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2016年12月

2016年12月28日 (水)

茨城県北部で震度6弱(#1304)

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本日2016年12月28日の午後9時38分ごろ、茨城県北部の深さ10Kmを震源とするマグニチュード6.3の地震が発生し、茨城県高萩市で最大震度6弱を観測しました。

画像は発震約1分後の新強震モニタ画像です。

この震源域は、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)後に浅い地震が群発するようになった場所ですので、広い意味において震災の余震と考えられます。

震源が浅い地震は、余震が比較的多い傾向がありますので、震源域付近では、しばらくの間警戒を継続してください。

■2016年12月29日追記
気象庁の発表によると、震源深さは速報値の10kmから11kmに修正(暫定値)、マグニチュード6.3は速報値から変わりません。

発震機構は、『東北東-西南西に張力軸を持つ正断層型』ということで、あの震源域における“いつもの地震”ということができます。

それにしても、本当に『いつどこで何が起きるかわからない』ですね。

■当記事は、カテゴリ【地震関連】です。

“そういう時代”に生きる我ら。さよなら2016年(#1303)

2016年も、間もなく暮れようとしております。当記事を本年のラストとさせていただきます。 ただ、もし何かお伝えしたいことが出てきましたら、随時出て参りますがw


北海道では豪雪の影響が大きくなっていますが、全般的には比較的穏やかな年末年始を迎えられそうです。

でもそれはあくまで気象の話で、まだいつ何が起こるかわかりません。


思い出してください


今年も、いろいろなことが起きました。

大きな被害が出る規模の地震が2度も起き、台風、豪雨、竜巻などの被害も頻発しました。

注目を集めたので報道が増えたせいもありますが、自動車の暴走事故も急増し、一方で「誰でも良かった」というような通り魔的犯罪も、確実に増えつつあります。

海外に目を移せば紛争・戦闘が続き、無差別テロが頻発し、報道を見ても、もうあまり驚かなくなってしまったくらいです。


思い出してみてください。今年のことだけでなく、10年くらい前を。

10年前は、自然災害も事故も犯罪も世界情勢も、こんなに“荒れて”いましたか?

残念ながら、そういう時代になってしまったというのが現実です。


セルフディフェンスの時代


解析によれば、当ブログの読者様は、30代から40代の方が、全体の3分の2くらいを占めるとなっています。

社会を動かすコア層であり、いろいろ守るべきものが多い世代ですね。管理人としても、そういう方々に興味を持っていただけていることを、喜ばしく思っております。

守るべきものが多いということは、非常時に判断し、対処すべき要素が増えるということであり、それはイザという時の身軽さをスポイルします。

さらに、自身が何らかの被害で倒れたら、周りへの影響がとても大きい、ということでもあります。

だからこそ、普段から「こうなったらこうしよう、そのためにこれを用意しておこう」という『段取り』が重要になってきて、その有無が結果を明確に左右するのです。

防災だセルフディフェンスだというと大袈裟にも聞こえますが、それは特別なことではなく、仕事や生活の『段取り』をすることと何ら変わりありません。

ただ、『雨が降りそうだから傘を持っていく』ということの延長に過ぎないのです。

なにしろ、そういう心構えと行動がかつてよりはるかに求められる、はっきり言えば世の中の危険が急増しているということを、まず認識しなければなりません。

そしてこの先、さらに危険が増えて行くことは間違いありません。

私たちは、そういう時代に生きています。


年末恒例です


なんだか脅しみたいな内容だけで今年を終えるのもなんですので、この時期になるとアクセスが増える過去記事をリンクします。

年末年始のアクティビティにおける、セルフディフェンスの方法をまとめてあります。 2012年12月の記事です。

【年末年始の災害対策 1】防水・防寒編

【年末年始の災害対策 2】忘年会・新年会編
【年末年始の災害対策 3】年末年始ライブ編
【年末年始の災害対策 4】寒冷地ドライブ編
【年末年始の災害対策 5】帰省編
【年末年始の災害対策 6・最終回】初詣編


来年のこと


管理人、以前ちょっと告知させていただいた通り、来年から生活パターンが大きく変わる予定なので、当ブログの更新頻度が落ち気味になるかと思います。

でも、まだまだお伝えしたいことは山ほどありますので、がんばって続けて行きたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。


当ブログは、2017年1月12日で、スタートからまる5年となります。

本年もご愛読いただきまして、ありがとうございました。

それでは皆様、良いお年を。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2016年12月22日 (木)

【糸魚川大火】本当に起きてしまった大火災(#1302)

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本日2016年12月22日午前、新潟県糸魚川市の密集地で火災が発生して140棟以上に延焼、午後10時を過ぎても未だ完全鎮火に至っていません。


火災が巨大化した理由


この火災は、自然災害を原因としない普通の火災としては、1976年(昭和51年)に山形県酒田市で発生した、いわゆる『酒田大火』に次ぐ巨大規模となっています。

この火災が巨大化した理由については、下記の条件によるものと考えられます。

■出火点の食堂付近は、耐火性が低い昭和時代からの旧い木造家屋が軒を連ねる木造家屋密集地帯、いわゆる『木密地帯』であった。

■消防隊の到着後も、非常細い路地や隣家との隙間がほとんどない場所も多く、効果的な消火活動を行える位置に消防隊が部署や進入できないことが多かった。

■日本海にあった強い低気圧に向かって吹き込む、風速10m以上の強い南風に煽られて火の粉が広範囲に飛散、当初の火点から離れた複数の場所で次々に出火した。

■火災が短時間のうちに広範囲に拡大したため、糸魚川消防の同時対応能力を超えてしまった。近隣からの応援部隊が要請されたが、到着までに延焼が広がった。


・・・木密地域、消防活動困難な狭い街、強風、消防対応能力超過。

このようなワードや条件、ご覧になられたことありますよね。

そう、東京都などが想定する、最悪の地震火災シミュレーションに非常に近い状況が、実際に起きてしまったのです。


“起きるかも”が起きてしまった


しかし、糸魚川市の火災は自然災害によらない一般火災であり、地震火災シミュレーションとは少し異なります。

糸魚川では、火の粉の飛散によって、同時多発にほぼ近い状況で延焼しました。地震火災シミュレーションでは、家庭で火気を使うことが多く、空気が乾燥して風が強い冬の夕方という『最悪の時間帯』が設定され、そにより同時多発火災が発生する、という想定です。

