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2018年2月 6日 (火)

スター☆誕生www(#1348)

我々は今、新たなスターの誕生を目の当たりにしてます。その一方で、落ち目の芸人再生への努力も見ることができます。


世の中が求めている?


スターとは、有り体に言えば大衆が求めている姿が具現化したものです。ですから、本来はスター足るべき実力を備えた人間が自然に見いだされ、多くの人が感動、共感、納得することで、いわばボトムアップの形で世に出て来るのです。

しかし一方で、スターの存在によって収益をアップしたい”業界”と、スターになりたいから”業界”にすり寄る人間の存在によって、『スター生産』活動も行われる。

最近の防災関係メディアにおいては、今まさに『スター生産』が成果を上げつつあり、そうなると「バスに乗り遅れるな」とばかりに周囲も後追いに走り、露出が急増することによって”スターらしきもの”が造り上げられる。

そんなのの筆頭が、立命館大学教授、高橋と言えるかと。


魂を売るということ


この高橋、災害・防災関係の報道において、以前から何かとメディアにコメントを求められる存在ではありました。その頃からウソばかり言って、批判の声は常にあったのです。同様の存在として、島村、長尾というのもいます。

この辺りの方々は、科学的には当たり前のことを針小棒大に言って災害の恐怖をアオる、くらいのうちはまだかわいいものでしたが、最近は平気で大ウソをつきます。全く科学的根拠の無いことをいかにも科学の常識のような、ましてや自分の研究成果のような物言いもします。

特に、全くサプライズだった白根山噴火の後がヒドい。例えば高橋は、東日本大震災後に加速した太平洋プレート(これは事実)の摩擦によって地下のマグマが増え、それが白根山噴火に繋がった、というような物言いです。

しかも、年間数cmという太平洋プレートの動きが震災後は30〜40cmになっているという、地球物理学も現実の観測結果もどうでもいい、完全にエセ科学というかほとんどオカルトみたいなことも言う。現役の大学教授がですよ。それが事実ならガチで日本沈没するわw

そもそも、プレートが地下深くに潜ってマグマになるという話自体がデタラメもいいところなのですが、そんなことをしたり顔で断言したりもしています。自分のエセ理論を補強、粉飾するためのネタとして。

要は、インパクトと大衆向けの単純化を求めるメディアの要求に乗っかり、事実も科学も吹っ飛ばして言いたい放題なのです。科学者としての魂を売り飛ばした哀れな『スター』が、また誕生したようです。どうせ使い捨てなんですけどね。

もちろん、管理人みたいな素人だけじゃなく、まともな科学者からは非難轟々ではありますが、『スター』の勢いと露出の前には、正論はなかなか広まらない。


拡大再生産に走れ!


そうなると、メディアはさらに大きな『数字』を生むスターに育てあげようと、大ヨイショ大会が始まる。

なんでも、高橋センセイはここ1〜2年に噴火する可能性のある火山を10も”予言”していて、そのひとつに白根山が入っていたと大騒ぎ。

でもその10火山、元来活動が活発な山と、震災後に火山性微動の増加などが観測された山ばかり。そんなもん管理人でも挙げられるわw 誰も予測していなかった御嶽山の噴火など、もう遠い過去なのです。

でも教授という肩書きと、サプライズ噴火で高まった不安の相乗効果で、『数字』になってしまう。そしてメディアは『数字』の拡大を図るため、セオリー通りにあの『キラーコンテンツ』に走っているわけですよ。

次は富士山か?と。

なんともアホくさい話です。もっとも、当ブログをご愛読いただいている皆様は、こんなアオりネタには振り回されないとは存じますが。

で、白根山噴火後に高橋がスター化の流れに乗ったおかげもあり、島村や長尾といった”メディア芸者”的学者の露出も増えているという流れ。

こうなると、いいかげん甘い汁を吸った本人たちに自重を求めても、どうなるものでもないでしょう。というか、素人としては、大学や他の科学者が、SNSで批判するくらいで放置していることが悲しすぎる。

そんな、メディア芸者の暴走を止めるのは大学や科学者の仕事ではないでしょうが、そろそろなんとかしてくれませんか。


やることやったところもある


皆様は覚えていらっしゃるでしょうか。東日本大震災後しばらく、『巨大地震前には電磁波の放射によって電離層が変化してFM電波の伝播状態が変わる』という理論で、さらなる巨大地震が近いと主張し、盛んにメディアが持ち上げた北海道大学教授がいたこことを。

あの方は、メディア芸者というよりは自分の理論に自信がおありだったようですが、北海道大学側は根拠なしとして公式HPの閉鎖などの措置を取り、その後教授も辞められたようで。

そして現実はやっぱり何も起きなかったわけで、氏の理論は誤りだったことが証明されたわけです。もしかしたら100%誤りではない、そういうことが起きることもあるという可能性は排除できませんが、少なくとも地震予知ができるレベル、こういうことが起きたから近々でかいのが起きる、という話ではなかったわけです。

もう今は、誰も話題にもしない。こうやって、使い捨てられた対象の代わりに、世の中というかメディアは常に新たなスターを渇望しているのです。

でもほんと、なんとかしてくださいよ良識の府の心ある皆様。


長くなりましたので、”落ち目芸人の再生”についてはまた次回に。


■当記事は、カテゴリ【エセ科学・オカルト排除】です。

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