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防災用備品

2017年2月 2日 (木)

『通電火災』対策はどこから必要か?(#1309)

最近とみに、『通電火災』に関する情報を見聞することが増えました。

なんだか一種の流行みたいな感じさえします。管理人の感覚では、『大地震が来るぞ!』的なアオリ情報が飽きられて数字にならなくなって来ているので、『誰でも手軽にできる災害対策』として、トリビア的に採り上げるメディアが増えているように見えます。

発信量が増えれば、注目情報としてさらに採り上げるメディアが増える、そういう感じかなと。


何を今更


『通電火災』についての見識が広まったのは1995年の阪神・淡路大震災後からで、それまではそういう概念はほとんど存在しませんでした。

阪神・淡路大震災では、古い木造家屋の倒壊が多発しましたが、そのままの状態で通電が回復した時、スイッチが入ったままの電気ストーブやアイロンなどの発熱器具、破壊された電気器具、損傷した屋内配線などがら発火し、火災になるケースが多かったことが、後の調査でわかりました。

そのため、あの当時から地震避難時にはブレーカーを切れという指導が行われ始めていたのです。

あの当時は、地震の揺れで自動的にブレーカーを切る家庭用器具は、まだ存在していませんでした。それが登場して普及しだしたのは、事実上東日本大震災以降のことです。

何も、今更になってトリビア的に騒ぐようなことではありません。でも、とても大事な情報が拡散され、対策する人が増えることは素晴らしいことではあります。

対策する人がひとり増えれば、『通電火災』の発生の可能性がひとつ減る。その効果は絶大です。しかし。


諸手を上げて賛成できない


管理人が賛成できないのは、地震避難時にはブレーカーを切れということについてではありません。これは、誰もが必ず行うべきです。これはもちろん緊急避難時ではなく(可能ならばすべきですが)、避難所などに移動して、しばらく戻らない場合です。

管理人が問題視するのは、家庭用の感震ブレーカー遮断器具なのです。

最近は、地震の揺れでボールが落下することでブレーカーのトグルを落とす簡易で安価な製品があり、一部の自治体では無償配布や購入補助が行われています。

そのような製品は、震度5強程度の揺れから作動するもので、製品によっては作動震度を調整できるものもあります。

管理人はかつて、あるテレビ番組で絶賛していたその製品に対する疑問を記事にしています。2015年1月15日の記事です。

池上彰防災特番にもの申す!

ちょっと長いですが、該当部分を抜粋します(下記太字部分)
【本当は役に立たない?】
阪神・淡路大震災では、『通電火災』の問題が露呈しました。停電状態で避難した無人の家が、通電が回復した時にスイッチが入ったままの発熱器具、破損した家電、損傷した屋内配線などから出火して火災となったのです。

それを防ぐため、避難時には電気のブレーカーを切ることが推奨されています。番組では、切り忘れを防ぐ器具として、震度5強程度の揺れでブレーカーを遮断する簡単な器具が紹介されました。

揺れでボールが落ちることでトグルスイッチを落とす非常に簡単で低コストの器具で、機能的なアイデアはまあ良いかと思います。避難時のブレーカーの切り忘れは防げます。

でも、管理人は絶対につけませんね。なにしろ強い地震が来たら、通電していても確実に“停電”させて暗闇にしてくれるのですから。

ブレーカーが落ちるタイミングは、一番強い揺れが来た時。まさに家を飛び出そうとするか、強い揺れに耐えている時です。その時いきなり真っ暗。周りは明るくても、うちだけ真っ暗。強い地震が来ても、確実に停電する訳ではないのです。実際に、東日本大震災時の関東南部は震度5強の揺れに見舞われましたが、ほとんど停電は起きていません。あのレベルで強制的に暗闇にさせられるとは。

これなど、トリビア的アイデアの象徴みたいなものでしょう。造ったメーカーさんへ言うことはありませんが、それをデメリットも言わずに紹介するテレビって。いわゆる賑やかしネタに過ぎません。


東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)とは異なる、直下型の震度5強になるとまた状況は違って来るかと思いますが、必ずしも停電するわけではなく、過去の例を見ても、震度5強で大規模停電に繋がった例は少ないのです。

そう思っていたら、2017年1月31日に、こんなニュースがありました。YOMIURI ONLINEから一部を引用させていただきます。

感震ブレーカー無償配布にNPOが中断訴え
神奈川県平塚市が住宅密集地を対象に行っている感震ブレーカーの無償配布事業を巡り、耐震補強などを通じた安全なまちづくりに取り組むNPO法人「暮らしと耐震協議会」(木谷正道理事長)は30日、「停電によって避難が困難になる」などとして、配布を中断するよう落合克宏市長に申し入れた。
(引用終了)

配布中断申し入れの理由は、管理人と一緒です(当ブログも読んでいただいてるかな?w)


再考が必要では?