しかし、強風下で一ヵ所でも発生してしまえば、火の粉の飛散によって広い範囲に一気に拡大するということを、改めて見せつけられました。そして、さらに出火点が多かったらどうなるか。地震火災では、それが現実に起きるのです。


地震火災シミュレーションでは、道路の支障や渋滞によって消防隊の現場到着が遅れます。さらに、断水によって水利が途絶え、多くの場所で遠くの川や海から水を引いてこなければならなくなり、さらに活動が遅れます。

糸魚川市では、もちろん消防はすぐに出場しました。しかし短時間のうちに、糸魚川消防の同時対応能力を超える規模にまで、延焼が進んでしまったのです。

結果的に、他の理由によって活動が遅れたのに似た状況になってしまいました。しかし、それでも、ほぼ制圧するまで水利は確保できていたのです。


1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)では、発災後15分の時点で当時の神戸市消防局の同時火災対応能力の約5倍の数の火災が発生していました。しかも、道路支障、渋滞、人命救助優先、断水により、多くの火災が、しばらく“放置”されざるを得ませんでした。

当日の神戸市は、それでも風だけは弱かったのですが、結果的に長田区などの広い範囲が焼け野原になってしまいました。


強風下の木密地域では、そこから道路支障、渋滞、人命救助、断水という要素を取り除いても、このような大火に発展してしまう可能性が非常に高いということを、我々は今回の糸井川大火で目の当たりにさせられました。

すなわち、地震火災になれば、さらに手がつけられなくなるのは間違い無い、ということです。そして、条件によっては『火災旋風』によって延焼が加速するかもしれない。


糸魚川市の大火は、文字通り“対岸の火事”ではないのです。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2016年12月20日 (火)

【相次ぐテロ事件】この時代を生きる我々に必要なこと(#1301)

Berlin
ベルリンのクリスマスマーケットに突入したトレーラートラック


2016年12月19日、トルコのアンカラでロシア大使がトルコ警察のボディガードに射殺され、ドイツのベルリンでは、クリスマスマーケットに大型トレーラートラックが突入して、多数の死傷者が出ています。

いずれも、政治的、宗教的背景を持つテロ事件と考えられます。


我々は安全なのか


我が国では、このような背景のテロ事件は未だ発生しておらず、我が国の様々な要素から、海外に比べて発生しづらい状況ではあります。

しかし、決して他人事ではありません。同様の事件が起き得る要素は、我が国にも確実に存在します。


一方で、背景を拡大して考えれば、我が国では面識の無い人間を攻撃する、いわゆる「誰でも良かった」という事案が急激に増えています。

銃器や爆弾を使った事案の可能性は低いとはいえ、大量殺傷の武器に転用できるものはいくらでもあり、トラックなどその最たるものです。

我が国では、2008年に東京・秋葉原の歩行者天国で、トラックと刃物を使った無差別殺傷事件が、実際に発生しているのです。


“敵”の立場で考える


管理人は、都内を車で移動することが多いので、運転しながら考えます。ちなみに、管理人の移動は乗用車ですが、4トントラックの運転も経験があります。

そこで、「もし自分がテロリストで、大量殺傷を狙うならどうするか」と。

さらにその宣伝効果、すなわち『目立つ』ためにはどうするのが効果的か、と。

新宿、渋谷、池袋、銀座、秋葉原や各種イベントなどの人混みで、周辺の道路や警戒の状況をそういう目で見ると、その意志さえあれば、改めていつでもどこでも、そして誰にでもできるということがわかります。

どこでもトラックの突入を止められるようなバリケードは無く、警察官や警備員がいても、仮に銃撃されたとしても、そう簡単には止められないし、拳銃弾くらいなら防護も難しくない。

要は、そういうことを考える人間がいるかいないか、それだけにかかっているのです。


選ばれた理由


ベルリンでのトラック突入は、クリスマスマーケットの露店街でした。

なぜそこだったのか。

世界的に知られた街で人口も多く、クリスマスに浮かれた老若男女が密集して逃げ場が少なく、露店はトラック突入の支障にならない。

すなわち、最も効率良く惨劇を演出できる舞台だったということです。

これは、2016年7月、独立記念日に沸くフランスの有名観光地、ニースで発生したトラック突入事件と全く同様です。

我が国の秋葉原事件も、その点では全く同じなのです。

なお、テロという言葉には、元来『政治的(宗教的)主張を誇示するための暴力的手段』という定義があるので、そのような背景が無ければ、公式にはテロとは呼ばれません。

しかし、秋葉原事件など、その手段は無差別テロそのものだったのです。


ふたつだけでいい


では、我々がそのような危険から『生き残る』ためにはどうしたら良いのか。

そのためには、ふたつのことをするだけで、大半の危険をヘッジすることができます。


まず、場所と時期を考える。

テロリストもしくは無差別殺傷者の目的は、個人の抹消ではありません。

社会に恐怖を与え、その主義主張や存在を誇示するために最も効果的なのが大量殺傷だから、そういう手段を採るのです。すなわち、プロパガンダ効果を最大にしたい。

であれば、それが最も効率良く行える場所がメインターゲットになります。

我が国の場合、これからの時期ならば、クリスマスや年末年始で賑わう良く知られた場所で、できるだけ人が密集していること。

そう考えれば、自ずとターゲットは絞られてきます。

まずは、自分が今日行く場所がそういう場所なのかどうか、テロリストの発想で考えてみてください。

そして現場では、今いる場所でどういうことができるか、頭の隅で考えてみてください。

一緒に、守るべき人がいるならなおさら。


もうひとつは、無理に状況を把握しようとせずに行動をすること。

例えば、ちょっと離れた場所で悲鳴や怒号が上がったら、普通ならば酔っぱらいのケンカか、くらいに思ってしまうでしょう。

しかし、それが刃物を振り回すテロリストだったら。

何が起こったのか把握しようとしているうちに、人混みの中からテロリストがあなたの前に現れるかもしれません。


同様に、エンジンをふかす音、急加速、急ブレーキ音、破裂音、衝撃音などが聞こえたら、何が起こったか把握しようとする前に、まずはその場を離れることを最優先するべきです。

