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2017年3月

2017年3月30日 (木)

【人気記事の補足】もっと効果的に救援を要請するために(#1320)

当ブログは記事数が1300を超えまして、おかげさまで過去記事もかなり閲覧していただいております。

その中で、特に多くの閲覧をいただいている記事について、少し補足させていただきます。


過去記事閲覧数ナンバーワン


閲覧数ランキングの中で、常にトップに絡んで来るのがこちら。

誰でも送れる救難信号とは?

2012年2月の記事ですが、今でも閲覧数が毎月3位前後と、安定した人気をいただいております。

この記事は、手持ちのもので太陽光を反射して救難信号を発する方法について述べたものですが、実はそれよりもっと簡単な方法があるのです。


あれ、忘れていませんか?


災害で孤立した地域の人々が、地面に大きくSOSなどのサインを描いて救援を求める映像を見ることがあります。下画像は、東日本大震災でのものです。
Sos

もしそこに管理人がいたら、それに加えて必ずもうひとつのサインを作ります。

それは狼煙(のろし)

火を焚いて煙を上げる、古代からずっと受け継がれている長距離識別サインです。それを使わない手はありません。

地面にサインを描いただけでは、航空機からはほとんど直上にまで来なければ見えませんし、高高度からではそれでも見えません。 しかし狼煙が上がっていれば、条件が良ければ数十km先の高空からでも目視できるのです。

下画像は、長野県飯田市のお祭りで上げたられたのろしです。小さなものでも、空からはっきり視認できるのがわかります。
Noroshi

特に災害直後には、煙が上がっている場所には、ほぼ確実に捜索救難機が状況を確認しに来ます。

夜間は煙もサインも見えませんが、大きな火を焚くことで、そこに人がいるか、何かが起こっているということが上空からわかるのです。


パイロットにも便利


そのような場合、ヘリコプターでの救援を求めることが多くなりますが、狼煙はそんな場合にも有効です。

ヘリコプターが飛行場外に着陸する時に、判断すべき要素は3つ。進入経路の障害物、着陸する地面の状態と強度、そして風向きと強さです。

着陸地点の近くから狼煙が上がっていれば、上空から地表付近の風向きと強さが推し量れますので、パイロットの判断の助けにもなります。

ただし、ヘリコプターの接近、着陸時には猛烈なダウンウォッシュ(下降気流)が発生しますので、狼煙はその影響を受けない、着陸地点から十分に離れた場所で焚く必要があります。

着陸地点の近くで火が焚かれていたら、接近したら確実に吹き飛ばしてしまいますから、ヘリコプターは進入できません。


災害時以外にも、例えば山中で遭難して孤立した場合でも、狼煙はとても有効です。 森の中にいる人を上空から目視することは困難ですが、狼煙が上がっていれば一発で見つかります。

これは極論ですが、山中で孤立して捜索、救援が望めない時の最後の手段として言われるのが、これ。

山火事を起こせ

そうすれば、必ず誰かが見つけてやってきます。それで助け出されても後がいろいろ大変でしょうが、死ぬよりはマシ、ということで。

火を起こす道具が無くても、例えば良く晴れた日ならば、メガネのレンズと乾いた枯れ葉で火を起こせます。


狼煙の焚きかた


狼煙は、白煙でも黒煙でもOK。ただ、遠距離からの視認性は、黒煙の方が良いでしょう。

白煙を上げるには、火を大きくした後に生木や緑の木の葉を大量に投入します。 樹木が無い場所では、湿らせたダンボールや木材を入れたりしても良いでしょう。

黒煙は、プラスチックやゴム類を燃やします。破壊された車でもあれば、内装類やタイヤなどを外して燃やすのです。車ごと燃やすのは、燃料タンクが爆発する危険があります。

また、タイヤを燃やす際は、タイヤ本体のみで。ホイールごと燃やす場合には、必ず空気を抜いてからでないと破裂します。

どちらの場合も、常に火を焚いておいて、捜索が期待できる段になったら一気に火を大きくして、生木やプラスチック類を投入して濃い煙を上げるのです。


全く余談ですが


狼煙を上げるような状況では、ヘリコプターでの救援を受けることが多いでしょう。

校庭などにヘリポートのサインである、アルファベットのHを丸で囲んだサインを描いているようなこともありました。 下画像も、東日本大震災のものです。
H


ところでこのHサイン、ヘリポートを表すサインであると同時に、ヘリコプターの進入可能方向を示しているのです。 Hのたて棒2本が向いた方向のどちらか、もしくは両方から進入可能である、という意味になります。

もっとも、パイロットが飛行場以外に描かれたHの字の向きをそのまま信じることはなく、周囲の状況を確認してから降下しますので、実際には適当でも心配はありません。

しかし、特に自衛隊などの大型ヘリコプターは重量があるので、広ければどこでも着陸できるとは限りません。下手をすると、地面にめり込んでしまうのです。

そこで、救難ヘリを運用する組織では、災害の際に臨時ヘリポートになる可能性がある、校庭などの地面強度や障害物などを普段から調査していますので、そこはプロに任せておきましょう。