震度5強程度で電気回路が遮断されてしまうのならば、せめて避難経路には人感センサーライトなどが設置されていないと、暗闇で行動するのはあまりに危険すぎます。

そもそも、耐震強度が高い建物ならば震度5強程度で屋外避難する必要さえないことが多いでしょう。でも家具の倒壊やモノの散乱が起きる可能性は高く、そんな時、停電していないのに暗闇にされてはたまりません。

というわけで、管理人も感震ブレーカーのみの単独での設置には反対なのです。

もちろん、無償配布や補助している自治体では、同時に非常用照明の設置を推奨しているわけですが、正直なところ、実効性のある対策を行う人はごく少数のはず。

耐震性が高い建物の場合、大規模停電や建物の損傷が広範囲で起きる可能性が高い、震度6クラスでブレーカーを落とすことで、停電しない場合の避難の安全を確保しつつ、『通電火災』を効果的に防ぐことができるのではないかと、管理人は考えております。


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。


2016年5月15日 (日)

未来の大災害に備えてEDCを考えよう(#1196)

熊本地震は、活動に落ち着きが見られ始めた場所と、活発な場所がだんだん分かれて来たようです。

先が見えない現地の皆様のご心労を思うに、言葉もありません。


この機会に備えを


しかし、落ち着いて来た場所でも、まだ大規模地震の危険が去ったとは言えません。

そして、震源域周辺の各地でも、誘発地震が発生する可能性を否定できません。この先、ずっと備え続けるべき状況であり、それは決して、熊本だけではないのです。

今回の地震で被災されなかった皆様も、その他の地域の皆様も、この機会に、未来の災害への備えを進められてはいかがでしょうか。その装備はもちろん地震災害だけでなく、台風や火山噴火などあらゆる災害からの避難時にも、同じように役立つのです。


EDCという考え方


EDCとはEvery Day Carryの頭文字で、本来は警察官などが常時持ち歩く装備を指します。

その考え方を、当ブログでは防災グッズにあてはめました。どこで遭遇するかわからない大災害に対して、最小限の負担で最大の防御効果を発揮するグッズを持ち歩きたい。

そんなグッズはどんなものだろうという、管理人なりのセレクションを、過去にシリーズ記事にしています。

シリーズでは、EDCに向いたグッズの紹介をしつつ、徒歩での持ち歩き用と、自動車用の装備に分けて、考えています。

できる限り安価で入手しやすいものを心がけてはいますが、性能を優先して、かなり特殊なグッズも紹介しています。でも、それが絶対に無くてはいけない、というものではありません。

それはそれで、ご参考にされてみてください。

なお、下記リンク記事は2013年5月~6月に掲載したもので、最新の状況とは異なる部分があります。また、他のシリーズ記事と重複する内容もありますので、ご承知置きください。

Caredc
管理人の車載EDC装備の一部。市販の「防災セット」より、ずっと安価でずっと役立ちますよ。詳しくは下記リンク記事で。


【EDCグッズ】シリーズ記事リンク集

【EDCグッズ01】バッテリー進化論

【EDCグッズ02】管理人のEDC【1】

【EDCグッズ03】管理人のEDC【2】

【EDCグッズ04】管理人のEDC【3】

【EDCグッズ05】究極のEDCライトとは【1】

【EDCグッズ06】究極のEDCライトとは【2】

【EDCグッズ07】究極のEDCライトとは【3】

【EDCグッズ08】マルチツールは使えるか

【EDCグッズ09】EDCしたい雨具

【EDCグッズ10】アーミーナイフは使えるか?

【EDCグッズ11】ナイフがダメなら、はさみは?

【EDCグッズ12】こんなはさみもあります

【EDCグッズ13】自動車に備えるEDCグッズ 01

【EDCグッズ14】自動車に備えるEDCグッズ 02

【EDCグッズ15】自動車に備えるEDCグッズ 03

【EDCグッズ16】自動車に備えるEDCグッズ 04

【EDCグッズ17】自動車に備えるEDCグッズ 05

【EDCグッズ18】自動車に備えるEDCグッズ 補足

以上、全18回のシリーズです。

言うまでもなくこれが絶対とかマスターピースということではなく、皆様それぞれの状況に合わせて、自由にアレンジしてみてください。


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。

2016年5月 8日 (日)

【熊本・大分の方だけでなく】『普段持ち歩く防災グッズ』リンク集(#1194)

九州地方の地震活動は、大分県内については収束方向に向かっていますが、熊本県内及び周辺の海底については、まだ収束の兆しが見えません。


いかなる時も備えるために


この地震活動が日本全国に改めて突きつけたことは、巨大地震はいつどこで起きてもおかしくない、長年に渡って大きな地震が無かった場所でも、全く例外ではない、という事実です。

もっとも、それは20年前の阪神・淡路大震災の時から言われていたことですが。今の若い方には信じられないかもしれませんが、あの地震の前には、「関西では大きな地震は起きない」と、ほとんど信じられていたのです。

関西に比べればはるかに地震が多い関東人の管理人は、関西をうらやましく思っていたものです。しかし現実には、そんなことは全く根拠の無い思い込みに過ぎませんでした。

今回の熊本地震にも、少なからずそんな側面はあったかと思われます。「九州は、福岡以外は大きな地震は来ない(むしろ火山が怖い)」、と言うような。

しかしこのような事態となった今、今まで地震に対して無警戒だった方も、これからは“身構えて”行こうと思われた方もいらっしゃるかと思います。

自宅や職場に防災グッズを備えておくのは、それほど困難なことではありません。しかし、外出先で大災害に遭遇しても対処できるように、普段からいろいろ持ち歩くのは、負担が大きくて大変です。