基本的には、声や音の発生源と反対の方向へ。道路上ならば、広い道から狭い道や建物の中へ。

すなわち、あなた自身がテロリストにとって“効率の良い殺傷ターゲット”ではなくなることが重要です。


それは、群集がパニックを起こして本格的に逃げ出す前に動く、ということでもあります。

一旦パニックになれば、群集は最も逃げやすい方向へ殺到します。そうなれば、その流れから外れることは困難で、転びでもしてしまえば、“最優先ターゲット”になってしまいます。

しかも、群集が逃げやすい方向は、テロリストにとっても最も攻撃しやすい方向、ということです。特にトラックの突入ではそう言うことができますし、銃撃でも同様です。すなわち、見通しが良くて遮蔽物が少ない、ということ。

フランス、ニースの事件では、道路上で立ちすくんでしまった人、道路上を逃げた人の多くが犠牲になったのです。

そのような場合、広い場所にいるほど無防備ですし、人混みの中では、すぐに状況を把握するのは困難ですから、とにかく異常を感じたらすぐ動くことです。


取り越し苦労も身のため


とはいえ、管理人とて普段の街中でそういう事態が起こることは現実感がありません。

しかし、起こる可能性は確実にあるのです。それを、どこまで現実のものとして考えるか。

それは災害で被災するのと同じ事であり、あなたが被害者や被災者になるかどうかは、すべて

その時の居場所

だけにかかっているのです。


そして、もしそういう場に居合わせてしまったら、いかにして被害を最小限にするか、すなわち、どうやって『生き残る』かを普段から考え、実践できるようにしておく。

残念なことに、それはこの時代に生きる我々に欠かせない要素となりつつあるのです。

■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2016年12月18日 (日)

【福岡タクシー暴走】ドライバー鑑定留置へ(#1300)

この記事は、2012年1月の当ブログスタートから通算1300号となります。でも特に記念ということもなく、通常営業で参ります

2016年12月3日に福岡市で発生したタクシー暴走事故は、意外な展開を見せ始めました。

当ブログでは、#1297の記事で、この事故の主因は車両側にあるのではないかと推測しました。

しかし、トヨタのプリウスはかつて米国で暴走事故を起こしたとされましたが最終的に否定され、その後も車両原因とされる暴走事故は世界中で起きていません。

だからこそ、今回の事故が車両原因だったら大変なことになると考えていたのですが。


前提の崩壊


当ブログが車両原因説に傾いたのは、以下の理由からでした。

■ドライバーが突入現場の300mも手前からブレーキが効かないこと、一時停止を2ヶ所止まれなかったことを認識し、減速のためにLレンジにシフトダウンしていた(と証言した)

■ドライバーはタクシー運転経験が最低でも10年以上のベテランであり、64歳という年齢や事故後の証言などから、加齢や認知症などによる錯誤の可能性は低いと考えられた。

■錯誤によるものでなければ、故意または精神錯乱による突入が考えられるが、事故の状況や本人の証言から、その可能性は低いと考えられた。

■事故車両は最終的にかなりのスピードにまで加速しているので、ブレーキが効かなったことだけでは説明できず、車がドライバーの意に反して暴走したか、ドライバーがアクセルを踏み込んだかのどちらかの状況が必要だった。しかし、ドライバーが自ら加速するような理由は現実的に考えられなかった。


なお、事故車は運転席フロアマットが2枚重ねだったという報道があり、途中ではそれがいかにも事故原因のようにも言われましたが、フロアマットがプリウスの吊り下げ式アクセルペダルに引っかかる可能性があるのは一番奥までベタ踏みした時だけなので、管理人としては無視しておりました。

これは、昔の車に多かった、床面にヒンジを持つオルガン式ペダルのマット引っかかり事故にこじつけた見解です。昔は、フロアマットをオルガン式アクセルペダルに被せて使っているドライバーも多く、その場合はマットのズレや引っかかりで、アクセルペダルが押し込まれてしまうことによるトラブルも起きたのです。

しかし、その前提が根本から崩れてしまったようです。


状況がさらに明らかに


この事故を取り巻く付帯的状況は、下記のようなものです。

■プリウスなどトヨタのハイブリッド車は、『ブレーキオーバーライド』というシステムになっている。これは、アクセルとブレーキが一緒に踏みまれた場合、制御コンピューターがブレーキを優先してハイブリッドシステムの出力を絞り、急加速しないようにするシステム。

■平成15年から24年の間に生産されたプリウスなどトヨタ車7車種は、タクシー用途などで発進停止を頻繁に繰り返すと、ブレーキを作動させる部品の一部が磨耗してブレーキの効きが悪くなることがある。その状態になるとコンピュータが自己診断し、フェールセイフもモードに入って警告灯が点灯し、警報音が鳴る。これはトヨタのHPでも公開しているもので、発生時には無償修理という対応になっている。

トヨタHPの該当ページ

なお、上記2点は前記時執筆後にわかったことや、当ブログ読者の方から教えていただいたことです。読者の方からの情報によれば、事故車はブレーキ警告灯が点灯していたとされますが、当ブログとしてはその事実は確認できていません。

■12月18日、警察による検分の結果として、事故車のブレーキは正常だったと発表された。すなわち、『発進したときからブレーキが効かなかった』というドライバーの証言は、虚偽か重大な錯誤ということになる。

これらの状況から、車両原因とする根拠がほとんどなくなってきました。


あってはならないこと


当ブログとしては、当初からこの事故を起こしたドライバーは『まとも』であるという前提で考えてきました。

突入までの距離や時間、事故後の態度や証言が、ありがちな『踏み間違え事故』のそれとは明らかに異なっており、そうなると車両原因説を採らざるを得なかったのです。

しかし、どうやらドライバーが『まとも』ではなかった、という流れです。12月17日、福岡県警はドライバーを『鑑定留置』すると発表しました。

これはすなわち、事故当時精神錯乱や心神耗弱状態ではなかったか、法的責任が問える状態なのかを鑑定するための措置であり、それが必要と認められるほど、精神状態が不安定ということを意味します。

極論すれば、故意による突入の可能性さえ出てきた、ということです。

少なくとも、そのような可能性のある人間がタクシー運転手をやっていたということに戦慄を覚えざるをえませんが、どうやらそういうことのようです。管理人も、一応プロドライバー資格を持つものの端くれとして、大きなショックを受けております。