着陸に適さない場所でも大丈夫。救難ヘリは地面スレスレでホバリングしたり、ホイスト(ワイヤーロープ)で人や物資を吊り下げるなどで、必ず助けてくれるのです。

Photo_2
この画像はTVで生中継された東日本大震災の救難シーンですが、陸上自衛隊の大型ヘリが、着陸するだけの強度がない病院の屋上、しかもちょっと傾けばローターがフェンスに触れてしまう狭い場所で、床面スレスレにホバリングしながら救助している、神業とも言えるシーンです。

このような救難技術においては、我が国は世界最高レベルなのです。


■当記事は、カテゴリ【日記・コラム、災害対策マニュアル】です。


2017年3月29日 (水)

【那須雪崩事故】人災の側面が見え始めた(#1319)

Hyousou
典型的な表層雪崩の跡が見られる現場


2107年3月27日、栃木県那須町のスキー場で、登山訓練中の高校生グループが雪崩に巻き込まれて8人が死亡、40人がけがをするという、痛ましい事故が起きました。


雪山訓練中の惨事


現場のスキー場は今期の営業を終了しており、しかも事故現場はコース外の林の中で圧雪などの整備は行われていない場所であり、普通の雪山と同じ状態でした。

現場周辺では前日から大雪で、それまでに積もった雪の上に、新雪が20~30cm積もっている状態の中、新雪を踏み分けてルートを作りながら進む『ラッセル』訓練が行われていました。

その隊列を前方から雪崩が襲い、48人が巻き込まれたのです。


雪崩のメカニズム


この雪崩は、いわゆる『表層雪崩』と呼ばれるものです。

積もってから時間が経った雪は、雪自体の重量や気温変化によってある程度押し固められ、その表面は日射で溶かされて、摩擦力が小さくなります。

その上に新雪が大量に積もると、古くて固い雪と柔らかい新雪の境界面がはがれて、新雪だけが滑り落ちやすくなるのです。

新雪に限らず、ある程度積もった雪でも、積もる途中で少し時間が開くなど、途中に摩擦力が小さな層(『弱層』と呼ばれます)があると、その面から上の雪が滑り落ちる『表層雪崩』となることもあります。


これに対し、斜面に積もった雪が全部滑り落ちるのが『全層雪崩』です。

これは、特に春先などで雪解けが始まってから起きやすいもので、その場合には、雪解けの水が雪と地面の間に浸透して、摩擦力が低下することで起きやすくなります。


一般的には、雪解けが始まっている3月末のこの季節には、降雪地では『全層雪崩』の危険が大きくなります。

しかしこの事故の現場では、積もってから時間が経った雪の上に、真冬よりは水分が多くて重い新雪が短時間で大量に積もるという気象条件によって、『表層雪崩』が起きやすい状態になっていたものと思われます。


雪崩に遭ったらどうする?


良く、”雪崩に遭ったら水泳のバタフライのように両腕で雪面を叩く”ようにして、できるだけ雪の表面へ身体を持ち上げろ、と言われたりします。

しかし、それなどほとんど机上の空論であり、実際にそれで助かった例などほとんどありません。もしあるとしたら、ごく小規模の雪崩だったのでしょう。


まず、もし雪崩と距離があったら、雪崩と直角方向に全力で移動して、流域から外れることです。 その際、大声で叫びながら、周囲にも雪崩の危険を知らせるべきです。

そして、雪崩と直角方向に逃げながら、僅かでも高い場所や岩の裏側など、直撃を受けづらい場所を探すのです。雪崩は水の流れと同じように、低い方に流れて行くからです。

最後の段階では、大きな木の幹に裏側から抱きついて身体を保持するだけでも、巻き込まれないための効果が見込めます。


できることはこれだけ


そして、雪崩に巻き込まれることが避けられなくなったら。

そこでできることは、ふたつしかありません。ここに記すのは、雪山のプロによる指導です。

まず、とにかくもがいて、少しでも雪崩の浅い場所へ身体を持ち上げるようにすること。顔だけでも雪面に出せれば理想的ですが、しかし激しい流れに巻き込まれたら、現実にはなかなか難しいのです。

もうひとつは、これだけは絶対にしなければならないことです。

それは、口と鼻を両手で覆って、顔の前にできるだけ空間を作ること。

それにより、雪が鼻や口に詰まって窒息することを防ぎ、顔の前に空気が残る空間を作るのです。運が良ければ、そこに外から空気が流れ込んで来ることもあります。

しかし、雪崩の後には雪が締まるので、実際に雪に埋まると身体はほとんど動かせず、深く埋まれば光も見えず、自分の体制も上下さえもよくわからなくなると言います。

そんな中で、顔の前と周辺の雪に残された僅かな空気が残っているうちに助け出されるかは、運次第。運良くごく浅く埋まった時以外は、自分では何もできないのです。

理屈の上では、そんな時にパニックを起こすと呼吸が荒くなって空気を無駄遣いして、さらに胸腔が広がってさらに苦しくなるので、とにかく冷静に救助を待てとは言われます。

でも、そこで冷静でいられる人、どれだけいるのでしょうか。考えるだけで、怖ろしいことです。

今回の事故でも、雪の中から声が聞こえた場所を仲間が掘り返して、生還した人もいたそうです。

冬山登山をする人たちですから、きっと皆が正しい雪崩対処法を行ったのでしょう。そして、近くに仲間もいました。

それでも、8人もが犠牲になってしまったのです。


運をサポートするもの


一般に、雪崩に埋まって生存できるのは、空気の供給がなければ5分以内、周辺の雪の中にある程度の空気があっても15~20分と言われますが、その間に救助側がサバイバーが埋まった場所を特定することは、現実にはかなり困難です。