そこで、軽い負担で、大災害で起こることにできるだけ幅広く対処するための『普段持ち歩く防災グッズ』シリーズを当ブログのスタート直後、2012年の2月にお送りし、当ブログの人気コンテンツのひとつとなっております。

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【記事に掲載したグッズの一例】

シリーズ各記事へのリンクを掲載いたしますので、ぜひ参考にされてください。


『普段持ち歩く防災グッズ』リンク集


下記にリンクする記事は、2014年に再掲載した最の、アップデート版です。

2012年当時の内容も含まれますので、現在は入手できない製品や、価格が変わっているものもあります。しかし、基本的には、現在でも同程度またはより高性能の製品が入手できます。


☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【1】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【2】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【3】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【4】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【5】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【6】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【7】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【8】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【9】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【10】


☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【11】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【12】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【13】

☆再掲載☆普段持ち歩く防災グッズ【14・最終回】


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。


2016年5月 1日 (日)

【熊本・大分の皆様へ】『本当に必要な防災グッズ』リンク集(#1191)

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主に阪神・淡路大震災の現場から得られた教訓です


前記事の『家に備える防災グッズ』リンク集(#1090)に続き、当ブログの過去シリーズ『本当に必要な防災グッズ』のリンク集をお送りします。


まずはここから


このシリーズは、当ブログが2012年1月にスタートして、最初のシリーズです。過去の災害現場から得られた教訓から“本当に必要な”防災グッズを考えたもので、まずこれを皆様にお伝えしなければという管理人の想いを込めた、当ブログのエッセンスとも言うべきシリーズです。

一般に、防災グッズというと”生き残ってから”必要な、言わば『避難生活快適グッズ』に偏りがちというか、ほとんどそういうものばかりです。

しかし、まずその前に、実際の災害現場の教訓からわかる“生き残るため”に必要なグッズがあり、何よりもそこから備えなければならない、生き残らなければ、水も食料も意味がない、という当たり前のことをお伝えしたかったのです。

実際の災害現場や、これから被災の可能性がある状況に当てはめて、お考えになってみてください。全7回のシリーズ記事です。

なお、下記リンクは、2014年のアップデート版再掲載時のものです。初期の記事ということもあって、内容的にも詰めが甘かったり、後の記事と重複する部分も多いのですが、ぜひご参考にされてください。


シリーズ『本当に必要な防災グッズ』リンク集

☆再掲載☆本当に必要な防災グッズとは?【1】

☆再掲載☆本当に必要な防災グッズとは?【2】


☆再掲載☆本当に必要な防災グッズとは?【3】

☆再掲載☆本当に必要な防災グッズとは?【4】

☆再掲載☆本当に必要な防災グッズとは?【5】


☆再掲載☆本当に必要な防災グッズとは?【6】


☆再掲載☆本当に必要な防災グッズとは?【7・最終回】


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。


【熊本・大分の皆様へ】『家に備える防災グッズ』リンク集(#1190)

Region
当ブログの4月通算都道府県別人口比アクセス比率。赤に近い都道府県ほど人口比アクセス比率が高い。

熊本県及び大分県の地震被害に遭われた皆様及び、強い地震が予想される地域の皆様、未だ地震活動の収束は見えませんが、全体的には地震発生回数は徐々に減少しているようです。

まだしばらくは強い地震が来る可能性がありますが、どうかご無事で乗り切られますことを、遠方からですがお祈りさせていただきます。


お役に立てていただければ幸い


地震発生からこれまで、当ブログは平常時の数十倍のアクセスを頂戴しており、特に熊本県からの人口比アクセス率が、全都道府県の中で飛びぬけて多くなっております。

管理人は、実際に地震被害に遭われた方々、この先強い地震の恐れがある地域の方々に、多くご覧いただいているものと考えております。

その中で、過去のシリーズに多くのアクセスをいただいておりますので、現地で今後の対策にお役に立てそうな記事の、リンク集をお送りいたします。

2012年2月のシリーズ記事ですので、最新の状況と若干ズレている部分もあるかと思いますが、大筋は問題無いかと考えております。

記事内容を、今起きている実際の状況に照らし合わせていただき、ズレがありましたらアレンジしつつ、お役に立てていただければ幸いです。

記事内容に対してのご質問、ご意見なども歓迎いたします。


シリーズ『家に備える防災グッズ』リンク集


多くのアクセスをいただいている過去シリーズを、順次リンクいたします。

まずは『家に備える防災グッズ』、全23本のリンク集です。

家に備える防災グッズ【1】

家に備える防災グッズ【2】

家に備える防災グッズ【3】

家に備える防災グッズ【4】

家に備える防災グッズ【5】

家に備える防災グッズ【6】

家に備える防災グッズ【7】

家に備える防災グッズ【8】

家に備える防災グッズ【9】

家に備える防災グッズ【10】

家に備える防災グッズ【11】

家に備える防災グッズ【12】

家に備える防災グッズ【13】

家に備える防災グッズ【14】

家に備える防災グッズ【15】

家に備える防災グッズ【16】

家に備える防災グッズ【17】

家に備える防災グッズ【18】

家に備える防災グッズ【19】

家に備える防災グッズ【20】

家に備える防災グッズ【21】

家に備える防災グッズ【22】

家に備える防災グッズ【23・最終回】

以上です。

現実の被災地から学んだを事を基本に、いわゆる『防災マニュアル』にありがちな内容より、より現実的なアプローチをしています。しかし、管理人自身は被災体験が無いために、過不足もあるかと思います。