当ブログとしては、以上のような状況から、当記事をもちまして車両原因説を撤回させていただきますが、前記時はそのまま残置します。

素人見解とはいえ、メーカー関係者の方やプリウスオーナーの方のご心労を増すことになってしまいましたことをお詫び申し上げます。

■当記事はカテゴリ【交通の安全】です。


2016年12月12日 (月)

【太陽さんガンバレ】マウンダー極小期の再来か?(#1299)

今朝(2016年12月12日)の関東地方は、今年一番の冷え込みという、寒い朝です。

北海道では昨日から大雪や吹雪に見舞われ、大きな影響が出ています。

管理人、かつての札幌在住時代に経験した、一晩で63cmという積雪になった日を思い出しております。

当時は雪絡みの仕事をしていたので、石狩地方に豪雪をもたらす『石狩湾小低気圧』の発生を心待ちにしていたりして、雪がドカっと降ると大喜びだったのです(現地の皆様すいません)

それにしても、今年はなんだか冬の到来が早くて厳しいなとお感じの方、多いかと思います。

もしかしたら、なのですが、こういうことの影響があるかもしれない、というのが今回の話。


太陽がヤバい?


一般に、太陽は約11年周期で活動の強弱を繰り返していると言われます。

それは、地球からは黒点(太陽表面の低温部)の数からも観測でき、活動が活発な時、すなわち放出するエネルギー量が多い時ほど、黒点が多く見られます。

ところが最近の太陽さんは、前回の活動極大期から11年が過ぎても黒点が増えないどころかどんどん減っていて、今はもうほとんど観測されなくなってしまっているという。

普段の極小期ならば、それでも黒点はたくさん観測されているのに、です。

Latest
この画像は、宇宙天気情報センター様のサイトからお借りした2016年12月12日の黒点観測画像ですが、ご覧のようにほとんどゼロ。

実際に、2016年6月以降は黒点ゼロを観測する日も多く、出現してもごく小さなものが十数個、という日が普通なのです。


太陽の活動が普段以上の極小期に入ってしまったのは、どうやら間違いなさそうです。

では、このまま太陽さんが衰弱し続けて氷河期のようになってしまうかというと、そうでもなさそうです。


実は昔もあった


この状況、人類の観測史上では2度目のことです。どうやら、太陽には約11年という活動周期の他に、数百年タームの活動周期もあるようなのです。

前回は、17世紀の1645年頃から1715年頃の間、太陽黒点が著しく減少したことが観測されており、その間欧州や北米の温帯地域では、冬の酷寒や冷夏が続いたそうです。

英国ロンドンではテムズ川が全面氷結した、という記録も残っています。

この時期は、当時の太陽天文学者エドワード・マウンダーに因み、『マウンダー極小期』と呼ばれます。

では江戸時代の初期だったその頃の日本はどうだったかというと、最近の研究では『周期的に雨が多い湿潤な気候であった』(ウィキペディアより)ということがわかっています。


これからどうなる?


太陽活動と地球の気温の関係はまだわからないことが多いとのことで、活動極小期にはどこでも単純に酷寒になるかというと決してそうでもなさそうなのですが、前回の『マウンダー極小期』と同じようになるとすれば、これから気温が低い時代がしばらく続くのかもしれません。

一説に、2020年頃までかけて寒冷化が次第に進み、2030年頃に寒冷期のピークを迎えるとも言われています。

そうなると、最も大きな影響を受けるのは、中世とは比較にならない規模に拡大している農業でしょう。エネルギー問題も、また違った局面を迎えそうです。

しかし、現代は地球高温化の問題もあり、果たしてどのような影響が現れるか予測しきれません。

太陽活動の変化は、地球全体の熱分布に大きな変化をもたらしますから、全体的には寒冷化しつつも、局地的には酷寒や酷暑、さらには降水量の激減や激増、巨大嵐の発生など、過激な気象となる可能性も十分にあります。


脅しではありませんが


今年の日本がかなり寒い冬を迎えているので、こんな記事を書いております。

でも、太陽がちょっと弱くなったから今年の冬が寒い、というほど単純なものではありません。

太陽活動の変化による気候変動はあくまで中長期的なものであり、気がついたら「5年前よりかなり寒くなっているなぁ」というようなものでしょう。

ただ、現在の太陽にとても寒かった中世の時代と同じような変化が起きつつあり、どうやらまた似たような(そして当時とは確実に違う)時代が来る可能性が高まっている、ということは知っておくべきかと。

あなたの未来に、いろいろな影響を及ぼすかもしれません。

そんな気長な話以前に、とりあえず今年の冬はかなり寒いようですから、そんな中で災害に逢ってインフラ途絶や屋外避難することを想定し、特に防寒装備の強化をしておくことが大切かと。

『その時』は今日、明日かもしれないのです。


■当記事は、カテゴリ【気象災害】です。


2016年12月11日 (日)

【インチキのレシピ】誰もが憧れるあの人の話など(#1298)

東日本大震災から、5年半以上が経ちました。

あれからも、各地で大きな被害が出るレベルの地震災害が発生しています。 そんな中、大きく目算が狂った人たちがいます。

メディアにおもねったり、何か勘違いした『予知屋』達です。

それも、エセ科学やオカルト系ではなく、とりあえず『教授』という肩書きがついた連中です。


こんなはずじゃなかった?


東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の発生により、日本列島は未だ大規模な地殻変動のただ中にあります。

地震の発生回数は震災前より大きく増えた状態が続き、震度5弱以上の地震が珍しくなくなっただけでなく、大被害が出るレベルの地震も起きてます。

それは、ある意味で予想された事態でした。これだけ地殻が大きく動いているのですから、地震が増えて当たり前なのです。

しかし問題は、それがどこで起きるかわからないことです。


この状態は、『予知屋』にとってはとてもオイシイ状態です。大震災が起き、その後も地震が増え、さらに大地震災害が起きて、誰もが「次はどこだ?」と不安を感じている。

すなわち、市場の潜在需要がとても高まっている状態です。

そこへ、正しく無かろうが思いつきだろうが、キャッチーなネタを投下すれば、鯉の池にエサを投げ込んだが如く、“愚民”が一気に食らいついて来て、ビッグなカネと知名度が手に入る、はずでした。

