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2020年1月 3日 (金)

新年のごあいさつと気になること(#1385)

新年あけましておめでとうございます。2020年、令和2年が明けました。最近はなかなか更新できておりませんが、本年も『生き残れ。Annex』をよろしくお願いいたします。

今回は新年のごあいさつでもあるのですが、皆様にお伝えしたいことがあって、急遽出て来た次第です。


■新年早々の気になる地震■

2020年1月3日の午前3時24分頃、千葉県東方沖の震源深さ30kmを震源とするマグニチュード5.9の地震が発生し、茨城県南部などで最大震度4を観測しました。

管理人はおとそ気分で夜更かししており、そろそろ寝ようと床に入った直後にケーブルテレビの緊急地震速報が発報し、その数秒後に携帯電話のエリアメールが発報しました。過去記事にも書いたのですが、ケーブルテレビ回線による緊急地震速報は常にエリアメールより先に発報し、一般家庭用としては最速の警報と考えられますので、管理人としては導入をお勧めしております。

さておき、管理人としてはこの地震がとても気になっているのです。


■イヤな感じだな■

当ブログの長い読者様はご存じかと思いますが、管理人はあの2011年3月11日、日本にいませんでした。米国ワシントンD.C.のホテルで巨大地震と大津波の発生を知り、CNNやNHKワールドの速報を観ながら、ただ呆然とするばかりだったのです。

その旅の出発は2011年3月9日。午後発のフライトでしたので、成田空港のレストランで昼食を食べている時に、それは起きました。後に東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の前震とされた、午前11時45分に宮城県沖で発生したマグニチュード7.3、最大震度5弱の地震です。

成田空港では震度4程度でしたが、すぐに震源と規模を確認した管理人は、同行者にこう言ったのです。

「あの場所であの規模か。イヤな感じの地震だな」


地震ヲタを自認する管理人は、長年に渡って各地の地震をモニタしています。その地震の震源はそれまで東北地方で多発していた"よくある地震”に比べて明らかに陸地から遠く、そして規模が大きかったのです。あの場所であんなのが起きるのか。もしかしたら我々の知らない『何か』が動き始めているのではないか、という感覚でした。

そしてそのイヤな感じは、その2日後に現実のものとなってしまいました。


■それでも伝えておきたい■

ここで改めて明記しておきますが、管理人は地震を予知などできませんし、する気もありません。当ブログも、地震をはじめとする災害に対処する方法を考えることが目的であり、その危機をアオる意図は全くありません。

過去記事で何度も書いていますが、できもしない地震予知を喧伝したり、ましてやそれで商売をしている手合いには虫酸が走ります。それでもあえて、このタイミングで言いたいことがあるのです。

今回の、1月3日未明に千葉県東方沖で起きた地震に接し、管理人は思わずこうつぶやきました。

「イヤな感じだな」と。2011年3月9日に感じたのと似た、違和感のようなものを感じたのです。以下、その理由を述べますが、これは地震予知でも予想でもない、あくまで管理人の個人的感覚に過ぎないことを、改めて明記しておきます。



■ちょっと違うんだ■

東日本大震災の前震が起きた震源は、それまでほとんど大きな地震が起きたことが無い場所であり、それは後の本震の震源域に含まれる場所でした。

2020年1月3日の千葉県東方沖地震の震源は、一見すると過去、特に東日本大震災後に地震が多発している震源域ではあります。しかし、ちょっと違う。


千葉県東方の犬吠埼沖では、震災後に震源深さ10〜20kmの地震が多発する傾向がありました。これは過去記事で何度も触れています。しかし今回の地震は震源深さ30km。これまで多発している地震とは明らかに深さが異なります。


■実は危険な場所■

この震源域が危険な理由は3つあります。まず、青森から北海道南岸沖と並んで、東日本大震災(東北地方太平洋地震)の震源域に隣接していて、震災による巨大地殻変動によって通常ならあり得ないレベルで”引っ張られて”いる、すなわち震災後に大きなストレスがかかっている場所であること。

次に、房総半島東方沖では西暦1600年代にマグニチュード8以上と推定される巨大地震と津波が発生していることが、古文書の記録と津波堆積物調査によって事実だと確認されています。しかし、その後400年以上に渡って大規模地震が発生しておらず、ひずみエネルギーが蓄積している可能性が高い場所であること。

最後に、この場所では北方の北アメリカプレートの下に南方からフィリピン海プレートが潜り込んでいて、今回の震央と震源深さはフィリピン海プレートの先端部、すなわち北アメリカプレート下部とこすれ合って大きなストレスがかかっている部分である可能性が高いこと。

これだけの条件が重なっている場所で、これまであまり起きていなかったタイプの地震が起きたことが、管理人が感じた『イヤな感じ』の理由であり、それはあの2011年3月9日と同じような感覚なのです。


■少し身構える時かも■

というわけで、この感覚は直感やもちろんオカルト的なものでもなく、あくまで巨大地震が起きる理由がある場所で、これまでほとんど起きていなかった、ちょっと大きめの地震が起きたことによる『イヤな感じ』なのです。

もちろん、2011年がそうだったから今回もそうなるなどと言うつもりもありません。ただ、もし房総半島沖で巨大地震が起きるなら、東日本大震災がそうだったように、プレート境界域の地震では前震が起きる可能性が比較的高いという事実からしても、しばらくの間は少し”身構えて”いるべきかな、と考えています。

新年早々楽しい話ではありませんが、巨大地震はいつどこで起きてもおかしくないのです。



■当記事は、カテゴリ【日記・コラム】です。


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コメント

1月も終盤で恐縮ですが、あけましておめでとうございます。
防災に限らず不幸なニュースが溢れる時代ですが、頑張って自衛していきたいものです。
私事ですが、今年は電池切替の年になりそうです。
10年前から私は主要な電池を単4に統一していました。
当時の小型ライトやラジオは単4が多かったのとスペーサーを使えば臨時で単3に出来るからです。容量が少なくても予備電池を持てばよく、なら小型の単4が都合が良いと思えたからです。。
でも、最近の電池式のラジオ/ライトは単3電池がメインで比較的小型になってきているのでもう単4に拘ってもしかたないかなと打ちのめされました。今からEDCと家族用と職場用の単4アイテム全部を単3に切り替えると結構な予算がかかるのですがこれはしょうがないですね、、

こんにちは。いつも参考にさせていただいています。

今回の新型肺炎への対処について、管理人さんの考えを聞きたいです。

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