それでも、この内容が、この先の被害や苦痛を少しでも減らすお手伝いができればと、祈っております。

今後も、アクセスの多い過去シリーズ記事のリンク集をお送りしますので、どうかお役立ていただければ幸いです。


■当記事は、カテゴリ『防災用備品』です。

2016年4月24日 (日)

究極シンプルな非常持ち出しとは?(#1185)

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管理人の車載EDC(常備)グッズの一部。これだけ揃えるのが大変ならば、もっとシンプルでもいいんです

熊本地震は、未だ予断を許さない状況です。

現地の惨状を見るにつけ、他の地域の方も、いわゆる『防災セット』のようなものを用意しておかなければ、などとお考えになっている方も多いかと思います。


市販のセットなんかいらない


当ブログを長くお読みいただいている方はご存知かと思いますが、当ブログでは、市販の『防災セット』のほとんどを、「あんなものいらない」として否定しています。

もちろん、無いよりはマシでしょう。でも、いらないのです。何故なら、同じおカネを払うのならば、いやもっと安価に、ずっと『本当に役に立つ』防災グッズを備えられるからなのです。

余談ながら、当ブログが有料ブログサービスを利用して、広告が表示されないようにしている最大の理由はそれ。広告の表示を許すと、自動的に関連商品の広告が表示されてしまう、すなわち当ブログの場合は、管理人が絶対に勧めない防災グッズの広告が表示されてしまいます。

それを嫌うがために、持ち出しで有料ブログサービスを使っています。


ならば、何が必要なのか


熊本地震の被災地から、連日過剰な程の情報が伝わってきます。しかし、それでも実情を知るには程遠いのではありますが、ある程度の状況はわかります。

地震発生からこれまでの状況で、被災したら何が必要か、お考えになりましたか?発災初期には、以下のような状況が起きているのです。

■夜の地震で、停電下での緊急避難

■寒く、明かりの無い屋外での長時間待機

■水、食品の供給途絶

■強い雨

■車の中への避難

こんな時、家から持ち出したり、車の中に備えておくものに、何があったら助かるでしょうか。

このような状況で、支援が届くまでの間に、市販の『防災セット』の内容がどれだけ約に立つか、考えてみてください。ほとんどの、いや全ての製品と言っても過言では無いのですが、以下の問題があります。
■最も必要なものの量が足りない
■製品の性能が低い
■いらないもの、無駄な高コストの製品が多い

■同等のものを自分で揃える場合の2~3倍の価格

つまり、高い割には全然使えない『防災セット』が多すぎる、ということです。


必要なものをできるだけ


当ブログでは、いわゆる『非常持ち出し』や、車の中のEDC(Every Day Carry、常備品)などについて、『本当に役に立つ』ものを、できるだけ低コストで揃える記事も、過去にお送りしています。

ただ、管理人のお勧めグッズは、大抵のものはホームセンターで入手できるものの、それでもかなり多岐に渡ります。ぜんぶ揃えるのも大変だな、とお感じになる方もあるでしょう。

そこで、そういう問題を解決しつつ、なんだかんだと一番あると助かるものに特化した『非常持ち出し』を考えてみました。


シンプルかつ効果的


これから『非常持ち出し』を組もうとお考えの皆様、とりあえずこんなのでいかがでしょうか。

まず、大きめのリュックを用意します。そこらで1000円くらいで売っているもので十分です。

大人が運ぶ1人分として、中に入れるものは、次の5種類。

■2リットルペットボトル水、2本(普通の市販品で十分)

■カロリーメイトなど高カロリー非常食品を入るだけ

■雨具。できれば上下セパレートのカッパ

■LEDライト、ランタン類と予備電池

■ゴム手袋

雨具とライトは嵩張らないので、とにかく水と食品をできるだけ。

そして、リュックの外側のベルトにくくりつけるのが、
■ブルーシート(できれば2枚)

これだけです。実際の被災状況を見るにつけ、これ以上何がいりますか?いや、もちろんあれば助かるものはいろいろあります。でも、本当に必要なものを削ってまで、しかも高いコストをかけて備えるものでもありません。


水と食品をできるだけたくさんというのは説明の必要は無いでしょう。LEDライト類と電池も、必須です。上下セパレートカッパは、雨具としてだけでなく、防寒着としても高性能です。

ゴム手袋は、衛生状態の悪いトイレなどで欲しくなりますし、防寒具としても使えます。

そして、ブルーシートはテント代わり、グラウンドシート、目隠し、荷物保護、寝袋代わり、被災家屋の雨漏り防止など、あらゆる用途に使えますから、自前で十分に用意しておくべきです。


コストを見てみましょう


上記の概算のコストは
■リュック 1000円
■2リットルペットボトル水×2本 160円
■カロリーメイト×10箱  1600円
■セパレートカッパ 1500円
■ライトと予備電池 1000円
■ゴム手袋 200円
■ブルーシート×2枚 600円

リュックも含めて、ひとり分6060円に過ぎません。カッパとライトは、もっと安いものもありますが、それなりの性能のものをということで、少し高めです。

管理人がカロリーメイトをお薦めするのは、重量に対してのカロリー量が最多に近く、しかもどこでも入手しやすいという点からです。リュックに余裕があれば、もっと増やしたいですね。なお、ひと箱で400kcal摂取できます。