それを補助する最良のデバイスが、『雪崩ビーコン』でしょう。

これをパーティの各人が装備していれば、雪崩に埋まった場合でも居場所を電波で発信しますから、受信機を持った救助側は、最短時間で場所を特定できます。

我が国でも、一部の山で冬季の入山時には『雪崩ビーコン』の装備が義務づけられています。

しかし、比較的高価なこともあり、あまり普及しているとは言えないのです。

今回の事故では、スキー場内での訓練ということもあり、『雪崩ビーコン』の装備は無かったようで、被害を拡大することにつながってしまったのです。 (3月28日夜の報道で、やはり雪崩ビーコン未装備であったことが報道されました)

冬山登山でなくても、スノボなどのバックカントリーツアーでも雪崩の危険は常にありますから、『雪崩ビーコン』を装備すべきなのです。


追記・3月28日の報道から


当記事の本文は、3月28日の午前中に執筆しましたが、その晩には、ニュースで『雪崩ビーコン』は装備されていなかったことに加え、信じられないような話が出てきました。

生還した生徒の証言として、雪崩が発生した際に、引率の教員が『伏せろ!』と叫び、それに従って伏せた生徒が、そのまま雪崩に埋まったと。

雪崩の際の対処法は当記事で述べたことしかなく、伏せるなど自ら深く埋まりに行くような自殺行為に他なりません。

引率の教員は冬山登山にも十分な経験を持つベテランだったそうですが、なぜそのような指示が行われたのでしょうか。

悪天候の中でラッセル訓練を強行したこと、訓練場所の選定も含め、残念ながらこの事故には人災の側面が見えはじめて来たようです。



■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2017年3月24日 (金)

【管理人ひとりごと】難しい、でもそれが必要(#1318)

なんだかんだと更新が滞って申し訳ありません。一定のペースができるまで、もう少し時間が必要かな、という感じではあります。

今回は、つれづれにひとりごとなど。


本気になれるかな


防災に絡んでいろいろやっていると、一番の障害となるのが、気持ちの問題です。

実際の災害を経験でもしていなければ、なかなか本気で未来の災害に備えようという気になれないものです。

特に、自然災害に関しては「まさか自分にそんなことが起こるわけがない」という心理が働きやすく、むしろ積極的に災害のリスクを忘れようとしてしまうことも少なくありません。

自然災害よりもっと身近と言える交通事故にしても、事故はたまに見かけるし、時々路傍に花束が供えられていたりして、「ああ怖いな」と誰もが思うものの、それだけでは、そんな気持ちが現実のリスクを減らす行動として反映されることは少ないのが現実です。

“いつも通り”の暮らしを続けていれば、きっと自分には何も起きないと思いこんで、それが一番楽だから、そこからなかなか一歩を踏み出せないのです。


その言葉の意味


管理人は、東日本大震災で被災した方に、たくさんのお話を伺ってきました。その中で、とても印象に残っている言葉があります。

それは、「朝は絶対にケンカするな」というもの。

その意味が、おわかりになりますでしょうか。

朝の出がけに家族などとケンカして、イヤな気持ちのまま別れてしまっても、その人が晩にまた帰って来るとは限らない。だから、朝は必ず笑顔で気持ち良く別れよう、ということです。

死者・行方不明者が2万人を超えた巨大災害の中では、そういう負い目を負って生きている人が、とてつもなく多いのです。

そしてそんな人々も、実際に災害に遭うまでは、今朝のあなたと同じだったのです。


想像力の問題


しかし、実際にそういう体験をしたり、そういう人が身近にいたりでもしなければ、その感覚をなかなか現実のものとして受け止めることは難しいものです。

朝の出がけにムッとすることがあっても、もしかしたらこれが最後の別れになるかもしれない。だから我慢して笑顔で別れよう。

それが実践できる人、普通はなかなかいないのかなと。管理人も、そういう境地にはほど遠いのです。

でも、もし自分がそういうことになってしまったら、どれだけ苦しむのだろうか。一生、後悔しながら生きなければならないのではないか。それは、どんなに苦しいことなのか。

それを、想像することはできます。

そう考えれば、いつも笑顔ではいられないにしても、時々は次の一言を、ぐっと飲み込むことはできるかもしれない。

たとえごく僅かでも、できることから少しずつやってみよう。それが、一生後悔を背負って生きる確率を少しでも減らすことに、確かにつながる。


高いハードルを超えて


つまるところ、自主防災とはそういうことなのかな、と思います。

自分が災害や事故に遭った時の苦しみをできるだけ現実的に想像し、自分の中にそんな目に遭いたくないという意識を生み出し、ならばそれを避けるためにはどうすれば良いか、何が必要かを考えて、行動する。

現実の恐怖を想像するための情報は、いくらでもあります。 そんな情報に接する時に、他人事と思わずに、どれだけ我が事として受け入れられるか。

しかし、平穏が続いて欲しいという意識を超えて、他で起きた恐怖や苦しみを我が事として考えるには、想像以上に高い心理的ハードルがあります。

でも、根源にそんな恐怖がなければ、効果的な災害対策にはつながりません。

災害対策とは、モノではありません。モノを備えることも含めた、総合的な行動なのです。

大して役に立たないものも多い『防災セット』を備えただけで、あなたの災害対策は止まっていませんか?