そんな不安を利用して直接的にカネ集めをしようとする者もいれば、知名度アップによる諸々の利潤を得ようとする者もいて、それはある程度の効果は上げているようです。


しかしながら、これは天の配剤とでも思いたくなりますが、これほど地震が多発する、ある意味で数百年に一度とも言える状況の中で、そんな『予知屋の』誰もが大地震や噴火を『的中』させられず、後付けの屁理屈しか言えていない。

これは連中も誤算でしょう。予知方法の精度以前に、確率的にもっと簡単に『当たる』はずだったのに。

今後も是非そうであって欲しいと、“人智を越えた何か”に期待したくもなりますw

ただ、誰かが大地震や噴火の予知を『的中』させる前に、とりあえずあの連中のオツムの程度というか薄汚れた思惑が、白日の下に晒される時間があって良かったなと。


ところで、ここでは言うまでもなく、地震や火山噴火などにコメントする『教授』などを、まとめて批判している訳ではありません。

きちんと科学的根拠に基づき、現代科学では及ばないことの可能性にまで正しく言及してコメントする方も、もちろんいます。ただ、そういう真摯なコメントは何事も断言できず、曖昧な印象しか残らないことがほとんどです。

ですから、乱暴な見分け方としては、『過激で怖いと感じるコメントする奴の大半はインチキ』と言っても良いかと。


インチキ連中が目指すもの


ここで、『教授』に限らず何らかの予知・予言で一攫千金的成功を狙う者が憧れる、究極の成功事例のお話です。

この事例を知っておくと、時代や制度が変わってもやっていることは皆同じ、ということが良くわかります。 仮に本人がそう思っていなくても、インチキは必然的にそのメソッドに近づいて行くのです。それは、

ジーン・ディクソン効果

というもの。

ジーン・ディクソン(Jeane Dixon)とは、主に1950年代から60年代に活動した米国の占星術師です。

Dixon
みんな大好きディクソンさんw

この人、普段からたくさんの『予言』をばらまいていて、しかし全然当たりはしないという、ごくありふれた占い師でした。時々、カスる程度の『見方によっては当たりと思える』ものがあるくらいで。

これ、なんだか最近の村井を彷彿とさせますねw

しかしこの人、ある日突然全米にその名を轟かせることになります。

なんと、1963年11月に起きたケネディ大統領暗殺を『予言』していたとされたのです。いろいろ『予言』していたひとつが、たまたまヒットしちゃったんですね。

多くの米国民が深いショックと悲しみに打ちひしがれる中、その悲劇が実は『予言』されていた、という話題に、皆が一斉に食いつき、ディクソンは一躍時の人となって富と名声を得ました。

ある意味で『予知・予言界』の最大の成功者であり、予知や予言をする者は、誰もがジーン・ディクソンの再来になりたいわけですね。


そんな現象の拡大に大きな役割を果たしたのが、マスメディアでした。今、民衆が最も注目している話題に最適の“燃料”を投下すれば、一気に巨大な数字を取れる。

いつの時代も、商業メディアの最大の関心事は、数字です。社会の公器だとか言っても、それも数字が上がっていてこその話。

ましてやタブロイドやゴシップメディアは、事実かどうかなんてことより、今も昔もウケるネタ命です。

この『ジーン・ディクソン効果』、商業メディアのそんな本質も浮き彫りにしているんですよ。


走り出したら止まらないぜ


ディクソンを紹介するのに、管理人は『ケネディ大統領暗殺を『予言』していたとされた』という、微妙な表現をしました。

実はディクソン、ケネディ大統領暗殺の『予言』などしていなかったからです。

ディクソンが『予言』していたのは、当時副大統領だったニクソンの暗殺でした。もちろん、数多くの『ハズレ』の中の一つに過ぎません。

しかし、何故かケネディ暗殺予言者として紹介され、謎だらけの暗殺事件の関連情報を渇望する大衆は、それに食いついたのです。それまでハズレを量産していたことなど全く気にせずに。

これは管理人の想像ですが、その段階でメディアの思惑が働いたのではないかと。

「事実と違っても、今一気に推せば騒ぎになり、細かいことなど誰も気にしなくなるはずだ」と。そして、その通りになった。

不安と混乱の中では、大衆は快刀乱麻を断つが如くのヒーロー(あ、ディクソンは女性ですw)を渇望し、メディアはそんな商売のチャンスを逃すはずはない。

そんなわけで、ほとんど当たらない占いを乱発していただけのディクソンは、それまでの経緯など一切無かったことにされて、時代の寵児となったのです。

そして一度名声を得た後は、例によって当たらない占いを乱発してもそれはそれ。あの“究極の一発”のレガシーだけでやっていけたのです。

歌手も芸人も、でかい一発があれば当分はそれで食って行ける。『地震予知芸人』連中も、目指す所は一緒というわけで、誰もがジーン・ディクソンになりたいのです。


しかし、現代は一般民衆が自ら情報を発信できる時代になり、管理人のような、連中からすれば面倒な奴らwがすぐに反応します。

良くも悪くもアンチの声がすぐ上がるし、皆も昔ほどメディアを信じていないので、仮に『的中』しても、稼ぎも限定的でしょうね。


早く誰かやられないかなw


しかも、アンチの声が多い対象には、メディアの一方の本質が牙を剥きます。

さんざん持ち上げた相手でも、世間の“潮目”が変わったり“旬”が過ぎてアンチネタが多く出てきたら、一気に叩きに回るのです。

そうなれば、『ひと粒で二度オイシイ』という、理想的なネタとなるわけです。

そう。数字のためには、最後には事実や対象の立場などどうでも良くなるのが、商業メディアの本質なのですから。

まあ、あちこちに顔が効けば、そういう攻撃をヘッジすることも不可能じゃないでしょうけどねw

あと、メディアは芸能人ではない『教授』みたいな人を基本的に攻撃しませんよね。それをやると、何か専門的なコメントが欲しい時に二の足を踏まれちゃうし。

だからあまり『期待』はしていないのですが、一度見てみたいなぁ。まあ、震災後に(今もだ)大ウソ垂れ流している武田某みたいのも、メディアは何も言わないどころか、むしろ過激な発言を歓迎する体質ですから。


ここで村井関係のお知らせですw


今年3月の、フジテレビ『Mr.サンデー』出演時の予知を大ハズシ(直後の熊本地震だけでなく、その後の震度5以上全ハズしという神ってるハズし芸w)した村井は、もうフジテレビにはサジを投げられたようです。