ありがちな乾パンは、メリットは安価なことだけ。嵩張る割りに栄養価が低い、固い、水無しでは食べられないなど、味が単調で飽きやすいなどで、非常携帯食としては、全くお薦めしません。水無しでも、カロリーメイトの方がはるかにマシです。

とにかく、生きるため、行動するための水分と栄養を補給することが最重点、その次に防水・防寒ということです。これに、できることなら簡易トイレなども加えたいところですが、数回分があっても、発災初期においては、それほどメリットは無いのです。捨て場所の問題もありますし。

上記の内容で、例えば今回の熊本地震の被災状況でも、それなりに使える内容になっていると考えていますが、皆様からのご意見も伺えればと思います。

特に、熊本に限らず、災害被災者の方のご意見が頂戴できれば、皆様の参考にもなるかと思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。

ちなみに、市販の『防災セット』、1万5000円から20000円なんてのが普通にありますよね。中身、よく吟味してみてください。本当に、必要なものですか?


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。

 


2015年6月 1日 (月)

最良の緊急地震速報システムとは(#997)

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ケーブルテレビ緊急地震速報受信機の一例


現在、家庭で受信できる緊急地震速報は、主に以下の5種類です。

1・テレビ・ラジオ放送

2・パソコンソフトによる受信

3・携帯電話・スマホに配信されるエリアメール

4・FMラジオ放送の専用受信機

5・ケーブルテレビの専用受信機


このうち、1と2は日本全国どこかで緊急地震速報(警報)が発報された場合、すべて受信することができます。2のパソコンソフトは予報の段階でも受信できますが、どちらもテレビ・ラジオをつけていない、パソコンを立ち上げていない場合には受信できないのが難点です。

一方、3~5は常時受信することができるものの、3と4は気象庁が緊急地震速報(警報)を発報しないと受信できません。


【予報と警報の違い】
ここで、緊急地震速報の予報と警報について知っておきましょう。

5月30日に発生した、小笠原諸島西方沖深発地震後の気象庁発表にある文言を引用させていただきます(下記太字部分)

この地震に対し、地震検知から3.4秒後に緊急地震速報(予報)を発表しました。なお、緊急地震速報(警報)については、深発地震では正確な震度の予測が困難であることから発表していません。

今回の地震では、テレビ、ラジオや携帯電話からは緊急地震速報は流れませんでした。上記引用の通り、緊急地震速報(警報)は発報されていないのです。

今回の深発地震のような特殊なケースを除いても、地上の揺れが震度5弱以上になることが予想されない場合は、緊急地震速報(警報)は基本的に発報されません。

しかし震度3程度の小さな地震の場合でも、地震計が最初のP波(たて揺れ)を感知した直後に、緊急地震速報(予報)は発報されています。


【家庭用として最良のシステム】
緊急地震速報(予報)のみ発報の場合、受信できるのは2のパソコンソフトと5のケーブルテレビの専用受信機のみです。

しかし、前記の通り2はパソコンが立ち上がっていないと受信できません。すなわち、震度3以上の緊急地震速報(予報)まで常時受信できるのは、5のみということなのです。

なお、ケーブルテレビ等の契約に加入していない場合でも、緊急地震速報システムのみの契約ができる場合もあるようですから、詳しくは各ケーブルテレビ会社にお問い合わせください


【何よりも気持ちの余裕】
管理人宅は、東日本大震災前からケーブルテレビの緊急地震速報受信機を導入していました。

これは「CATVブロードキャスト方式緊急地震速報データ配信システム」と呼ばれ、 震度3以上が予想される緊急地震速報(予報)をすべて受信しますから、東日本大震災直後の余震多発期には昼も夜も文字通り鳴りっ放しの状態でした。


このシステムは、音声によって予想される震度と主要動(S波 横揺れ)の予想到達時間を知らせてくれます。文字で表現すると、管理人宅に導入しているシステムでは下記のようになります。

『ピロロ ピロロ(注意喚起音) 地震 震度5弱 ピロロ ピロロ 地震 震度5弱・・・』

これが、主要動到達予想5秒前まで繰り返されます。

今回の深発地震では、上記引用の通り小笠原諸島の地震計が初期微動を検知した時刻の約4秒後から鳴動を始め、2分近く繰り返されました。ですから、避難体制を取るには十分すぎる時間がありました。あまりにも長いので誤報じゃないかと思ったくらいです。

そして主要動到達5秒前になると、

『ご、よん、さん、に、いち、ぜろ』

と、カウントダウンを始めます。今回の地震では、この段階で既にヘルメットをかぶって靴を履き、ドアを開けて「さあいつでも来い!」という状態で待機していました。このカウントダウンは非常に精度が高く、いつも『ぜろ』とほぼ同時にグラっときます。何より、その前段階で地震を知り、気持ちと対処時間の余裕が得られるのが最大のメリットなのです。


【抜き打ち訓練効果も】
もちろん震源が近い地震の場合はそれほどの時間はありませんし、ごく近い場合には揺れと鳴動がほぼ同時というようなこともあります。それでも、震度3以上が予想される地震のほとんどすべてを事前に感知できる安心感は絶大です。