とりあえずやってみる


例えば朝の出がけに、相手にひとこと言いたいことがあっても、それをぐっと飲み込んでみる。

それが一度できれば、次もきっとできます。実際には相当に面白くないでしょうが。

それでも、その気持ちと行動がすべての災害対策につながって行くと言っても、決して過言ではないのです。

■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。

2017年3月18日 (土)

【インチキのレシピ】一応村井のことも書いておこうw(#1317)

ここ何回かの記事で、早川のインチキメカニズムについて書いてきました。

ここでやはり、“地震予知芸人”の先輩w、村井のインチキメカニズムについて触れておきましょう。


基本はおんなじ


村井や早川に限らず、この手のインチキの手口は、基本的にすべて共通です。

要は大量の“予知・予言”をばら撒いておき、ハズれたものは無かったことにして、当たるもしくはカスったものを針小棒大に騒ぐという手法。

未来を予言できるとされる占い師も、大半がこの手法です。もちろん、『元祖』ジーン・ディクソンもこの手法。ジーン・ディクソンについては、こちらの過去記事をどうぞ。

【インチキのレシピ】誰もが憧れるあの人の話など(#1298)

ところが、村井と早川には、バックグラウンドの体制に、かなりの違いがあるんですね。

早川はメルマガ読者の募集を、かなりウェブ広告に依存しています。でも、村井のメルマガ、広告見たことないですよね。

それはなぜか?


テレビ出演が最良のプロモ


現代でも、まだまだテレビのチカラは強いのです。だから、みんなテレビに出たがる。

村井も、一時はフジテレビの『Mr.サン○ー』に出演して大ウソを吹いていたものの、熊本地震を完全にハズしてからは、さすがに声がかからなくなりました。

では、なぜ村井は一時はテレビに頻繁に出られたのか?

村井は、ナントカ機構株式会社という、民間会社のクセに公的機関っぽい姑息な名前の会社をやっています(カケラでも宣伝したくないので名前は書きません)

その会社の代表、つまり社長になっている人物は、実は芸能プロダクションを経営する人物であり、アチコチのメディアに顔が利くのです。

面白いことに、ナントカ機構の本社住所は、件の芸能プロダクションの住所と全く同じ。すなわち芸能プロ内に形だけ作られた組織ということですね。

それだけで、「ふーん」って感じですがw


努力の成果


そういう人物が、あちこちに“営業”をかけているわけです。

フジテレビの『Mr.サ○デー』のプロデューサーに接近して出演を実現させたのも、小学館の『週刊P』編集長に売り込んだのも、この人物。

でも、そのプロデューサーはフジ本体じゃなくて外部制作会社の人ですから、村井出演の企画を上げても、最近はフジテレビの方が通さなくなっているんじゃないかな。出演するとクレームがやたら多いからねwそれとも、そろそろ賞味期限切れと見て自粛なのか。

その一方で、件のプロデューサー氏は村井の講演会に自ら出演してヨイショトークやるとか、個人的にもご活躍のようで。


テレビが見放す一方で、同じフジ・サンケイグループのタブロイド紙『夕刊F』は、ある意味でタブロイドの強みを最大に生かしてw、早川も含めたインチキ地震予知の記事を“売り”にしているしw

まあ、その辺りいろいろな流れがあるのでしょうな。

まあ、村井と早川を定期的にピックアップしているのは、もう『夕刊F』くらいなものだけど。まあ、あの程度のインチキにダマされる層にアピールするには、意外に効果的なのかもしれませんねw


うんその通りだ


そんな村井、ネット記事に登場して、すごく良いことを言っていましたよ。アクセス増やしたくないからリンクしませんけどw

なんと、『巨大地震はいつどこで起きてもおかしくない』って。

いや全くその通りでございますね。管理人も、何の異論もございません。でも、さすがに日本全国を警戒ゾーンにしちまったからこそ、もうそう言うしかないってことなんでしょうねw
Murai170216
今やこれだもんなw

一応、もう1年くらい前から言っている、関東近郊が村井史上初の最高警戒度だってアピールしてましたけどね。それも、他地域とはケタが違う巨大市場、関東人の恐怖をアオるのが、最も“数字”になるということと無関係ではありますまいw

それでも、メディア露出するとそれなりの反響があるし、やらなかったらジリ貧必至だから、まあこれからもいろいろやるのでしょうけどね。

引き続き、まったりとウォッチしましょう。


思い出してみよう


東日本大震災から6年。

これまで、いろんなインチキやウソつきがはびこってきました。地震予知やら火山噴火やら、放射線でどこどこが住めなくなるとか、まあいろいろありました。

もちろん、それらがすべて無根拠だとは言いませんし、未だにいろいろな可能性があるのは確かです。

でも、この6年という決して短くない間に、そいつらの言った通りのこと、何かひとつでも起きましたか?