なんたって出演するだけでクレーム殺到らしいしなw

ちなみに、フジテレビ本体から出演の声かかったわけではなく、あくまで外部制作会社の『Mr.サンデー』プロデューサーが村井を推した結果のようなので、他の番組にがっつり出ることも無いでしょう。

最近は、同じフジサンケイグループの夕刊フジでヨタかまして命脈を保っているようですが、まあタブロイド紙ですよ。都落ち感ハンパないねw

一方、何故かテレビ朝日の情報ワイドの取材を受けたと、最近ツイッターで自慢してましたが、いつの間にかツイ消しされてます。

ま、オンエア中止ってことでしょうね。何があったか知りませんが、テレ朝、正解だw

村井の商売は、あくまでテレビ出演を前提とした規模に拡大ているので、すなわちテレビに出られなければジリ貧になるのは目に見えていますから、まあ必死ですな。

で、テレビに出られなくなってからは、一発逆転的中を狙って警戒エリアをやたら増やしているわけで。

Murai2
2016年3月のテレビ出演時にはこうだったのが・・・

Murai161019
10月にはこれだもんなぁ。

さ、これからもみんなでウォッチしましょうねw

最後の最後に一言。神ハズし芸人村井が予知したからって、そこで地震が起きないわけじゃないですからねw

どこにいても、くれぐれも備えは怠りなきように。

■当記事は、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】

2016年12月 6日 (火)

【福岡タクシー暴走】車両原因の可能性が高まる(#1297)

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2016年12月3日に福岡市で発生し、3人が犠牲になったタクシー暴走事故は、どうやらいわゆる『踏み間違え事故』では無い可能性が高くなってきました。


事故の状況


この事故の経緯をまとめると、以下のようになります。

■運転手の証言によると、事故現場の300mほど手前で停車して発進した時から、ブレーキが効かなくなりはじめていた。

■エンジンブレーキをかけようと、セレクターをLレンジに入れたが効果が無かった。

■途中の一時停止2カ所も、止まることができなかった。

■暴走中も、途中の駐車車両を避けながら走行している。

■事故現場50mほどで急加速し、そのまま病院に突入した。


事故状況の分析


これらの状況からわかることは、

■ブレーキが効かなかったのではなく、エンジン回転数が異常に上がっていた状態だった。オートマチック車の場合、加速状態でエンジン回転が一定以上に上がると、フットブレーキやパーキングブレーキの制動力を加速力が上回って車を止めることはできず、エンジン回転数が最高出力付近になれば、減速することも困難。

■暴走中も、ドライバーはエンジンブレーキをかけようとシフトダウンしながら路上の障害物を避けて走行し、途中2カ所の一時停止を止まれなかったことも認識しているので、認知力低下、意識喪失、極端なパニック状態では無かったと考えられる。

■踏み間違えであれば、早い段階からアクセルペダルをブレーキと勘違いして強く踏み込んでいるので、最初から急加速する。しかし、突入直前になってさらに急加速、すなわちエンジン回転が上昇していることから、アクセルペダルを踏んだことによる車の反応では無い可能性が高い。

■ドライバーがシフトダウンした場合、加速力は強くなっても加速度自体は低下するので、最後の急加速はシフトダウンの効果とは考えにくい。(なお、最後の急加速は目撃者の見かけ上の印象である可能性も捨てきれない)


これらのことから、ドライバーの誤操作である可能性は低いと考えられます。


ハイブリッド暴走の悪夢?


ここで注目すべきは、車両がトヨタのハイブリッド車、プリウスであることです。

エンジンとモーターの出力を合成して走るハイブリッド車の場合、少なくともトヨタ方式のTHS2型の場合、エンジンが正常でモーターだけが暴走した場合でも、ブレーキをかけた車を引きずって加速する力があります。

しかし、エンジンとモーターはコンピュータにより統合制御されているので、完全に別々に作動する可能性はあまり考えられません。

エンジンやモーターがどのように作動したかは、ドライブレコーダー、エンジン制御コンピュータ、さらに事故車両にタコグラフが搭載されていれば、それらの解析で詳細に明らかになるでしょう。

ただし、誤作動だった場合、事故車固有の機械的トラブルなどが発見されなければ、その原因究明にはかなり手間と時間がかかりそうです。

いずれにしろ、今トヨタ社内は大騒ぎのはず。数年前に米国で発生した、プリウスのニセ暴走騒動で大きなダメージを受けた悪夢が、さらに悪い形で蘇るかもしれないのです。


事故の付帯的状況


この事故のドライバーは、個人タクシー運転手です。

個人タクシーの営業資格を取得するには、法人タクシーの営業経験が10年以上無ければならず、その間に大きな事故、交通違反、乗客からの苦情などがあってはなりません。

すなわち、少なくとも運転に関しては大ベテランであり、運転技術が未熟だった可能性は排除できます。

あとは健康の問題ですが、64歳ということで、認知、運動能力の低下は多少あったとしても、認知症の可能性は低そうです。

他の理由によって意識の混濁や喪失を起こしたり、故意による突入の可能性も、証言などの報道を見る限り、高いとは言えません。

やはり、車の異常が主原因である可能性を示唆しています。


あなたならどうするか


この事故について現在わかるのはこれくらいであり、今後の調査を待つしかありません。

しかし、事故の主原因が車側のトラブルだっとしても、ドライバーの対処が適切だったとは言えません。

エンジン車でもハイブリッド車でも電気自動車でも、もしあなたが同じような状況に陥ったらどうするか、考えてみてください。

おわかりの方も多いかと思いますが、こんな事故を簡単に防ぐ方法があるのです。


車が意に反して暴走した場合、ただセレクターレバーをニュートラル(N)レンジにするだけで、エンジン、モーターと駆動系が機械的に遮断されます。

あとはブレーキをかけるだけ。ブレーキ系統は車の中でも最も信頼性が高い部分であり、本当に「ブレーキを踏んでも効かなかった」という故障はまず起こりません。

もちろん、下り坂やスポーツ走行で酷使してフェードやベイパーロックを起こすような場合は除きますが、それでも機械的故障ではありませんし。

仮にフットブレーキが効かなかったら、パーキングブレーキを思い切りかけます。

もっとも、パーキングブレーキも主にリアホイール側のディスクブレーキやドラムブレーキをフットブレーキとは別系統で作動させているので、その部分に故障があったら効きません。