それは普段から全く予期できない抜き打ち訓練を仕掛けられるようなもので、震度3でもすぐにコンロの火を消し、危険物から離れ、必要ならば玄関に移動してドアを開けるなどの行動を繰り返しておくことが、いつの日か

『ピロロ ピロロ 地震 震度7・・・』

というような音声を聞いてしまった時、最短時間で必要な行動に移るための最良の訓練となるのです。ご家族、特にお子さんの自主的な避難行動とその訓練のためにも、最良のシステムと言えるでしょう。


普段は、予想震度3程度の発報では「あー来るか」くらいに思うだけでコンロの火を消すくらいしかしませんが、それでも「でかかったらこうしよう」といつも考えるだけでも命の1秒を稼ぎ出すための訓練になりますし、それが家庭で常時できるのは、事実上ケーブルテレビの緊急地震速報システムだけなのです。

さらに、パソコンの場合は注意喚起音が鳴るだけですが、ケーブルテレビの速報は夜中でも叩き起こされるくらいの大音量で鳴動するのも魅力です。震度3で叩き起こされても、何も無ければいいじゃありませんか。

なお、予想震度とS波到達予想時間は、家庭の各専用端末ごとに震源地からの距離、地震の大きさ、地盤の強度などをふまえて計算されるので、精度はかなりのものです。それは震災直後の余震多発期に十分に体験することができました。


【そして、とにかく速い】
ケーブルテレビの緊急地震速報システムは、その発報の速さも魅力です。専用のケーブルを使い、電波やネット回線など輻輳の可能性があるシステムを使いませんから、とにかく速いのです。

管理人宅では4つの速報を受信できますが、常にケーブルが最初に発報し、その1秒後くらいにテレビと携帯電話がほぼ同時に受信、そしてパソコンという順になります。特にパソコンは回線速度や混雑状況によって数秒の遅れが出ることもありました。

たかが1秒ではありません。その差が、まさに命の1秒となることもあるのが、現実の災害なのです。


というわけで、ネットでケーブルテレビ 緊急地震速報と検索すれば、いろいろ情報がありますので、是非検討してみてください。経費は、機器レンタル料金を含めても1ヶ月千数百円程度で済むはずです。


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。


2015年4月 9日 (木)

管理人のトラベルEDCを紹介します(#964)

今回は、管理人が実際に旅行に持って行った、トラベルEDC装備を紹介します。

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移動手段は主に鉄道で期間は3日半。その旅支度に、画像の9種類を加えました。それぞれ解説して行きます。なお、収納は両手が空けておけるリュックサックです。


【トラベルEDC装備品紹介】
1■防煙フード
ホテル内や鉄道のトンネル内での火災避難に対応(青函トンネル発煙事故のようなこともあるのです)
フードを膨らませて頭からかぶることで、5分間以上呼吸をすることができます。

2■軍用ポンチョ
当ブログに何度も登場しているアレです。高性能だけど畳むとコンパクトなのが旅行にぴったり。激しい雨はもちろん、防風・防寒衣としての機能も抜群です。拡げるとグラウンドシートや簡易テントにもなります。駅や空港で足止めを食ったり、立ち往生した列車などの中で長時間過ごすような場合にもいろいろ使えます。

3■ウインドブレーカー
今回は4月の西日本ということで、上衣はTシャツにスウェットパーカーという軽装でした。そこで寒さや小雨に備えて、コンパクトなナイロン製ウインドブレーカーを持参しました。寒い時や小雨くらいで快適なのはもちろんですが、事故や災害に遭遇して屋外で過ごす時には、とにかく「寒くない」ということが重要なのです。ポンチョと併用すれば、かなりの寒さに対応できます。

4■衛生セット
普段EDCしているものをそのまま持参。内容はマスク3枚、絆創膏10枚、ラテックス手袋3組です。マスクはいつでも持っていたいものですし、絆創膏は、ケガ用というよりは主に靴ずれ防止・治療用です。

5■LEDライト(2本)
コンパクトで明るいもの(26ルーメン)を2本セレクト。一本は常時ズボンのポケットに、もう一本は予備電池と一緒にリュックの外ポケットに収納。あらゆる緊急事態でライトは重要な装備ですが、荷物を失う状況も考えて常時1本は身につけていたいものです。これが車の旅ならば、管理人は80ルーメンの強力な奴をもう一本追加します。

6■モバイルバッテリー
今回は5000mA/hと5300mA/hの2個をセレクト。スマホだけならば5回程度フル充電できる容量です。大型の10000mA/hも持っていますが、旅先では小型2個の方が使いやすいのでこのスタイル。各種機器への接続ケーブルやバッテリーを充電するためのケーブル類も忘れずに。使ったら、電源取れる場所ではすかさず補充電を。

なお、画像左側のPanasonic QE-PL202は5300mA/h容量で、フル充電状態なら付属の広角LEDライトを30時間以上点灯させられます。光が拡散するタイプなので、ランタン代わりとしても便利なものです。

7■予備乾電池類
心配性のw管理人が持参した電池はこれが全てではないのですが、一応参考までに。単4電池4本と単4→単3変換アダプター2個。これは乾電池が必要な機器の数で調整してください。変換アダプターがあれば、持参する電池の種類を少なくできます。