そして、そいつらが言わなかったことが、どれだけ起きましたか?

まあ、いろんな意味で、その程度ってことですよ。

予知だの予言だのに関係なく、我々はできる備えをできるだけしておく。

それしかないのです。


■当記事は、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】です。

2017年3月13日 (月)

あれから6回目の311を迎えて(#1316)

あれから、6回目の3月11日が巡ってきました。今回は、私的なことを記させていただきます。


手も足も出ない


過去記事でも何回か触れたのですが、管理人はあの日、日本にいませんでした。

本来ならば東京付近にいて震度5強を経験し、帰宅困難に巻き込まれていたかもしれません。

管理人は米国ワシントンD.C.のホテルで、地震発生後2時間くらいの段階で家族からのメールで情報を得て、CNNやNHK Worldで次々に流される凄まじい映像に、ただ呆然とするしかありませんでした。

自分の国が”壊れていく”のを海外からリアルタイムで見るという、手も足も出ないあの感覚。その時点では、確認された犠牲者数は1000人に満たなかったのですが、映像からは万単位の犠牲者数になることを、確信せざるを得ませんでした。

その前年、2010年2月のチリ地震津波で、東北地方の太平洋沿岸に史上初の大津波警報が出された時、実際に避難した人は10%以下だったという事実があり、今回は巨大地震の後とはいえ、大半の津波避難が間に合わなかったことが想像されました。

もしかしたら、10万人単位での犠牲者が出るかもしれない。そんな恐怖に囚われていたのです。

管理人は、幸いなことに3月13日(成田空港再開日で計画停電開始前日)に帰国できたのですが、そういうわけで”あの瞬間”のことは何も経験していません。

米国東部時間の3月11日午前5時40分頃、眠れないままに観続けたCNNの画面撮り映像です。
■11/3/2011 CNN Japanese tsunami report recorded in Washington D.C.


何ができるのだろう


あの大惨事を、自分は何ひとつ体験していない。それは幸いだったのですが、管理人の中には、負い目のようなものがありました。

自分には、何ができるのだろう。その思いが募っていきます。

そして選んだのが、福島で動物救援ボランティアをすることでした。管理人は動物好きですが、いわゆる動物愛護活動をしているわけではありません。

管理人の考えは、飼い主と離ればなれになったペット動物を救って再び飼い主と巡り逢わせることで、人の心を救いたいと思ったのです。あくまで、人間のために。

多くの人間が犠牲になっている中、被災地ではペットのことなど嘆くこともできません。特に福島は、自分で探しに戻ることもできないのです。ならば、誰かがやらなければ。

福島を選んだのは、報道されない真実をこの目で見てやる、という考えからでもありました。放射線に関してもそれなりの知識がありますから、現実的な危険は避けられると判断していましたので、可能な限り”入って行く”つもりでした。

震災から2ヶ月が過ぎた5月初旬、福島の動物保護ボランティア団体のお手伝いをすることが決まりました。もっと早く行きたかったのですが、それまでは『自己完結』できる体制がとれなかったのです。


震災関連記事


その後しばらく、週末ごとに福島に通って動物保護ボランティア活動を行う一方、宮城県の被災地にも行って、現地のボランティア仲間の支援もしました。

当ブログでは、管理人の被災地での活動の一部を、カテゴリ【被災地関連情報】にまとめてありますので、リンクします。

■カテゴリ【被災地関連情報】

さらに、今まで非公開にしていた、福島の最前線での動画もご覧いただきたいと思います。 あれから6年、初公開です。

作業をしながらの撮影なのでごく短時間の映像ばかりですが、我々に限らず、多くのボランティアが危険を承知で、“ あの中”で活動した、いや現在もまだ、それは続いていることを知ってください。

場所は明らかにしませんが、我々の格好から、どういう場所かはご判断ください。すべて、2011年5月中の撮影です。

なお、音声はカットさせていただきました。

■Minami Souma Fukushima 2011


当ブログには、福島の状況を題材にした小説も掲載しています。管理人の災害小説の2作目『声なき声』です。

これはフィクションであり、各種設定は創作ではありますが、主人公の三崎玲奈が目にすることは、そのほとんどが管理人が見てきた事実です。

作品中、パトカーから逃げるシーンだけは、運転している男が管理人そのものです。

なお、警戒区域に入る際のシーンは完全なフィクションであり、事実とは全く異なります。

上にリンクした動画のシーンも出てきます。全22回連載の中編ですが、よろしければお読みください。

福島の警戒区域内で起きたことの一端が、ご理解いただけるかと。

下記リンクから、『小説・声なき声 第一部』(全22回)をご覧ください。なお、『小説・生き残れ』は管理人の完全創作の初回作です。

■カテゴリ【ディザスター・エンタテインメント】


東日本大震災から6年。

まだまだ、何もかもが途上なのです。

■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


2017年3月10日 (金)