しかし、普通に整備されている車ならば、まず起こり得ない故障なのです。

最近は、オートマチックのセレクターがレバーではなく、ダイヤル式やボタン式のようなものも出てきて、とっさの操作がしにくいものもありますが、そういうことを考える必要が無いくらい、暴走事故は世界的にも起きていない、ということでもあります。


今回の事故で残念でならないのは、大ベテランのプロドライバーが、それも年代的に確実にマニュアルシフト車の経験も豊富なはずのドライバーが、シフトダウンまでする冷静さを保ちながらも、『シフトを抜く』という発想に至らなかったことに尽きます。

パニックに陥ってしまえば、普段できることが何もできなくなるのが人間ではありますが。

逆に、マニュアルシフト車ならばクラッチを切るだけで大丈夫な分、それが無いオートマチック車での対処を誤らせた可能性さえあります。

下り坂でブレーキ故障のために暴走したら、まずシフトダウンしてエンジンブレーキという発想は、教習所でも教わるマニュアルシフト車での対処法です。

そして、マニュアルシフト車の場合はブレーキが効かない状態でシフトを抜くことは考えられないので、この事故のドライバーの対処は、完全にマニュアルシフト車のそれでした。そんな対処をとっさに行ったものの、オートマチック車には効果が無かったというわけです。

もっとも、上記の対処法はブレーキ故障の場合であり、エンジンやモーターが暴走した場合ではありません。


これからどんどん増える


今回の事故は、どうやら車両側に原因がありそうです。

しかし、これはごくレアケースです。一方でドライバー側の原因による暴走事故が急増していて、車両側の対処が進まない限り、これからも増えて行くことは確実です。

これは冗談ではなく、少なくとも道路上や道路に面した場所にいる時は、その場所が車に突っ込まれる可能性があるかどうか、頭の隅ででも考えることを習慣にしたいものです。

もっとも、それが怖いと感じる人は、自然とそうなるでしょうが。


命を守るのが防災


最後に、私事ではありますが、管理人はかつて、今回の現場近くにあるホール『マリンメッセ福岡』を使ったイベント運営をやっていたことがあり、今回の事故現場である原三信病院は、いろいろお世話になった場所でもあります。

周辺の土地勘もありますので、あまり他人事とも思えません。

それにしても、病院にお見舞いに来て命を落とすなど、誰が考えるでしょうか。しかも今回の場合、道路に直接面した場所でもありません。

それでも、レアケースとは言えこういう理不尽なことが起きるのが現実であり、さらに危険要素が多い場所では、起こるべくして起こります。

我々がそんな交通事故に遭遇して命を落とす確率は、巨大災害よりもはるかに大きいのです。


防災とは、命と生活を守ること。

その対象は自然災害に限らず、大切なことは、決してモノ集めや予知ゴッコではありません。

その前に何が必要か、したり顔の『専門家』などの御託など聞く前に、まずご自分で考えてみて下さい。


◼︎当記事は、カテゴリ【交通の安全】です。

2016年12月 3日 (土)

【シリーズ特別編】異国の街角で治安問題を考える(#1296)

管理人が大箱ライブに行くと書く、なんとなくシリーズ化している『超満員の○○で□□~を考える』、今回は特別編です。

今回も確かにライブには行きましたが大箱ではなく、超満員でもありませんでした。

でも、場所が特殊でした。米国西海岸、ロスアンゼルスだったのです。


なんとでも言ってくれw


一部の読者の方には、「ああ、あれに行ったんだなw」とおわかりいただけるかと思いますが、そういうことです。アホちゃうか言われても、喜んでアホですーと答えますw

ともかくも、管理人は5年ぶりに米国本土に上陸しました。記事にもたまに書いてますけど、5年前のあの日、日本時間の2011年3月11日を米国東海岸のワシントンD.C.で迎え、CNNを観ながら呆然とするしかないという、希有な体験をしました。

それ以来の米国本土ですが、西海岸は初めてです。とりあえず無事に帰国していますけど、道中はいろいろ気がかりなこともあったのです。

なにしろパックツアーではい、かなり変態的な旅だったもので。


チャレンジングな旅でした


今回の旅の目的は、ロスアンゼルスでライブを観ることが主でしたが、これまでネット上で交流していた、カリフォルニアの友人たちに会うことも大きな目的でした。

このため、まず飛行機でサンフランシスコに入り、レンタカーを借りて、家族ではない女性同行者(なんという微妙な表現w)と車で周辺を観光し、しかも一部は単独行動もして、晩にはフリーウェイを飛ばしてサンフランシスコ郊外のサンノゼ、いわゆるシリコンバレーへ移動して現地の友人と合流、翌日は車でロスアンゼルスまで約700km(東京~岡山間くらい)を移動するという。

もちろん運転は管理人。初めての右側通行にチャレンジです。借りた車は、カリフォルニアをロングドライブするならこれしかないでしょうと奮発して、これですw
Ford
フォード マスタングのコンバーチブルです。アホですねwいや最高でしたけど。

さておき、交通法規などは事前に予習して行ったものの、米国の友人からは「こっちは運転がアグレッシブだから気をつけろ」と忠告されていました。

しかし、あまり譲り合いをしないくらいで、思ったほどヤバい感じはありませんでした。ただ、いろいろな意味でヤバそうな車が結構いるので、そういうのには極力近づきません。

その一方で、遅めのスピードでもアオって来るような奴もいません。下手にそういうことをやると、どんな反撃をされるかわからないのも、あの国の現実です。
Sunjose
これはサンノゼの街角ですけど、目に入る風景はグランドナントカというゲームそのまんまなので、なんか笑えてきます。当然なんですけどねw

そんなこんなで、街を離れて延々と州間高速道路を走って眠くなっても、日本のようにパーキングエリアで一眠り、というわけにもいかんのです。
Interstate
こんな風景が延々と続くのですから、眠くもなります。アメリカは普通に広いですwそれでも、カリフォルニアは風景の変化がある方でしょうね。

なにしろ、派手な車に乗った観光客っぽいアジア人3人(友人もアジア系なので見かけは一緒)がガーガー寝ていたら、よからぬ事を考える輩がいてもおかしくない。

実際、州間高速道路の途中で小さな町に降りて燃料補給するのは危険だと、地元民に忠告されました。

ガソリンスタンドでカードのスキミング、車を降りた時の車上狙いやホールドアップ、田舎町のラフな運転による交通事故など、地元民でもできれば避けたいのに、派手な車に乗った慣れない外国人は狙われて当たり前、というくらいで。