8■レスキューホイッスル
当ブログ記事【レスキューホイッスルトライアル】で、当ブログとしてベストバイとした、コクヨ製の『防災の達人』です。旅行だけでなく、普段からEDCしています。

9■浄水ストロー
商品名Mizu-Q。どんな場所に放り出されても、とりあえず飲料水が確保できれば、その後の選択肢が大きく広がります。生きるための水は、危険でなければなんでも良いのです。川の水などでも、次亜塩素酸ナトリウム粉末で消毒し、不純物を浄化するフィルター入りのストローで吸うことで、飲み水に変えることができます。40グラムにも満たないこれ1本あるだけで、渇きで苦しむ可能性がほとんどなくなるのです。


【各自でアレンジを】
以上が、今回の旅の内容に合わせて管理人がセレクトしたEDC装備です。重量は合わせて1300gくらいになり、徒歩も多い鉄道の旅では決して軽い負担ではありませんが、これだけあることの安心感は絶大なものです。
もちろん、車の旅ならばさらに装備を加えて行きます。

ただ、この内容が絶対ということではありません。皆様それぞれのお考えや状況で、アレンジしてみてください。あそこに書いてあったから持って行ったというのでは、イザという時に使い方がわからなかったり、その存在を忘れてしまうこともあります。

まずご自分で考え、選び、その上で装備することで、どんな装備もその機能を最大限に発揮することができるでしょう。


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。

2015年2月16日 (月)

レスキューホイッスルトライアルを終えて

さて、6回に渡ってお送りした【レスキューホイッスルトライアル】、いかがでしたでしょうか。

数多いホイッスルのごく一部を試してみたに過ぎませんが、皆様がホイッスルを選ばれる際の参考にされてみてくください。

【なぜトライアルをしたのか】
このトライアルを行ったきっかけとなったのは、読者の方のご指摘からでした。

当ブログでお薦めしていた例の100円ホイッスルは、弱い息での音が小さすぎるのではないかというご指摘を、記事のコメントやメールで頂戴したのです。

管理人としてはあまりそのような印象を持っていなかったのですが、複数の方から同じようなご指摘がありましたので、ならばテストしてみようとと考えました。

結果は、やはり読者の方のご指摘に近いものでした。どうやら管理人は、以前は無意識のうちに強めに吹いてしまっていたようです。

今回意識して弱い息を試すことで、改めてちょっと性能不足気味であることがわかりました。ご指摘いただいた皆様に感謝します。ありがとうございました。

それでも、「100円だから」お薦めのひとつに残させていただきました。性能的には足りない部分があるものの、それがひとつあるだけで、事実上かなりのケースをカバーできるのです。

【笛は昔から非常アイテム】
夜の街を盗人が逃げている。後ろから御用提灯の群れが迫り、盗人の発見を知らせる呼子笛がピーピーと鳴り響く。時代劇でおなじみのシーンです。

このように、笛は非常事態を周囲に知らせて、音の方向でその場所を示すために、古くから使われてきました。もちろん、ずっと前から防災用としても装備が薦められています。別に、誰のアイデアというわけでもありません。

でも、ある”防災の専門家”は、阪神・淡路大震災の現場に立った時、閉じこめられた時の救助要請に笛が使えると「考えついた」そうですよ。

昔からあるものを自分のアイデアみたいに言い切ってしまうのも凄いのですが、ある笛を薦める団体の関係者でもあるんですよね。

実はその笛、今回のエントリー♯7、あのストームセーフティホイッスルなんです。でも、その”専門家”は独自ルートで販売されているようで、Amazonの扱いは並行輸入品ですが。

レポートにある通り、防災に限らずプロが非常時に頼るその性能は、実にすばらしいものでした。でもその”専門家”氏は、外出時にはあれを「ペンダントに」とおっしゃる。

当ブログのレポートでも触れている通り、大きな声が出せなかったり身体に機能障がいがある方には、あのサイズ、握りやすさと性能は大きなメリットです。でも健常者にはどうでしょうか。

そこはそれぞれの考え方次第ですが、あまり現実的とは言えないと思いますが。ちなみに管理人、トライアルでお薦めした小さい方をバッグの中にEDCしています。

管理人としては、防災のために普段の生活のクオリティを落としてはいけないというのを基本としていますが、もし自宅が倒壊したとしたら、家の中で寝る時も入浴時も、常時ホイッスルを身につけていないと役に立ちません。

しかし、阪神・淡路大震災で実際に生き埋めになった方など、ホイッスルを文字通り肌身離さず持っている方もいます。

大切なことは、有用なアイテムでも現実には使えないシーンなど限界があるということで、それを知った上で、自分はどのレベルまで対応するかということを、自分で考えて装備方法を決めなければならないということです。

【限界はどこに?】
レスキューホイッスルを持ち歩く場合、現実的にはバッグなどに付けたり、中に入れておくことが多いと思います。お子さんの場合はランドセルなどにつけることもあるでしょう。

その場合、残念ながら自宅が地震で倒壊したような場合に使える可能性はほどんとありません。これがお年寄りになると、それこそ常時ペンダントにでもしておかないと、さらに使えないのです。

使えるのは外出先での非常時、それも荷物が手元にあり、手がある程度動かせるという条件の下ということになります。そう考えると、災害時に実際に役立つシーンはかなり限られているということがわかります。