【インチキのレシピ】インチキのメカニズム(#1315)

前記事(#1314)から続いて、早川の『予知』についてツッコみます。


また出たよw


早川は、『夕刊F』でこう『予知』していました。

『2月28日から3月6日までに、福島、茨城、千葉で最大震度4前後。北海道、青森、岩手で最大震度3程度、東京、神奈川では最大震度2程度、震源が陸上ならM5.0、海底ならM5.5程度

『2月28日から3月7日までに、九州でも最大震度3程度、陸上でM5.0、海底でM5.5程度のおそれ

太字部分をまず笑いましょうね。はい“いつもの奴”ですw(前記事#1314参照)

早川理論による『予知』では、地震の大半が陸上ならM5.0、海底ならM5.5前後という規模を導き出すらしいw

ちなみに、早川が言う内陸と海底のマグニチュード差はなんでだろうと思われた方も多いかと。

実際の地震では、震源が内陸直下だろうと海底だろうと、場所による規模の差など生じません。

要はこれ、陸地から離れた海底で起きた地震の場合は、内陸で起きた地震より少し規模が大きくないと、地上の揺れが内陸地震より小さくなりがちだから、なんですね。

すなわち、まず初めに例えば“地上で震度4程度”という前提があり、そのためには内陸と海底でどれくらいのマグニチュード値の地震が“必要”か、という程度の話ですね。


ブレブレじゃんw


そうでなければ、ほとんど毎回同じような『予知』結果になるはずもありません。

でも、もし早川理論では本当に毎回同程度の規模を『予知』しているのなら、地震の規模に関してはほとんど予知不可能の方法だということを自ら証明している、ということですねw

だって、結構多発しているその程度の地震さえ的中率10%程度だし、それより大規模の地震はひとつも『予知』できていないしね。

ところで。M5.0とM5.5、並べられるとなんとなく同じくらいの地震に思えるかもしれませんが、これまで何度も述べた通り、マグニチュード値が0.2上がると地震のエネルギーは約2倍。

では0.5上がるとどうなるかというと、約5.6倍と、はるかに大きな地震になるのです。そんなブレ幅の大きな『予知』しかできないということですね。

さらに、『実際の地震の規模はさらに大きくなることもある』と毎回言い訳しているのですから、「規模は全然わかりませーん!」と自ら宣言しているのと同じです。

要は、マグニチュードとか良く理解していない、わかりやすい震度に最も反応する層を、コアクラスターとしてダマくらかす商売ですかね。

法人相手から素人向けメルマガにスイッチしたのは、そういうことですねw


ここで『予知』結果を見てみましょう


記事冒頭の『予知』はどうだったでしょうか。

はい。安定の“全ハズし”ですw

該当期間中に、日本全国で震度4以上の地震は1件もなく、『予知』内容に日時、場所、規模共に該当するのは、3月6日に熊本で起きた震度3のみ。こんなにざっくりした『予知』なのにねw

てか、震度3くらいを『予知』してなんか意味あんのかよw

・・・いや、ある。もしそこで大規模地震が起きたら、「規模は違ったがその場所での地震の前兆は掴んでいた」とフカせるw

しかし熊本の震度3は、言うまでもなく熊本地震後に多発している余震であり『的中』とか言う話ではありません。

こういう検証でもしなければ、あんなインチキ予知もそのまま葬られて忘れられ、また同じような内容で更新されるだけ。

そしてたまたま当たる日が来たら、チョウチンメディアが『的中』祭りをブチ上げて、ダマされる“お客様”が量産されるという不毛な繰り返しですが、こういう商売は大げさな『宣伝』が必須ですから、これからも続くのです。

まあ、だんだんインチキも浸透して来ていますけどね。最近の『夕刊F』とかの、異様とも言える“早川先生スゴい!”的なアオりは、焦りの裏返しなんでしょうな。

飲むだけダイエット食品、水素水、地震予知・・・・ううむw


管理人のような素人の話じゃ信じられないという皆様は、こちらのブログをご覧ください。

■次々に地震を的中する早川正士名誉教授は本物か?


こういうことです


早川の“商売”は、

■地震多発地帯の広い範囲をざっくりと『予知』する
■ほとんど同じ場所を継続的に『予知』する
■『予知』する地震の規模はいつも同じくらい

という形が基本で、

■大多数のハズレは黙殺して検証もしない
■『予知』内容と重なるものは大々的に『的中』宣言する
■日時、場所、規模の多少のズレは無視して『的中』とする

というスキームで運用され、その結果が

■被害が出るレベルの地震は1件も(もちろん熊本地震も鳥取地震も)『予知』できていない
■総合的な『的中』確率は、当てずっぽうと同レベルの10%程度

という、ほとんどネ申レベルのハズし芸なんですけど、本人は「的中率7割」だってよww

こんなのが大手を振っているようじゃ、いつまで経っても防災はバカとインチキばかりって思われるよなぁ。

■当記事は、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】です。


2017年3月 2日 (木)

【インチキのレシピ】すでに完全に捏造レベル(#1314)

