間違えた」という証言が多かったのが、最近は「ブレーキを踏んでも止まらなかった」というのが
増えてきたような印象を受けています。

奇しくもというか、昨日も福岡で病院にタクシーが突っ込んで3人が犠牲になりましたが、64歳の運転手は「ブレーキを踏んでも〜」と言っています。

まだ64歳ですし、最低でも10年以上タクシー業をやっている個人タクシー運転手ですから認知症というのも考え難くいのですが、こういうことも起こるということでもあります。

ご指摘のペダルオフセット、特に軽自動車で顕著ですね。車のサイズから、ペダル位置がどうしてもタイヤハウス横に来てしまいますし、しかもペダルの感覚が狭くてサイズ自体が小さいので、足の大きな人ならばブレーキとアクセルを同時に踏んでしまえるような配置でもあります。

近年、微速走行中にアクセルを大きく踏み込んでも急加速しない制御を行う車が増えて来ましたが、比較的ハイクラスの車が多くて、高齢者が乗ることが多い軽自動車にはまだまだです。

しかも、バック時には作動しないものばかりでしたが、現行の最新型スバルインプレッサに初めて搭載されたのが朗報とも言えましょう。

このようなデバイスが義務化されれば、踏み間違え事故はほとんど撲滅できるはずではありますが、まだまだ現実的ではありません。

もし義務化されても、対応車両がユーザーに行き渡るまでに10年はかかるでしょうから、危険運転に対するセルフディフェンスは常に必要だということですね。

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