残念ながら、現実には”その程度”ということを、まず認識しなければなりません。ホイッスルを持っていることで命が救われる可能性が高まるシーンは、普段の生活の中では一生に一度あるか無いかくらいです。

などとずいぶんと悲観的な話になりましたが、ホイッスルに限らず防災グッズを持っていなかったら、そのわずかな可能性を広げるチャンスも失うということでもあります。

【せめてもの安心のために】
だから、多少の負担をしてでも備えは必要です。災害時に遭遇しうる状況の可能性を考え、その危険を少しでも減らす方法を考え、必要な行動と装備を考えること。

それはどんなにやっても「完璧」にたどり着けない、ある意味でやりがいの無い作業かもしれません。やればやるほど知れば知るほど、穴が見えてきたりもします。

でも、確実なことがひとつあります。災害対策は、進めた分だけ「なんとかなるかも」という安心感につながるのです。

災害は、誰にとっても不安の種です。でも不安ばかりつのっては、普段の生活のクオリティを落とすことになってしまいます。でもそこでひとつの知識、考え、行動、装備があれば、その不安を軽くしてくれるはずです。

災害対策に大切なのは、モノではありません。あくまで「何が起こるか」という知識(どうして起こるかなど不要)、考え方と行動であり、それをサポートするのがモノなのです。


■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。


2015年2月10日 (火)

【ホイッスルトライアル06】究極のレスキューホイッスルとは?

当シリーズの最後に、トライアル用に購入したものの、他とのあまりの性能差に別扱いとした、エントリー♯7のレポートです。

まずはその姿をご覧ください。
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でかくて、妙な形です。これを我々が普段から装備するのはあまり現実的ではありませんね。この形状は、厚い手袋をした状態でもがっちりと握るためのデザインだそうで。やってみました。
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もっと厚い手袋でも問題無さそうです。

しかもなんとこの笛、水中でも鳴ります。スキューバダイビングなどの緊急時にも対応しているので、ならば納得のデザインと言えます。 実際に水中で吹いてみましたが、空気が抜けるボコボコという音に混じって、ピュルピュルとかなり大きな音が鳴りました。

それなりに深い水中で水圧に抗して吹くのは結構大変そうですが、普通は水中で聞こえることのない高音ですから、注意喚起にはかなり効果がありそうです。なお、水中では空気中より音の伝導速度がはるかに速く(約1500m/秒)、伝導距離もはるかに長くなります。


このホイッスルはとにかく性能を最優先した、過酷な場所で活動する人向けのもので、米軍を始め警察、消防など様々な公的機関で採用されてるとのこと。その名も『ストームセーフティホイッスル』、“嵐笛”です。価格も1480円(Amazon調べ 税別)とかなりなもの。
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これも動画でレポートします。文末にリンクしますので、是非ご覧ください。


その特徴は、とにかく音がでかいこと。スマホの騒音測定アプリによる測定結果は最大99デシベルだったものの、録音レベルを振り切って音が割れてしまいました。数値では計れない凄まじさです。

しかも、その音質は耳の奥に文字通り刺さるような感じで、吹いている本人も辛くなるほど。これ以上の性能のホイッスルは、おそらく無いでしょう。

実は管理人、かつてイベント業界にいた時には警察官が吹いているような笛をよく使っていたのですが、明らかにそれを超える音量と音質です。


しかも、弱い息にも十分に対応します。【ため息】でも【湯冷まし息】でも、他の小型ホイッスル以上の音量と聞こえやすい音質です。

特に【湯冷まし息】で、音が裏返るように高音が出ていますが(動画参照)、あれが実に聞こえやすい音なのです。もうすこしだけ強く吹ければ、弱い息でもかなりの実力となります。


音の波形もご覧いただきましょう。下図右側の【湯冷まし息】で、赤い矢印で示した鋭いピークが2ヶ所ありますが、そこが大きく甲高いピーっという音が出ている部分です。
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これを、トライアルの【湯冷まし息】で最良だった、『コクヨ 防災の達人』と比較してみましょう。
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ストームホイッスルが、弱い息でもいかに大きな音が出ているかがわかります。 中くらいの【ため息】でも、圧倒的な音量です。


このように、ストームホイッスルはあらゆる場面で究極とも言える性能を持っています。その名の通り暴風雨の中をはじめ、工場などの轟音の中でも最も聞こえやすい笛と言えるでしょう。

過酷な環境で仕事をしたり、ハードなアウトドア活動をする方には迷わずオススメできるものです。ひとりで山歩きする際の緊急用や熊避けにも良いでしょう。その大きさが気にならなければ、もちろん一般の防災用としても最高の性能と言えるでしょう。

では管理人は持ち歩くかというと、EDC用としてはさすがに大きすぎます。でも、アウトドア活動や災害現場など、特別な場所では是非持っていたいと感じるものです。

それから、これはパッケージに書いてあることで実際に試したわけではありませんが、この笛は2万ヘルツを超える人間の不可聴域の音も発していて、いわゆる『犬笛』としての機能もあるので、ハンターが猟犬のコントロールに使っているとのことです。

それでは最後に、動画をご覧ください。凄い実力です。
youtube動画 【音量注意】究極のホイッスルとは?
http://youtu.be/GsY3v8Ms9Vs

■当記事は、カテゴリ【防災用備品】です。


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