前回記事(#1313)から続きまして、早川の『予知』についてツッコみます。

今回もさらに“温故知新”でw


ある意味村井よりスゴいw


早川が現在のメルマガによる地震予知サービス『予知するアンテナ』を始めたのは、2016年9月。

ちなみにその前は、『地震解析ラボ』という会社組織の中心となって、自分の理論による当たらない予知を主に法人会員に有料でバラまいていましたが、何があったか知りませんが自分だけ抜けて、村井と同じくクレームが少なく補充が効く、素人相手のメルマガ商売に鞍替えしました。

法人会員相手だったら、そりゃクレームもキツかったでしょうね。だって全然当たらないんだもんw


さておき、早川メルマガの『予知』は紙媒体で取り上げられるというか、タイアップのチョウチン記事も結構出ています。

その内容をまとめると、シリーズ前回記事(#1313)で指摘した、なぜ2月28日の福島沖地震(M5.7)に見かけの数値は近い、【陸上ならM5.0、海底ならM5.5程度】という『予知』ができたかという理由が、実に鮮明に浮かび上がって来ます。

以下、早川がメルマガを始めてから今年(2017年)1月までに、紙媒体が取り上げられた『予知』を列挙します。事前に説明はしません。でもこれを見た後には、誰もがその理由をご理解いただけているかと。

ちなみに、掲載媒体はほとんどが『夕刊F』、ごく一部が、写真誌『金曜日』ですw

さあ、行きます。全部で14本。


これを見た後にあなたは笑うw


■2016年9月10日までに、北海道~東北で大きな地震が起きて津波が発生する。

■北海道・東北太平洋岸で、(2016年)9月中に震度5クラス

■2016年10月12日までに、岩手を中心に最大震度5弱

■2016年10月12日までに、熊本から沖縄で最大震度5弱

■2016年10月15日までに、福島~千葉でM5台

■2106年12月20日までに、道東からオホーツク海にかけて内陸ならM5.0前後、海底ならM5.5程度

■2016年12月25日までに、宮城から岩手にかけて内陸ならM5.0前後、海底ならM5.5程度最大震度は青森、福島を含めて4程度

■2016年12月25日までに、東北地方の南側から房総半島にかけて、内陸ならM5.5前後、海底ならM6.0前後福島、茨城で最大震度5弱程度

■2016年12月20日までに、北信越を中心に東海や北陸にかけての内陸で内陸ならM5.0前後岐阜と長野で最大震度4程度

■2016年12月22日までに、中国、四国、九州、沖縄で内陸海底ともにM5.5前後、最大震度4程度

■2017年1月7日までに、南九州から南西諸島にかけてM5.5前後

■2017年1月9日までに、中国、四国、九州にかけてM5.5前後

■2017年1月9日までに、小笠原諸島の海底でM6クラス以上

■2017年1月中に、福島が2度大揺れする


笑えました?


お笑いの内容に触れる前に、これらの『予知』の結果をお知らせしましょう。

これらに該当するような地震の発生は、1件もなし。見事に的中率0%を叩き出しましたw

なのに、後のチョウチン記事ではあれもこれも『的中』という話になり、なんとまあ“的中率7割”を豪語しているんですね。

しかし、メディア掲載記事では、早川側は情報自体の対価を受けていないので、ウソついても詐欺罪にはなりません。

しかも、広告ではなく『報道』ですから、誇大広告にもならないんですよ。文責はメディア側にあるし。法律の抜け穴ね。だからみんなメディアに『報道』扱いで出たがるわけで。

メルマガ読者が騒いでも(月額500円で本気で騒ぐ人がいるかは疑問ですが)、いても個人なら全然怖くないだろうし、いざとなったら何ヶ月分か返金するくらいで済むでしょうしw


改めて笑うところを


というわけで、早川の『予知』を見たら、皆様お気づきでしょう。

地震のマグニチュード値を出している記事のほとんどが、内陸ならM5.0前後、海底ならM5.5前後であり、ときたまM6が出てくるくらいだということに。

今回、2月27日までにとされた、前記事(#1313)で触れた3地域の『予知』でもそれは変わらず、さらに2月28日から3月6日までとしている2地域(書きませんw)の『予知』でも一緒。

すなわち、早川の『予知』は、大半が内陸ならM5.0前後、海底ならM5.5前後で、地上の震度4程度なんですよ。

その上で、毎回『地震の規模は予知より大きくなることもある』という注釈をしておくことで、『予知』以上の大規模地震が起きてしまった場合の責任逃れをしているわけです。でも、もし『予知』範囲内で起きたら、「規模は違ったが場所は当てた」と豪語するわけですよ。


2月28日の福島沖地震(M5.7)では、“いつもの予知”がたまたま「近い!」という印象を与えただけです。でも、マグニチュード値が0.2上がると、地震のエネルギーは約2倍ですからね。

見かけの数値の小差に騙されないように。この地震は、『予知』よりはるかに大規模な地震だったのです。

何ヶ月も連続して出している、東北全域をカバーするような予知範囲の1点(福島沖)で起きた地震が、たまたまマグニチュード値が0.2しか違わない地震だった。 『予知』した震度は、過去の地震のパターンから類推できる数値に過ぎない。

これのどこが『的中』なんですかね?