眠くなったらどこでも寝られる日本は、これだけでもつくづく良い国だなぁと、カリフォルニアの強い陽射しの下で想う管理人でした。

エセ地震予知だの地震雲だの、ついでに言えばヤク中の芸能人とかに大騒ぎしていられるのも、身に差し迫った危険があまりに少ない(と、思っている)からなんでしょうかねw


街中も問題だ


さておき、無事ロスアンゼルスに着きました。

今回のライブ会場は、コリアタウンという韓国人居住者が多いエリア。 とはいえそれほどアジア系が目立つということもない普通にアメリカの街、と言う感じです。

メインストリートは普通にビル街ですが、ちょっと外れるとこんな、とても感じの良い街です。
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メインストリートはこんな感じです。
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宿泊はコリアタウンの中心部から歩いて7~8分の住宅街にあるアパートの民泊です。米国の友人と4人でシェアして、こういう所で節約しますw 周辺は下画像ののような感じで、実に平和そうな静かな住宅街ではあります。
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でも、これがまたちょっとした問題だったのです。

このコリアタウンという街、ここ10年ほどでかなり治安が改善されているということですが、今でもガイドブックなどには”ちょっと気をつけなければならないエリア”として名前が挙がっています。

しかし、街角にホームレスが散見されるものの、中心部は昼でも夜でも、特に危険を感じるようなことはありませんでした。 ただ、ちょっとアレというかブッ飛んでる人が一人で延々と喋っていたりして、ジャンキーだったらヤバいなあ、という感じです。

実際、ライブで良い場所を確保したいファンは、会場の周辺で徹夜で並んでいましたし。仲間がたくさんいるとは言え、地元民がそうするということは、最近はまあ大丈夫ということなのでしょう。

夜になっても、パトカーのサイレンも滅多に聞こえてきません。

それでも、管理人は常に周囲を見回していましたし、特に背後には気を配っていました。まあ、そういう性分なのですw


暗闇でドッキリ?


管理人が最もナーバスになったのは、ライブ後です。

会場近くのレストランでアフターパーティが終わり、帰途についたのは午前1時過ぎ。

中心部は十分に明るくて人通りもあるのですが、宿は民泊ですから、中心から外れた住宅街。下画像は周辺の夕暮れ時ですが、夜になるとかなり暗くて、人通りもほとんど無くなります。
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かと言ってタクシーやUberに乗る距離でもないので、日米混成の男女4人で歩いて行きました。ちなみに米国組もサンフランシスコとクリーブランドで、地元じゃありません。

上画像でもわかる通り、住宅街には街灯はあるものの、人が潜める物陰や暗闇がいっぱいなんですね。基本、ホールドアップや性犯罪など、暴力行為は暗闇で起きるのです。

道路にゴミが散乱している場所も危ないと言われますが、街の中心を離れるにつれて、少しゴミが目立ってきます。

これで家並みが途切れたら、深夜にそんな場所に入って行くのは自殺行為みたいなもので。

まあこちらは男2女2の4人だし、米国人はでかいし管理人は横幅が広いしw、それほど狙われやすい感じではありませんが、銃(のようなもの)でも向けられれば処置無しだし。

実際にホールドアップ食らったら、反撃なんかしたら死にますよ。ドラマのようには行きません。

だからひたすら、人が潜めそうな暗がりと背後に目をこらして危険を可能な限り早く察知し、ヤバかったらすぐに逃げられるようにと気を張っていました。酔っぱらいなのにw


まあ、何も無かったから今こんな記事を書いているわけですけど、あれは実際怖かったですよ。

でも、治安状態に興味を持っていなかったり、その場所の情報を持っていなかったりすれば、かなり脇が甘くなってしまう人もいそうです。

見かけはあくまで平和な街なので、ほとんど恐怖を感じないでしょう。ただ暗めの街だな、というだけで。

でも危険は確実に、それも日本の何十倍という高い確率で存在し、それは犯罪発生数統計に如実に表れているのです。

悪しき追従の時代

そもそも、我が国では“治安が悪い”というイメージを持ちづらい。

女性でも、大抵の場所で深夜の一人歩きできることが普通という、世界でも希有な国なのです。

しかし、それもかなり変わって来てしまいました。

それも厄介なことに、我が国の場合はこのエリアに近づかなければなんとかなる、というものでもありません。

特に欧米では、ヤバいエリアは路上のゴミや落書きが多く、得体の知れない人間がたむろっているなどの特徴がありますが、我が国ではそういう極端なエリアはあまりありません。

基本的に、我が国独特の様々な要因によって、路上での突発的な犯罪行為が起きづらい。外国の治安が悪いエリアに比べれば、ほとんどの場所でまだまだ居住者による路上への目配りやメインテナンスが効いていますし、制度的、文化的な要素もあるでしょう。

しかしそれをかいくぐるように、バイクなどを使ったひったくりが、ある意味で最も『手軽な犯罪』として、場所や時間を選ばすに増えています。

その一方で、コンビニなど店舗への強盗、侵入盗や侵入による性犯罪など、路上から一歩中へ入った場所での犯罪も、確実に増えています。

さらに、セキュリティが甘く抵抗されづらい高齢者宅を狙った強盗も。

路上に死角が少ないから、その一歩奥で犯罪が増えつつある。それが我が国の傾向と言えるかもしれません。


近年は経済的格差の増大が言われていますが、失業者や低所得者の増加によって、金品を狙った犯罪が確実に増加しますし、ひいては性犯罪などの粗暴犯も増えていく。

もっとも、まだまだ外国のヤバい地域に比べたら、どこでも天国のようなものですが、それも確実に、“犯罪先進国への悪しき追従”が急速に進んでいるのは間違いありません。


例えば、あなたが人通りの少ない夜道を一人で歩くことが多いようならば、今までより少し意識して周りを見回して見ることから始めてください。

それだけで、自分が被害者になる確率が大きく下がります。犯罪者が最も意識するのは、『視線』だからです。

少なくとも、スマホに熱中して歩いている場合じゃあないなと、夜のロスアンゼルスで考えた管理人ではありました。


■当記事は、カテゴリ『日記・コラム』です。

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