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2019年11月

2019年11月 1日 (金)

巨大台風襲来の時代に【その2】(#1384)

2019年の台風15号、19号並びにその後の豪雨によって、広域で甚大な被害が出ています。

■巨大すぎる被害を前にして
当初、当ブログでは各地の被害の状況を検証した上で、我々の生活に落とし込むべき対策について考えるつもりでした。しかしあまりに広域、同時多発的、連鎖的な被害の拡大を見るにつけ、報道だけの情報で全体像を把握するのは全く不可能ではないかと考えるに及びました。

そこで個別の被害状況ではなく、ここで起きたこととその理由を単純化して、その上で我々の生活への影響と、これからできること、しなければならないことを考えることにしました。

■天災は忘れる前にやってくる
古くから『天災は忘れた頃にやってくる』と言われており、我々それを当然のものとして受け止めていました。一旦大規模災害が起きれば、その場所はその後しばらくの間は落ち着いて、復興と共に記憶も薄れて行くということを繰り返して来たからこそ、それを戒める意味でこのフレーズが言い伝えられて来たのです。

しかし近年、最も恐れられている巨大地震よりはるかに高い頻度で発生する、巨大気象災害が頻発しています。そしてついに2019年、おそらく過去に無かったことが起きました。それぞれが単独でも巨大な破壊力を持つレベルの台風と豪雨の『連続攻撃』です。それも毎年というターム(それでも十分脅威だけど)ではなく、ほぼ1ヶ月というごく短期間にです。


■次元が変わった
いわゆる『風台風』だった15号、そして『雨台風』だった19号が連続して東日本中心の同じような地域を襲い、さらにはかつてならば災害などほとんど引き起こすことは少なかった、強力とはいえ"普通の”低気圧による豪雨災害が追い打ちをかけました。

こんなことが、かつてあったでしょうか。でも、今現実に起きているのです。特に東日本では、河川が決壊するレベルの広域豪雨災害が、これほどの広域にまたがって発生することは、ほとんど無かったのです。

そのような状況となった理由については、ここでは採り上げません。乱暴に言ってしまえば、理由などどうでも良いのです。今必要なのは、また確実に、それも近いうちにまたやってくる強敵に対し我々はどう備え、どう立ち向かうべきか、ということだけです。

ひとつ確かなことは、もうこれまでの考え方、すなわち万一に備えてという考えは捨てなければなりません。それは、確実にまたやってくるのです。

■それでも前へ進まなければ
当ブログで何度か使っている、少し諦観も含んだフレーズがあります。

防災に完全は無い

ある意味当然のことなのですが、今改めてその恐るべき意味を突きつけられています。昨今の状況は、我々の備えをさらに"完全”から引き離そうとしています。

それでも、我々は自らの生命と財産を守る、いや守りきれないからその被害を極小化するための対策を行わなければなりません。

次回から、具体的な考察に入ります。あまり頻繁に更新できないことをご勘弁ください。


■当記事は、カテゴリ【気象災害】です。

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