次回、このネタをもう1回掘り下げますね。

■当記事は、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】です。


2017年3月 1日 (水)

【インチキのレシピ】さあ“的中祭”が始まるぞw(#1313)

2017年2月28日の午後4時49分、福島県沖の深さ52kmを震源とするマグニチュード5.7の地震が発生し、宮城県岩沼市、福島県相馬市などで最大震度5弱を観測しました。

広い範囲で震度4~1を観測し、東京、神奈川では震度2程度でした。

この地震は、気象庁から『西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型』と発表されており、北アメリカプレート岩盤内で発生した『スラブ(岩盤)内地震』と考えられます。

東日本大震災被災地を久しぶりに大きく揺らしたこの地震で、様々な記憶が蘇った方も多いかと思います。被害の有無に関わらず、心よりお見舞い申し上げます。

そして本日3月1日にも、ほぼ同じ震源で最大震度3の地震がありましたが、これは2月28日の地震の余震と考えられます。


さて、そんな被災地の心情など関係なく、この地震で喜んでいる連中がいる。

村井も早川も、すぐに『的中宣言』を出して来るでしょうし、御用メディアは揃って“的中祭り”を始めるでしょう。その辺のカラクリを、改めて詳細に明らかにして行きます。


とてもシンプル明快なインチキ


まず、村井。2月16日のメルマガで、ついに日本全国を危険ゾーンに指定していますから、基本的にどこで起きても的中w
Murai
しかも、東北から関東の太平洋岸は、2年近く前からずっと危険ゾーンのままですし。

そんな、麻雀の『十三面待ち』みたいなことをずっとやりながら、大きめの地震が起きると、大喜びで『的中宣言』を出しているだけです。

近いうちに、おそらく、まず『夕刊F』と『週刊P』辺りがチョウチン記事やって来るでしょう。

でも、メディアに乗った時だけ見る人が大半だから、なんとなく『的中』させたという風に見えるわけで、その宣伝効果だけでダマされる人も少なくないわけです。

それにしても、プロ野球12球団全部に優勝の可能性があると言っておいて、優勝チームが決まったら「私が予想した通りだろ」と自慢しているのと何ら変わらない。

もう、語るのが恥ずかしいレベルの、“サルでもできる地震予知”という感じですねw


温故知新でバレバレw


次に早川。これがまた実に面白いので、ちょっと過去に遡って見てみましょう。

当シリーズ前記事(#1311)で、早川が2月27日までの『予知』を出していると書きました。その範囲を、2月28日の福島沖地震、発震から約1分30秒後の『新強震モニタ』画像に赤丸で描き込んでみました。
Hayakawa

主に3つの範囲ですが、東北地方ひとつは、震災後の多発地帯をざっくりとカバーしているだけ。

もうひとつは、東北南部から千葉県北部までをカバーした範囲。この表現が、『東北地方の南側から千葉県北部』というボヤかし具合です。どこだよ『東北地方の南側』って。そんな調子だから、赤丸の範囲も結構適当ですw

もうひとつは、九州から沖縄にかけてという、これまた超ざっくりな予知範囲。

このうち、『東北地方の南側から千葉県北部』は、前回の『予知』の範囲と全く同じ。あとふたつの範囲も、ほぼ毎回指定している範囲。

#1311記事で指摘した通り、多発する場所と大市場を恒常的に危険だと言っているだけです。こうやっておけば、いつかは当たるというだけのこと。


ちょっとスゴくない?w


今回の地震は、福島沖、M5.7、最大震度5弱、広い範囲で震度4、東京・神奈川は震度2という規模でした。

これに対し、早川の『予知』は東北地方、陸上ならM5.0、海底ならM5.5、最大震度は4程度、東京・神奈川では震度2程度というものです。

そして、実は毎回必ずついているのが「地震の規模は予知より大きくなることもある」という文言。『予知』より大きく起きてしまった場合の“リスクヘッジ”、わかりやすく言うと、先に言い訳をしているだけですね。

それにても、場所(予知範囲広すぎるけどw)、とりあえず地震の規模はそこそこ近くて、各地の震度は“ほぼドンぴしゃ”ですね。ここ、強調して来るだろうな。でもね。

まず、マグニチュード値は0.2上がると地震のエネルギーは約2倍になりますから、5.5と5.7では、すでに別モノの地震です。ですから、かなり広い範囲で震度5弱の揺れとなったのです。

このことから、逆説的に見えて来ることがあります。

すなわち、陸地直下の震源ならM5.0、ちょっと離れた海底の震源ならば、M5.5程度で地上の揺れは震度4程度になることが多く、それが東北南部から茨城県、千葉県北部で発生した場合には、東京・神奈川周辺は震度2程度のことが多いという、#1311記事で指摘した通り、過去のパターンに当てはめているだけ、ということです。

では、【陸上ならM5.0、海底ならばM5.5程度】という規模は、どのように『予知』されたのか。

さあ、ここから面白くなってきますよ!

と、アオりつつ、次回へ続きます。


■当記事は、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】です。

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